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無限収納魔法が弱いだって?それ誰が言ってんだ?女神か?  作者: くさのまさかど
第一章 妹で姉妹で双子
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デートプラン








デートかぁ…何気、一対一のデートってこれが初めてじゃないかな?




僕は授業中悩んでた。授業なんかよりよっぽど大事な悩みだ…

だってデートだぞ?いや、二対一ではいくらでも経験あるぞ?

あの子等って僕がデートプラン考えなくても行くとこ決まってたしな。


僕がそれのお供みたいな扱いが多いのだ。


だからデートプランといざ言われてみれば全く浮かばない…

いや!ダメだダメだ。こんな弱気じゃ、妹達一人楽しませる事だって

できやしない。冷静にだ…冷静に、僕がデートと言う物を

難しく考えすぎてるだけなのだ…。落ち着いて考えれば僕に不可能なんて…


「おい、名空木。私の授業がそんなにつまらないか?」


「あ、いえ。デートプランを考える事で頭がいっぱいになってるだけです」


「よっし!お前は後で職員室だ。成績が良いだけじゃ許されない事もあるのだぞ?」


むむむ、条件反射で答えたら、職員室に呼ばれてしまったぞ?

僕そんな態度悪かったかな?まぁいいこれもデートの選択肢を広げる

プラスの行動と思えば、なんて事はない…むしろ感謝するぞ!先生!


授業が終わって放課後…僕はすぐの先生と職員室に向かい

生徒指導室でデート選択肢なんて考えていられないほどのお叱りを

受けたのは、言うまでもないだろう…。


そう言えば教室を先生と出る時、昨日ボコした野村達が僕の顔見ながら遠目で

ヒソヒソ話していたけど…危害も無かったので放置していたが何だっただろう?……。



******



「それで遅くなったのですかぁ。おにいは真面目なのか不真面目なのか分かりませんね〜〜」


「ぐっ、ごもっともだ」


お叱りで遅く帰ってきた僕は、ご飯とお風呂を済ませて

夜とソファーでまったりしている。勿論、夜は僕の膝の上を陣取っている。


「デート、そうだねぇ、うち達も明確なプラン立てて行動した事なんて無かったよね?夜?」


話をしながら三人分のケーキとコーヒーを持ってきてくれた星。

因みにそのケーキは僕の帰りが遅くなった事への謝罪の品で

そこそこ有名どころで買ってきたから味は間違いはないだろう…

僕等は人並みに甘党ではあるしね。


「そうですよお姉ちゃん。あ!こんなのはどうですか?」


「ん?どんなのだい?」


ケーキをほうばっていたら夜が僕等に提案をしてきた。


「私達っておにぃさえ居たらどこでも楽しいのですよ〜だからですね?

おにぃって今まで私達とデートしてきてここはお姉ちゃんが喜んでいた。ここは

私が喜んでいたって場所は把握していますですね?」


ぼぼぼぼ僕と居るだけで出でで楽しいだてて??くくく。

そんな事言われちゃったらおおおおお兄ちゃんぼぼb動揺しちゃうなぁぁ?。


「……あぁ勿論だ。なんなら昨日夢に出たよ…」


「にぃにがどんな夢を見たか気になるけど…そっか、夜こういう事ね?

今迄に行った場所でもうち達が楽しかった所なら嬉しいし、にぃにも無理して

考えなくても済むと…」


「そういう事です〜」


「…でもうちは一個くらいにぃにが、考えてくれると嬉しい…かな?」


そんな艶っぽい表情モジモジと求めないでくれ…勘違いしそうだ…。


「はい。今すぐ考えますのでその顔を…やめて頂ければと」


「さ…流石、お姉ちゃんなのです…知恵も高ければあざとくもあります…」


はぁ‥さて、ふむふむ…大体は分かってきたぞ?

妹達の知恵頼りなのは頂けないが…僕には出ない案だ。

取り敢えず考え方は分かったので、後は場所か…こればっかしは僕が絶対決めたい!

そして星も案も取り得て完璧なデートプランを完成させるのだ!


「ありがとう二人とも…何でも決めてもらって自分が情けないよ…

でも後の場所も予定も僕に任せてくれ。ちゃんと星のアイディアも

取り入れるつもりだから…本当にありがとうな。星、夜」


そう言って僕は二人の頭を撫でる。

随分心地良さそうだ…ん?星?


星は僕の横で一緒にソファーに座っていたのだが、急に抱きついてきた。


兄としては小躍りしたい程に嬉しい。星は夜ほど目に見えて甘えてこないのだ…

長女、故のプライドなのか分からないが、前の僕は心配になる事があった。

もっと甘えたいんじゃないのか、僕がもっと甘やかしてやらないといけないんじゃないかとか…


でも今は分かる。


星は猫の様な性格なのだ。

構いすぎると離れ、離れ過ぎると帰ってくる…

愛情が満ち足りていたら少し距離が開くが、足りなくなったら僕の元に擦り寄ってくる。

今は一日に一回だけこうやって甘えてくるのだが…

それが本当に可愛くてつい構い過ぎそうになるがグッと堪える。


そうしないと口を聞いてもらえない時があった。

でもそれは嫌だからって訳じゃなく単に恥ずかしくなったから

ちょっと距離を取ったに過ぎないのだ。


僕は抱きついてきた星の背中にそっと腕を回す。


夜は空気を読んで、僕の膝から既に飛び降りている。

僕は二人に聞こえる様に言った…



「今日も三人で寝よっか。夜はどうしたい?」


「うへへ〜喜んでです〜」


「なら、歯磨きして先に行っててくれる?」


「あいあいさーー」


パタパタと夜が行った後、僕は悪戯で星の耳元に近づき声を掛けた。吐息増し増しで…


「…星はどうしたい?」


するとピクッと揺れた星がおかしくって笑いを堪えていたら…

星が不機嫌に、でも期待する様に…腕を広げて。


「…もう!にぃに嫌い!……抱っこして連れてって!…」


とうとう堪えなくなった僕はクスッと笑って「まずは歯磨きからね」

っと冗談ぽく言うと星の顔が赤らんできた…そろそろ真面目に相手せねば

首を絞められかねんからな…。


僕はヒョイっとお姫様抱っこして小さく微笑む。



「さぁ行きましょう。お嬢様」



「…どこへでも」



聞こえない様に言ったのか囁く様な星の声をバッチリ耳に刻み込み

マジでこのままどこ行こうか考えていたのは、内緒だ!






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