第95話 ソフィアさん達の飛行訓練ですよ
ソフィアさん達は、手分けしてロシア料理を作ってくれて、テーブルへ様々な料理が並んでいく。
用意が終わったようなので、早速いただく事にした。
「へええ~ ロシア料理と言えば、ボルシチを思い浮かべるけど色々な料理があるのね」
「やはり寒い地域のためでしょうか、スープ料理が多いですね」
「日本に来てからは料理してなかったから、ちょっと恥ずかしいんですが、どうぞ食べて下さい」
「ありがとうございます。いただきます」
「「「「「いただきまーす♪」」」」」
「うん、美味しいです。これ何て言う料理なんですか?」
「それは、ビーフストロガノフです」
「あっ! それ聞いた事ありますね、そっかロシア料理だったんだ」
「ウフフ、ロシアでは有名な料理なんですよ」
「私これ知ってる。確かピロシキって言うんだよね?」
「はい、それもロシアでは一般的な料理なんです」
「美味しい~♪ こんな美味しい料理も作れるなんて、ソフィアさん達って凄いのね」
「ありがとうございます。でも、最近は外食ばかりでしたから、私達も久しぶりなんですよ」
「そっか、ホテル暮らしだもんね」
「そう言えば、どれぐらい日本に居られるのかな?」
「そうですね。皆さんのお陰で最大の目的も達成出来ましたし、来月ぐらいには帰ると思います」
「そっか、寂しくなりますね・・・」
「でも、きっとまた来ると思います。日本が気に入りましたから」
「今度は僕達がロシアに遊びに行くかもだしね」
「それ良いわね、私も行って見たいし私達なら5時間ぐらいで行けるんじゃないかな?」
「5時間ですか? そんなに速く飛べるんですね」
「フフ、試して見ないと分かりませんが、最高速度を計って見ましょうか」
「なるほど、それで大体の到着時間が分かりますね」
「飛行機で時速700キロぐらいだよね? それぐらいの速度なら出せるかも」
「あっ! 僕衝撃波を感じた事あるんで、音速ぐらい出たかもです」
「ちょっとヨウ君、音速ってマッハよ? 時速1200キロよ?」
「たぶん出せます。でも、モスクワまで5時間で行こうと思ったらマッハ2ぐらいの速度を出さないと無理じゃないかな?」
「適当に言ったけど、そんなに遠いんだ?」
「マッハ5出せたら1時間ぐらいで行けそうだね」
「ちょ、メチャクチャ言うわね、やめてよね本当にやっちゃいそうな人が居るんだから」
「「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」」」」」」
「待って下さい。どうして皆、僕を見るんですか?」
「信じられない様な話をしますね、私の常識が崩壊しそうですよ」
「ヨウ君と居たら常識なんて、木っ端微塵になるわよ?」
「んふふ、そうね。私達は既に常識には捕らわれてないよね、もちろんソフィアさん達も」
「確かに常識で考えると、人が空を飛ぶ事なんて、ありえませんからね♪」
「あはは、まあ楽しければ、良いじゃ無いですか」
「も~ 相変わらず軽いんだから」
「あっ! そうだ。ソフィアさん達にプレゼントがあるんだった。えっと」
「はい、これソフィアさん達用に作ったんですよ、空を飛ぶ時に使って下さい」
「こ、これって?」
「認識阻害スーツよ。これを着ていたら顔が認識出来なくなるの」
「ああっ! 三日月さん達が、空を飛んでいたときに着ていたやつですね?」
「そそ、とっても便利だから、正体を隠したい時に使ってね」
「こんなに不思議な服まで。何から何までありがとうございます」
「そっか、空を飛べるの誰かに見られる訳にはいかないですもんね、嬉しすぎて失念しちゃってたね」
「似合うかどうかは顔が見えないから、分かんないんだけどさ」
「確かにそうですね、試しに着てみても良いですか?」
「ええ、良いですよ」
ソフィアさん達は別室でケルピースーツに着替え、またリビングに戻って来てくれた。
スーツと言っても作業服の様になっており、性別も分かり難くなるようにダボついているので、誰か分かり難くなっている。
「どうでしょうか? あれっ? 声が?」
