従姉妹で妹達
はじめまして。
小説を書く事にまだ慣れていませんのでめっちゃ編集を入れます。
お付き合い頂けると嬉しいです。
高校在学中に宝くじが当たってしまった。
金額は4億…
どうしようかと、思いながら現金の入ったでっかいセカンドバックを担ぎ
マイホーム迄の帰り道に妄想とは呼べないネガティブな想像をしながら帰る。
そんな僕は“名空木 優”現役高校二年生だ。
いらない情報をを提供しよう。
僕は学校で陰キャだ。生粋の、な?ドヤ顔
仕方ないでしょう?好きでインキャやってる訳じゃないんだ。
僕らの一族は先祖代々そうやって
人の世を生き、影から世界を救ってきたのだから。
でもこんな平和な世界になって僕ら一族の血も力も薄まり弱体の一途を進むばかり…
僕らの名を知っている者も今世紀に前世紀ほど居るのか居ないのか定かじゃ無い程…。
まぁ、国から援助は定期的にあるのだから
昔の功績は今に生きて語り継げられてはいるのだろうか?
どうでもいいかぁ、なんせ僕の能力をこの世で使わなくても
こんなに平和なのだから…はぁ…それはそれで暇だ…めっちゃ不謹慎な考えだけど…
金には困っていないのに、何で宝くじ当たっちゃうのかねぇ…。
どうしようも無い考え事をしていたら自宅に着いてしまったぞ。
******
「ただいまぁ」
玄関を開けると二つのパタパタと可愛らしい足音が僕の方に真っ直ぐ近づいて来る…
お、来たな!おてんば姉妹め!
僕は来るであろう衝撃に備える。
腰の重心を落とし足を極力脱力、両手を広げ待つと…
「にゃははは〜〜〜にぃにおかえり〜〜〜〜!」
「おにぃ抱っこです〜妹は抱っこを所望です〜!」
ガバッと二人の少女がが抱きついてきた。
この子達は僕の妹…じゃなくて従姉妹だ。
ちょっと訳があってこの家(家と呼んでいいか分からないけど…)で
俺を含めて三人で暮らしている。
「ねぇねぇ〜宝くじどうだった!にぃに!」
この元気いっぱいな少女が長女の“七海奈 星”。
能力の影響で禍々しい黒紫色の髪をボブカットで
きっちり切り揃え、中から覗く真っ黒の瞳は何でも飲み込んでしまうんじゃ無いかと
思わせる程、果てし無く黒かった。
顔立ちはまるで鑑賞用のお人形の様に整ったパーツが理想的に配置されており
一目で美人だと分かる。しかしこれを本人に言ったら首を絞められるので言えないが…
歳の割に発育が良くなく…身体はスレンダーだ…これ以上言えない…許してくれ!
「おにぃ抱っこ〜〜〜」
さっきから猫なで声で抱っこと甘えて来る子は、星と双子で妹の“七海奈 夜”
姉と一緒で能力の影響で元は黒だったのだろう、髪は、星とは印象が違うのだ。
神秘的で神々しさを感じる青黒い色の髪を地面ギリギリまで伸ばし常にポニーテールに
している。瞳の色、顔立ち、身長は姉と差はないが、星は印象はムードメイカーか
トラブルメイカーなのに反し、夜は落ち着きがあり一言で言えば清楚系なのだ。
僕の前だと猫を被らなくなり、これが素顔なのだが…僕はこっちの方が好きだ。
あとこれも星に首を絞められるので言えないが、夜はボンッキュボンだ。
それで学校では清楚の仮面を被ってるんだからモテない訳がない…
だからうちの学校では落ち着きのない星より夜が大人気なのは星も知っているし、なんなら
妹が人気なのは姉として喜ばない訳がないって…そんな懐が大きくて愛情豊かな星が
僕は夜と同じくらい好きだった。
「んぁーもう、はいはい夜おいで?…よいっしょっと…んで星この鞄、見てみな?」
夜を抱っこしながら星に現金の入ったバックを渡して家のリビングに向かう。
星はバックが何なのかすぐに分かったみたいだ。受け取った瞬間
ニヤニヤしてらっしゃる…まるで良くない取引でのしているみたいだ。
「んふふん〜おにぃの匂い〜クンクンッ…」
夜は夜で危ない橋を目前に恍惚な表情で渡ろうとしていた…
なので僕は夜が戻って来れる様、オデコにチョップをお見舞いし最愛の妹の危機を乗り越えた。
ふぅ〜危ない危ない…
はっ!っと目を覚ました夜はいつも通り、普通に甘えて来る程度に収まった。
良かった、自我を失って無くて…。ありもしない事を考えながら
リビングにあるソファーに夜を抱えながら座り頭をよしよし撫でていると…
星が人様にお見せできない黒い笑みを浮かべ僕に考えを述べてきた。
紛らわしいなその顔…
「にいに〜ウチね?蟹食べに行きたい!連休に!!」
何を言い出すかと思えば可愛らしい要求だ。
そんなの事でいいのか?と聞き返してやりたいがそんな事すれば
際限なくオプションをつけられる…ここは黙るが吉だ!
んー、それに今度の連休って事はゴールデンウィークの時ってことだよな?
この子達も入学してきたし遅くなったけど入学祝いとして三人で旅行なんかも
良いかもしれないな。よし!決まりだ!僕も蟹食べたくなってきたぞ!
「分かったよ。今度の連休、みんなで蟹を食べに行こう!
少し遅くなったけど二人の入学祝いも兼ねて行くからね?
僕に一人一つだけ君達の言う事を何でも聞こうじゃないか!お金もあるしね!」
ちょっと体を張った僕のプレゼントに反応し二人がすごい勢いで
立ち上がり、目を見開いてた。何なら光を通さない漆黒の瞳が光を放っている様に見えた。
そ、そこまで驚きます…ですか?お二人さん…
滅多に見る事が無い二人の悩みに悩む姿が新鮮で
面白おかしなってスマホのカメラに収めた…あっ!カメラ!
一眼レフ何て落として壊したらとことん凹みそうだし…
性能が良いデジカメでも買ってみようかな?
そこで一生懸命悩んでいる可愛く自慢の妹達を綺麗に写真で残したい…
それが僕、名空木優の趣味でもあり生き甲斐ででもあった。