くねっちが来店しました。
「ところで人間、さっきから顔色わりいけど、どしたん?」
吸血鬼に囲まれて大丈夫な奴なんかいないでしょ。
「いたわらは俺たちと会った時大騒ぎ&大興奮だったけどな。」
あの人精神いかれてんだろ…。
「あんな方もいるものなんですね…人間って不思議だなあ…(笑)」
アルシアさんもう半笑いじゃないですかあ。それほど大興奮だったんだろうな、あの人。
カランカラン
「おぉ、くねっち~!」
「久しぶり~、カルテア君アルシアさん~!」
えっ?えっ?何々何それ!?扉が開いたのはわかるけど何も入ってきてないよ!?
「くねくねって、知ってますか?」
え、何それ知らない。
「都市伝説の妖怪です。ストレスが異常に溜まっている人間にしか見えなくて、見た人は精神崩壊してしまいます。」
えええええええええええええええ!?
「見えてないならよかったな。」
「今日は人間さんもいるんだね~。」
見えないけど、多分天然だな、くねっち。
くねっちの分と一緒に、アルシアさんがコーヒーを淹れてくれた。めちゃくちゃうまい。
「せっかく人間もいるんだし、なんか話してくれよ、くねっち。」
「うーん。じゃあ、僕が妖怪になった時の話でもする?」
え、元々人間だったの?
「うん。高校生だったよ。」
「…?」
カルテアさん、どーしたんすか?
「い、いえ、なんでもありません。」
「じゃあ…」