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山田浅右衛門 吉睦〜斬痕見立て帖〜  作者: やはぎ・エリンギ
第二章 影斬りの刀

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23/36

囮作戦と再戦前夜

 傷が癒え、二人は再び町へ出た。


 春めいた夜の江戸。

 だが町の空気には、まだ冬の名残が残っている。

 人々の噂話に混じって、「また斬り殺された者が出たらしい」――そんな言葉が耳に入る。


 吉睦と録之助は、町の茶屋や問屋を回り、わざと目立つように行動した。

 「山田浅右衛門が新たな刀を試すらしい」「吉睦が町で見回りをしている」――そんな噂も、密かに町中に流れるよう仕組んだ。



---


 夜、橋のたもと。


 「……あいつ、乗ってくると思うか?」


 録之助が小声で訊いた。


 「乗ってくるさ。今の小森には、もう“斬ること”しか残っていない。

 おれたちが囮だとわかっていても、型の“完成”を捨てきれないはずだ」


 吉睦が静かに答える。



---


 二人は、橋の上で静かに待った。


 江戸の夜風が、桜の枝を揺らす。

 遠くに足音――


 「来るぞ」


 録之助の声に、吉睦も身構える。


 「今度こそ、逃がさねぇ。……絶対に」



---


 薄暗い夜道に、白い着物の人影がゆっくりと近づいてくる。

 それはまっすぐ二人の方へ、ためらいなく進んでくる。



---


 小森彦次郎が、無言で立ち止まった。


 空気が、ぴんと張り詰める。



---


 「二度も同じ手は食わねぇぞ、小森……」


 録之助が刀に手をかけた。



---


 次の瞬間、再戦の火蓋が切られた――。



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