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第96話 飛行訓練からの鬼ゴッコですよ


 朝食を取りながら少し時間が立つと、ソフィアさん達も歩けるようになってきたので、部屋を出て別れ其々ダンジョンへ行く事にした。


 どうやら中級ダンジョンへ行くそうだが、何時もの調子じゃないので無理しない様に言っておいた。


 ソフィアさん達は、照れ笑いをしながら立ち去り、僕達もダンジョンへ向かう。


 今日もアースドラゴンとレッドドラゴンを問題なく倒し、昨日飛行訓練をしていた中級ダンジョンの地下20階へ到着した。


 ソフィアさん達は既に到着しており、皆で<風属性魔法>を使い自身を包み込む練習をしていた。



「流石に飲み込みが早いですね。もう、殆ど出来てるじゃないですか」


「あっ! 三日月さん、忙しいところすみません」


「ようやく<風属性魔法>に慣れてきたんですが、これを維持しながら<高速飛翔>スキルを使うのが難しいですね」


「んふふ、分かる分かる、私達もかなり訓練したもの」


「やはり、アヤメさん達でも難しいんですね」


「そうよ、ヨウ君みたいに簡単に、スキルを5つも6つも同時使用出来ないわよ」


「流石は三日月さんですね」


「いえいえ、でも最低3つぐらい同時使用出来ないと、戦闘でも不便でしょ?」


「私達は、あまりスキルを持ってなかったので、切り替えながら戦闘してましたね」


「あ~~ 駄目ですよ? シッカリ訓練して慣れておかないと、常に<身体強化><腕力強化><敏捷強化>ぐらいは同時使用出来るように」


「一体、三日月さんは幾つぐらいスキルの同時使用出来るんですか?」


「そうですね、やろうと思ったら20ぐらい同時使用出来ますよ」


「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」


「んふふ ヨウ君は特別だから真似出来なくても良いわよ、私達なら7~8ぐらいが限度だから」


「それでも、私達とは桁違いですね。やはり、スキルを取得しただけでは駄目ですね」


「フフ、私達もヨウ様の指導の下、毎日スキル同時使用の訓練をしていますから」


「三日月君達には恐れ入るわ、これから私達も頑張らないとね」


「「「「「ええ、もちろんよ」」」」」



 今日はスキルを同時使用するコツも交えながら、空を飛ぶ訓練に明け暮れた。


 ソフィアさん達は口では控えめな事を言っているが、ドンドン上達していき数時間後には、もうかなりのスピードで飛ぶ事が出来るようになっていた。



「あっ! そうだ。言い忘れてたけどソフィアさん達にプレゼントしたケルピースーツには、速度上昇効果も付いてるんで着てから練習した方が良いかもです」


「そっか、ホークフェザーを手に入れたから追加して貰ったんだったよね」


「そうです。僕達もついでに練習しておきましょうか」


「「「「「了解!」」」」」


「これを着て飛ぶのも久しぶりだね」


「んふふ♪ さって、どれぐらい速くなるのかな~」



 軽い気持ちで新しくなったケルピースーツを試した僕達は、あまりの速度上昇に驚く事になった。



「フ~ これ体感ですが、倍以上スピードが出るようになってますね?」


「あ~ 驚いた! ソフィアさん達も気を付けた方が良いわ、これ慣れないと危ないわね」


「いきなり凄い衝撃を受けたわ、あれってヨウ君が言ってた音速の壁ね?」


「そうですね。どうやら軽く時速1200キロぐらい出せるようになったので、普通に飛んだら時速3000キロぐらいになりそうですね」


「あはは、山とかに打つからない様に気を付けないとね」


「ようやく慣れて来たのに、また訓練ですね」


「んふふ、頑張ってね♪」



 なんやかんやで練習していると、やはり楽しいせいか上達も早く、2時間程で全員問題なく<風属性魔法>で自身を包み飛べるようになっていた。



「あ~ 楽しいです♪ まだ、とても自由自在とは行きませんが、念願が叶った満足感が出てきました」


「良かったね、僕もその気持ち分かるよ」


「空を飛べるようになった時、ツドイが一番喜んでたもんね」


「私達が空を飛べるようになったのは、ツドイさんの助言のお陰ですから。ありがとうございました」


「本当に空を飛びたそうだったからね。でも全て、三日月君のお陰だよ」


「ん~ でもツドイさんが言わなかったら、僕も教えて無かったし?」


「あはは、もう良いじゃない。今となってはソフィアさん達もヨウ君のハーレムメンバーなんだからさ」


「ア、アヤメさん~ その言い方は・・・」


