コンクリートの煙突
資材置き場のど真ん中に、
かつての面影を残すように大きなコンクリートの煙突が残っていた、
横にある木造の中規模な二つの建物はそれの一部だったのかは今となってはわからないが、
もはや朽ちるときを待ってるとしか思えなかった、
外壁の木材は反り返り、
穴があき、苔が生え、
ツルなどの植物が伸び生えたその建物は、
増設されたトタン屋根の資材置き場と比べても、
途方もなく情けなく見えた、
しかし、
それでも大工が補強を時たまやってくれているらしく、
そこにまだ力強さを感じた、
大量の資材が積み上げられたその場所は、
今も大工とトラックが集まってくる、
まるでコンクリートの煙突が、
港の灯台の様に、
トラックと言う貨物船を引き寄せているのかもしれない、