「驚いた? 声でもバレない様に、変声機能も付いてるのよ」
「本当に私達の顔が分からなくなってるのでしょうか? 私達の顔は見えているみたいなんですが」
「うん、僕達から見たら誰か分かんないよ、以前のスーツなら仲間の顔も見えなかったんだけど、改良してくれたんですよ」
「そっか、私達もケルピースーツ着たら顔も見えるんだ、久しぶりに着てみようっか」
「そうですね」
ケルピースーツが似合っているかを顔を見る為だけに、皆でスーツを着てみる。
良く考えたら僕達もスーツを着た時に顔を見るのは初めてだ。
皆で感想を言い合う事になったが、僕から見たら全員綺麗な女性達なので、どんな服でも良く似合うんだよね。
何時もの声じゃないので、何か変な感じだったけど、やはり顔が見えた方が全然良い。
お酒を飲みながら皆で楽しく話をしていると、遅くなったのでソフィアさん達には泊って行って貰う事になった。
最近寝る時は順番に皆の部屋に行ってたんだけど、今日はソフィアさん達が居るので自重することにした。
自分の部屋に行き、寝転がっていると誰かがノックしているようだ。
誰だろう? 流石に今日は気まずいんじゃないかと思いながらドアを開けてみると、ソフィアさん達だったので少し驚いた。
「あの、すみません。少し話をしたいんですが宜しいでしょうか?」
「ええ、良いですよ」
ソフィアさん達はアヤメさん達に借りたのか、全員生地の薄いネグリジェを着ているので下着が透けており、視線のやり場に非常に困る。
対面式のソファーに座って貰ったが6人も居るので、僕の左右に1人ずつ対面に4人座って貰った。
良く見るとソフィアさん達も恥ずかしそうな表情をしているなと思ったら、下着を付けているのは下だけのようだ。
それに気づいてから頭がクラクラしてきたが、とりあえず話を聞くことにした。
「・・・・・」
「ソフィア。あんまり待たせちゃ駄目よ?」
「うん、あ、あの三日月君には日本に来てから色々と良くして貰って、とても返しきれない程の借りが出来ちゃったんだけど、少しでも何か恩返ししたいんです」
「そんなに、気を使わなくても良いですよ?」
「いえ、私達も皆で考えたんですけど、おそらく一生掛けても借りを返す事は出来ません」
「ですから、お金では買えない、私達の一番大事な物を貰って下さい」
ソフィアさんは、そう言い終わるとネグリジェを脱いで、その見事な裸体を僕の目の前で曝け出してくれた。
すると、他の皆も同じ様にネグリジェを脱ぎ去り、今僕の目の前で天国の様な光景が映し出されていた。
「あわわ! ソ、ソフィアさん?」
「もちろん、アヤメさん達には了承を取っています。三日月君に抱いて貰えたらハーレムに入れてくれるそうです」
「ウフフ、お礼って言っても私達の希望でもあるんだけどね」
「そそ、私達も彼氏が欲しい年頃なんだけど、冒険者やってるのが楽しくて頑張り過ぎたせいか、中々私達より強い男性が居なくて魅力を感じないのよ」
「つまり、ソフィアだけじゃなくて私達も三日月君に惚れちゃったんだ♪」
「私達って全員男性経験は無いんだけどさ、初めてを捧げるには最高の男性って事で、満場一致したわけなの」
「お礼と、希望と、お願いです♪」
「あ、あの、今日一度に全員じゃなくても良いので、どうかお願いします」
「わ、分かりました。ちょっと気が動転してますけど、皆一緒で良いんですか?」
「ウフフ、私達は姉妹みたいなものですから、それに1人なら勇気が出なくて・・・」
「とりあえず皆で、御奉仕させていただきますね♪」
僕は左右の腕に抱き着いて貰い、柔らかい胸の感触が腕に伝わってくるのを感じながらベッドに入った。
献身的とも言えるソフィアさん達の抱擁を、夢じゃないかと思いながら時間が経過していった。
どれぐらいの時間が立っただろうか、今ソフィアさん達は全員ベッドの上で失神している。
自分を律する事が出来ず、本能のまま行動してしまった事に少し反省したが、こんなに綺麗な女性達に迫られたら、仕方ない事かもしれないと自分を慰めた。
