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「お帰りなさいませええええええええええええ!!! 魔王様あああああああああああああっっっ!!!」

 俺の悲鳴に共鳴するようにモンスターたちも凄まじい声を上げて叫んだ。

 

 ……いや、叫ぶというよりも、咆哮のようだった。

 

 感情の爆発、みたいな。


 だが、それは俺と同じ感情——恐怖から出たものではなく、そういうのとは真逆な——歓喜から出たものだった事が即座に判明した。


「復活なされたああああああああああああああああああああああああああああああー!!!」


「魔王様が復活なされたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおー!!!」


「冥界から帰ってこられたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおー!!!」


「あああああああああああああああああ! おめでとうございましゅううううううう!!!」


「うおおおおおおおおおおお! 流石は魔王様! そこに痺れます憧れますうううううっっっ!!!」


「お帰りなさいませええええええええええええ!!! 魔王様あああああああああああああっっっ!!!」



 こちらに浴びせかけられる、感極まった声の数々。

 これに対して当の俺は、とってもとっても困惑していた。

 

 理由は単純だ。


 喜んでいるのはわかるが、喜んでいる理由がわからなかったからである。


 ハテナマークがいくつも頭上に浮かぶ。


 復活? 

 復活とは何だろうか? 

 どういう意味なのだろうか? 

 何からの復活なのだろうか?


 冥界? 

 あの世?


 魔王? 

 魔王って、あれか? 

 あの魔王か? 

 よくある悪の親玉的な意味のあれなのか?


 という叫ばれた言葉に対する疑問。


 更に追加で、


 何でモンスターがここにこんなにいるのか?

 

 何でメスはみんなメイド服を着ているのか?

 

 と言うか辺りをよく見ると、俺なんかミイラが入ってそうな棺に入れられてるんだけど……これは何だ?


 そもそも、ここはどこだ?


 知らない天井だぁ……。

 とても大きな部屋に見えるが……?

 どこだ?


 などなど、状況に対する疑問。


 とにかく疑問が次から次へとどんどん湧いてくるが、当然ただ周囲を見回すだけで答えが手に入る事などなく、何がなにやらさっぱりわからない。


「ううーん……?」


 一応、IQ53万(自称)の頭をこれでもかと捻って考えてみたが……やっぱりわからなかった。

 頭に浮かんでくる疑問符の数が増えただけだった。


 なので、もういっその事、


「夢だな、これは」


 俺は夢だと思うことにした。


すごくどうでもいい余談。

「おかえりなさいませ、ご主人様」というワードの起源は秋葉原のメイドカフェではなく名古屋のメイドカフェから誕生したものである。というのは一部の界隈では有名な話かもしれない。これとは全く関係ないが、この作品の著者である私が初めてメイドカフェデビューをしたのは台湾の台北地下街である。台北のメイドさんはそれはもう非常に可愛らしかった。見た目が可愛いというのはもちろんだが、片言の日本語での接客がそれはもう非常に愛らしかった。「おいしくな〜れ!」とかそういうサービスはなく、ご飯も台湾らしくないオムライスなどを食してしまったのだが、なんだか不思議と癒やされたのだった。ちなみに台北地下街のマスコットキャラクターのCVは花澤香菜さんである。台北地下街はまさに台湾の秋葉原と言っても過言ではないので、興味があれば是非一度足を運んで欲しいところである。

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