「んふふ、慣れなさいな♪」


「そうよ、もう何人居ると思ってるのよ? ハーレム以外の呼び方があるの?」


「僕には抵抗が、ありまくるんですけど? だって、逆の立場なら絶対に嫌ですし」


「私達が良いって言ってるんだから、何も問題ないでしょ?」


「そだよ。そもそも一夫一妻制ってのは、唯の普通だからさ。ヨウ君が気にする必要なんて全くないよ」


「ん~ この幸せを噛みしめる事にします」


「あはは♪ それで良いのよ♪」


「では、そろそろ訓練をやめて、少し遊びましょうか?」


「えっ? 遊びですか?」


「はい、鬼ゴッコしましょうか。人数が多いから鬼は2人が良いかなルールを説明しますね」



 ソフィアさん達は鬼ゴッコのルールなんて知らないだろうからルールを説明した。


 もちろん普通の鬼ゴッコとは違い、空を飛びながらの鬼ゴッコで地上に下りたら負けにした。


 境界を決めて、その範囲内から出ても負けになる。


 鬼は2人にしたのは、楽をさせないためだ。


 境界の中には森も入っているので、<気配感知>スキルも使わないと見つけられない。


 木々を避けながら飛ばなくてはいけないので、難度は高くなるだろう。


 最初の鬼は僕とソフィアさんに決まりスタートした。



「あはは、やっぱり皆森へ逃げましたね。さあ、追い掛けましょうかソフィアさん」


「ウフフ、絶対逃がさないわ、行きましょう」



 それから<気配感知><魔力感知><温度感知>等、感知スキルを駆使して隠れている皆を探し出す。


 ソフィアさん達も居るので<気配遮断>と<隠蔽>スキルは使用禁止にしておいた。普通に木々に隠れるのはセーフだ。



「レシャさん見っけ♪」


「うわっ! わわわっ、ゆ、許してーーー」


「あはは、頑張って逃げて下さい」


「ひゃあああああ! 速すぎるよ~」



 僕はレシャさんを追いかけ回しながら、油断していたアヤメさんにターゲットを切り替え、一瞬でアヤメさんの肩にタッチした。



「ほいっ! タッチです! 油断しすぎですよ?」


「えええっ? 狡いわヨウ君」


「あはは、狡く無いですよ~油断大敵です」


「ふあ~ 助かったよ~」


「はい、タッチね。鬼は1人じゃないのよ? 今からレシャが鬼ね」


「うわ~ん、せっかく助かったと思ったのに~ ソフィアの鬼~」


「ウフフ、今は貴女が鬼よ♪ 早く追い掛けなきゃ捕まんないわよ」


「分かったわよ~」



 それから約30分ぐらい鬼ゴッコを続け、一度休憩する事にした。


 最初から30分は長すぎたのか、全員クタクタになっている。


 そう、実は遊びを交えた方が面白いから、疲れを忘れて良い訓練になるんだよね。



「ハァーハァーハァー、メチャクチャ疲れたわ」


「ハァーハァーハァー、しんどくても、追い掛けられたら全力で逃げちゃうね・・・」


「ハァーハァーハァー、皆逃げまくるんだもん、追い掛けるのも大変よ」


「フゥー、これって私達も手を抜けないから、メチャクチャ疲れるわね」


「ハァーハァー、僕もクタクタだよ」


「フゥーフゥー、フフ、どうやらこれも訓練だったようですね」


「あはは、流石リラさんですね、バレちゃいましたか」


「・・・・・・・・」×全員


「ジ、ジト眼はやめましょう・・・えっと、良い訓練になったでしょ?」


「ウフフ、次は私達全員が鬼になるわ」


「ええっ? そんな。僕、11人から逃げるんですか?」


「ヨウ君速すぎだから、ハンデで目隠しも、しちゃおう」


「幾ら何でもやりすぎじゃ?」


「駄目よ(です)!」×全員


「うわー、僕も本気にやらないとですね」


「ヨウ様、全力で行きますね」


「はい、楽しみです♪」



 それから約30分ぐらい経っただろうか。


 僕は11人から追いかけ回されたが、誰も僕に触れる事が出来ずに一人ずつ脱落していき、今は全員地面に寝転がっていた。



「あれっ? もう終わりですか」


「ハァーハァー、もう駄目、心臓が止まっちゃうわ」


「ハァーハァーハァー、どうして目隠ししてるのに、そんなに躱せるんですか?」


「ん~ <気配感知><魔力感知><温度感知>スキルを駆使してますから、慣れたら戦闘でも便利ですよ?」


「ハァーハァーハァー、それだけじゃないわ空中なのに、どうしてあんなに機敏に動けるんですか?」


「ああ、あれは<風属性魔法>の応用で空中に足場を作ってるんですよ。これも戦闘で使ったら便利だったりします」


「ハァーハァーハァー、感知系スキルを駆使しながら<風属性魔法>の応用し、尚且つ<高速飛翔>スキルで飛びながら回避するって化物ですか?」