それにしても現在ベッドの上では、とても直視出来ない官能的な光景になっている。
僕はまた本能が揺さぶられるが、流石に自重しなければと思い、全員にシーツを被せてから自分も寝ることにした。
翌朝、僕は目が覚めるとベッキーさんと目が合った。
「おはよう三日月さん。あはは、何か恥ずかしいね」
「おはようございますベッキーさん。あはは、そうですね」
「あの、痛くなかったですか? 僕、夢中になっちゃって」
「良いから、とても素敵だったから言わないで、照れちゃうでしょ?」
「あはは、ベッキーさん可愛いですね」
「もう、やめてよ・・・そういう耐性ないんだからね?」
ベッキーさんは照れながら僕に小鳥の様なキスをしてくれた。
「あ~ ベッキー狡いわよ?」
「キャ! カーチャ起きてたの?」
「カーチャさん、おはようございます」
「おはよう三日月さん。私も朝の挨拶して貰って良いかしら?」
「もちろんですよ♪」
「み、三日月さん。激しすぎです」
「んふ~ カーチャ朝から激しいのね?」
「ち、違うのよ、ベッキーが先よ?」
「そこで私を売らないでよ?」
「あはは、イナさん、アリサさん、レシャさん、おはようございます」
「「「おはよう三日月さん」」」
「私達が寝てる間にね~ そうなんだ~」
「じゃ、次はアリサさんに朝の挨拶ですよ」
「えっ? ちょ、ちょっとま・・・」
「ウフフ、可愛い声上げちゃって♪」
「も、もう、三日月さん」
「あはは♪」
しばらくの間、先に起きた皆とイチャイチャしていたが、ソフィアさんは一向に起きる気配がない。
ちょっと心配になってソフィアさんの顔を覗きに行くと、可愛らしい寝息を立てて幸せそうに寝ている。
「あはは、駄目よ三日月さん。ソフィアは朝が弱いから中々起きないのよ」
「王子様のキスで起こして上げて下さい♪」
「そろそろ起きる時間だけど、怒られないですか?」
「ウフフ、大丈夫よ」
何故か皆ニヤニヤしていたが、僕はソフィアさんに目覚めのキスをチュンチュンとしていると、ようやく目が覚めたのか大きな眼をパッチリと開けて周りを伺っている。
その仕草があまりに可愛かったので、僕はもう一度キスをした。
「んんっ!」
「おはようございます。ソフィアさん」
「お、おはようって、どうして皆覗き込んでるのよ~~~」
「「「「「おはよソフィア♪」」」」」
「ウフフ、どうだった? 王子様の目覚めのキスは?」
「あはは、大丈夫よ。ソフィアが最後だから」
「全員で見なくても良いでしょ? ま、まあ、最高だったけど・・・」
ソフィアさんが可愛い事を言ってくれたので、僕はもう一度ハグをして朝のひと時を楽しんだ。
「あっ! そろそろ起きないとです。皆さん立てますか?」
「ええ、じゃ皆で・・・えっ?」
「嘘・・・足が動かないんだけど?」
「駄目、私も動けない」
「やっぱり立てませんか、大丈夫ですよ。僕が抱っこして連れていきますから」
「「「「「「イイッーーーーー!」」」」」」
「そ、それは、ちょっと恥ずかしいって言うか・・・」
「あはは、大丈夫ですよ♪ 何故か朝は皆足腰に力が入らなくなるみたいですから、お任せ下さい」
「アヤメさん達、この事を言ってたんだ」
僕は6人も居るので2人ずつ抱き抱え、リビングまで連れて行き全員ソファーに座って貰った。
何時もの事だけど、照れて全員顔が赤くなっている。
「んふふ~ 動けないでしょ?」
「動けません。アヤメさん達も何時も動けないんですか?」
「ん~ 初めての時は皆そうなるのよ、慣れたら大丈夫なんだけど、慣れたら慣れたで大変に・・・って、何言わすのよ」
「アヤメが言い出したんでしょ? でも6人居ても動けなくなるんだね~」
「フフ、午前中は動きにくいでしょうから私達がダンジョンに行っている間、此処で休憩しておきますか?」
「いえ、私達もロシアに帰るまでに取っておきたいスキルもありますので、ダンジョンへ行ってきます」
「じゃ、昨日と同じ時間ぐらいに待ち合わせしましょうか」
「分かりました。もう少しだけお待ち下さいね」
「あはは、分かってるわよ、朝食を食べてゆっくりしてね」




