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更に更に更に追記

 勇者は魔王を倒さなければ天界、つまりは元の世界へと帰れないらしい。

 

 こちらの世界に別の世界の人間を召喚する魔法。

 こちらの世界から別の世界へと人間を転送する魔法。


 メカニズムとしては我輩の知る復活の魔法と似たようなものなのだろう。

 アリスたんは召喚された時に、四本の巨大な柱がある神殿のような所にいた。と言っていた。

 四本の柱。

 それが、復活の魔法で言うところの棺のような召喚と転送の魔法を行う為の装置のはず。

 そしてそれを管理しているのが、この世界の王族というわけだ。


 で、あれば、だ。


 その装置を我輩が掌握してしまえば、事は丸く収まるわけだ。

 戦争を終わらせ、魔族に平和を齎し、勇者を元の世界へと帰す事が出来る。

 

 故に、我輩はこれを「ゲェ〜ヘッヘッヘッへェ……勇者アリスゥ……我輩と手を組もうではないかぁ……」とアリスちゃんに提案した。


 和平を結び、この世界が平和になった後にお前を元の世界へと帰そう。

 貴様はもう戦う必要などない。

 貴様はただの女の子なのだから……。

 

 我輩はそう言った。

 誠心誠意、真剣に、そう言った。


 しかし、これに対してアリスちゃんの答えは……。


「あなたの事は信用出来ない」だった。


 悲しいかな。

 これまで魔王として真摯に働き過ぎたせいで、我輩は世界征服を企んでいる悪の親玉だと思われていたのであった……。


 大変ショックだった。

 でもまあ、魔王という役職に引っ張られて色々と悪ノリしたのは認めるしかない。


 カッコいい武器を作ったりとか。

 壁にかかっているのがそれだ。暗黒剣ダークネス・エクスカリバーン・叢雲零式である。振ると黒いビームが出るので乱りに振り回さぬように。


 ゴレ子という強力なサポート要員を開発したりとか。

 面倒な仕事をやって貰う為に我輩の魔力の半分くらいをつぎ込んで製作した、我輩の最高傑作である。力量は我輩に次ぎ、フルパワーを発揮すれば勇者とも五角以上に戦闘を行う事が出来ると思われる。更には事務仕事などを完璧にこなすスグレモノである。詳細はゴレ子のページを参照。


 魔族の前でカッコいい演説したりとか。

「以前の魔王は死んだ! 何故だ!? 坊やだったからさ……」のような。


 勇者と戦ったりとか。

 たまにピンチだったが、殆どは趣味でピンチを演出してました。ぐわー((棒読み))からの水落ちとかしましたし、逆にさせた事も多々あります。

 アリスちゃんを水落ちさせるのは正直楽しかったです。

 濡れたスカートが脚に張り付いてるところとか見るの好きでした。寒い時期とかにごめんね。本当にすみませんでした。


 などなど、魔王っぽい事はしまくっていた。


 だから、信用されないのも仕方がなかった。


 ならば、だ。


 我輩はプランBを実行する事にした。


「では、停戦協定を結んだ後に我輩を討ち取り、天界へと帰してもらうといい」と。


 アリスちゃんは驚いていた。

 何かの罠では無いか? と疑っていた。

 こちらから兵を退いた事も訝しんでいた。

 我輩がそれまで装備していた剣や鎧を置いて、モヤモヤの裸一貫で会談に現れた時も、信じられないといった顔をしていた。

 アリスちゃんは問いた。


「何故そうまでして私を帰そうとしてくれるの?」と。


 我輩は、答えた。


「貴様のような……透き通るように純粋な水晶の輝きを持つ者を……美しい者を失うのは惜しいからだ」と。


 つまりは、君が可愛いから。という意味だ。

 ……今にして思えば、あれは告白だったのかもしれない。

 これまでの人生で女の子に「美しい」などと言った事は無かった。

 いや、そもそも、女の子に声を掛けた事すら無かったか……。

 思い出す程の思い出もない。

 

 だから、だろう。


 女の子と戦って、身近で接していたから……そこにある苦しみを、悲しみを知ってしまったから……助けてあげたい。と思ってしまったのだ。


 などと、綺麗事を書き連ねてみたものの……ここには心底正直に書き記すが、我輩は今、震えている。

 この日記は魔力を用いた入力方式なので、震えは隠せているが、酷く、震えてしまっている。


 怖いのだ。

 死ぬのが。

 一度死んだ身で何を言う。と笑う者がいるかもしれない。

 笑うなら笑え。

 怖いものは、怖いのだ。

 

 あー、ほんとに、死にたくねぇなぁ……。

 まだまだやりたい事いっぱいあったんだがなぁ……。

 萌え文化を魔族たちに浸透させたかった……。

 魔族のみんなは、種族的な特徴がよく出ている姿だから、コスプレしたら絶対可愛いと思うんだよなぁ……。

 ナチュラルに耳とか尻尾とかあるのは正義だぜ。

 コスプレ映えするよ、絶対。

 ほんと、こんな事になるなら、土下座してお願いしとけば良かった……もっと胸とか足とか出す格好してくれ、って。

 いやほんとに自分魔王になったから全然性欲とかないんだけど単純にコスプレ見るの好きだから、魔族のみんなの色んな衣装見たかったわ……。


 ……。

 ……。


 あ、そうだ。


「冥土の土産にメイドコスしてくれ!」とか言ってみるか。

 

 折角だし、これくらいなら許されるだろ。

 なんてったって、我輩は魔王なんだしな!

 これでいける!!! 

 ガハハ!!!


すごくどうでもいい余談。

学生の頃、何度かコスプレをする機会があった。もちろん、学生レベルなので本職というか、それを趣味としている人と比べれば遥かにおそまつなレベルのコスプレであり、言ってしまえば服装をある程度合わせただけ……というものだったが、やってみるとかなり楽しかった。まあやはりそういう仲間内でやるからこそ楽しいのだろうとも思う。テンションの掛け算である。その時、偶然にも高いカメラを持ってる人がそこら辺にいたので、折角だからと写真を撮ってもらった。今見てみるとなんだかよくわからないコンセプトのよくわからない写真なのだが、思い出補正でみんなカッコよく見えるから不思議である。最近になってその写真を人に見せる機会があり、スマフォに保存していたのだが、これを妹が見つけて爆笑し、何故か「おもろwwwこれwwwもらっとくわwww」と画像データを取っていた。謎である。一体あの写真にどのような使い道があるというのか。私も軽い調子で「もってけもってけw」と言ったものの、謎である。

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