「ハァーハァー、まだ、ヨウ君を舐めてたわ」


「ハァーハァー、僕もう駄目、三日月君には勝てないよ」


「ハァーハァーハァー、息も切らしてないなんて、どんな体力してるんですか」


「僕は慣れてるだけですよ。じゃ、最後に僕が鬼になるんで全員逃げて下さい」


「イイイッ!!!!!!」×全員



 最後に僕が鬼になって全員を捕まえに行ったけど、まだ皆疲れが残っていたのか5分も経たずに全員にタッチ出来た。



「ん~ 結構疲れちゃったみたいですね、今日は帰りましょうか」


「ちょ、ちょっと待って、まだ動けないよ」


「あはは、ゆっくり休憩してて下さい。僕久しぶりにボス戦してきますね」



「うわ~ 行っちゃった・・・凄まじいわね」


「ウフフ、あんな素敵な男性見たこと無いわ♪」


「国へ帰りたく無くなっちゃうわよね」


「もっともっと、早く飛べるようになって、日本へ簡単に来れるようになりましょうか」


「あはは、それしかないわね、よーし頑張るぞ」


「心配しなくても私達も遊びに行くわよ?」


「ウフフ、アヤメさん達がロシアに来たら、ロシアのダンジョンギルドが驚くでしょうね」


「あれっ? やっぱり日本人は珍しいのかな?」


「もちろんよ、観光で来た日本人なら沢山いるけどね」


「なるほど、行くのが楽しみですね~」


「うわっ! もうボスを倒してきたの?」


「はい、中級ですから一撃ですよー」


「そりゃそうか、じゃ帰りましょうか」


「はい」



 これで一応ソフィアさん達の飛行訓練も無事終わり、後は各自で訓練していけば上達していくだろうと思う。


 ソフィアさん達の目的は、これで達成したんだけど、ロシアへ帰るまでに欲しいスキルの取得に励むそうだ。


 別れ際にまた家に遊びに行っても良いか可愛く聞かれたので、快く了承しておいた。


 少し昨日の夜を思い出してしまい照れてしまう。


 部屋に帰ってから、僕は久しぶりにステータスの確認と整理をすることにして、色々と調整した結果このようになった。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


【STATUS】


HP 12000/12000

MP 12000/12000


STR 300(600)

VIT 300(600)

DEX 300(600)

INT 300(600)

AGI 300(600)

LUK 300(600)


【skill】


<ウィル>☆


<返還>


<鑑定>


<看破>★


<虚空界>★


<追加攻撃>


<追加防御>★


<敏捷強化>★


<腕力強化>★


<身体強化>★


<精神強化>★


<気配感知>★


<魔力感知>★


<温度感知>★


<気配遮断>★


<魔力操作>★


<MP吸収>★


<MP増大>


<HP吸収>★


<HP増大>


<威圧>


<状態異常耐性>


<隠蔽>★


<言語理解>


<激運>New!


<超回復>★


<硬質化>★


<鋼糸>★


<風斬>★


<投擲>★


<高速飛翔>


<麻痺眼>★


<適温効果>


<精密動作>★


<魔石>★


<魔水>★


<縮地>★


<結界>New!


<反撃>New!


<復活>New!


<魔力炉>New!


<火属性強化>New!



【Magic】


<生活魔法>


<回復魔法>★


<解毒魔法>★


<快癒魔法>★


<水属性魔法>


<土属性魔法>


<風属性魔法>


<火属性魔法>


<氷属性魔法>


<雷属性魔法>


<闇属性魔法>


<光属性魔法>New!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 新たに取得したスキルに加え、三段階目に重ね掛けした★スキルを増やしていく。


 遂に今まで自重していた<敏捷強化>と<腕力強化>も三段階に重ね掛けし、★マークがついた。


 少し試してみたところ問題なく制御出来そうだ。


 やろうと思えば6段階の★★まで上げれるんだけど今はその必要性も無いので、ここまでにしておいた。


 他にも三段階重ね掛けした<風斬>や<投擲>スキルを使うのが、怖いぐらいになったと思う。


 意外な所では<看破>スキルを三段階に上げたところ、新たに色々なものが見えるようになったので今度試して見ようと思う。



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