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第94話 2回目のキーポイントスキルです


「魔法も良いけど、近接攻撃も良いわね」


「アヤメが、マスマス怖くなっちゃったわね」


「貴女ね~ あんなに恐ろしい矢を放っておいて、それは無いでしょ?」


「あ~ 私も驚いちゃった。まさか貫通しちゃうなんてね」


「フフ、やはりアダマンタイト製の武器は桁違いのようですね、<超振動>スキルに耐え、私達の全力でも壊れないのですから」


「吃驚したよね、ドラゴンの鱗がスパスパ斬れちゃうんだもの」


「凄いよね、手応えの無さに驚いちゃったよ」


「ミナミさんも凄い武器を作ってくれましたね、頼もしい限りですよ」


「あっ! 武器が凄すぎてドロップ品忘れてたけど、何か凄くドロップしてない?」


「うわ~ 本当ですね、えっと火龍牙・爪・鉤爪・牙・角・心臓・肉・鱗・逆鱗が各2個って凄いですね~ やっぱりゲームみたいに部位破壊したからかな?」


「きっとそうよ。アースドラゴンの時、こんなにドロップしなかったもの」


「スキルも、新しいのドロップしてるわよ<千里眼>ってスキルだって」


「お~ また有名な名前じゃないですか。早速、鑑定してみますね・・・えっと「万物を見通す事が出来るようになるスキル! 別名『神の眼』と呼ばれている」らしいです」


「ってこれ・・・」


「どうしたの。ヨウ君?」


「はい、このスキルって<鑑定>スキルと同じような感覚を感じるんですよ」


「「「「「ええっ!」」」」」


「じゃ、このスキルってキーポイントスキルって奴じゃ無いの?」


「おそらく・・・いえ、きっとそうですね。不思議な感覚ですから」


「じゃ、これヨウ君が習得したら、また以前の様な事になっちゃうの?」


「はい、きっと僕の根幹である能力がランクアップすると思います」


「・・・また強くなっちゃうんだ。ヨウ君」


「ヨウ様、それを習得するときは、十分な準備をしておかないといけませんね」


「そうですね、これを習得したら以前より飢餓感に襲われるような気がします」


「「「「「・・・・・」」」」」


「個人的には、もうあんな事態にはなって欲しくないんだけど、そういう訳にもいかないのよね?」


「そうですね、習得しないって選択肢は僕には無いですが、今度は万全の状態で挑みますから大丈夫ですよ」


「とりあえず、宝箱も確認しときましょうか」


「そうね、普通の宝箱と金色の宝箱か~ 何か良い物入ってそうね」


「んふふ、まずは、普通の宝箱開けちゃうね。うわっ! ハイエーテルだって」


「なるほどね~ エーテルの上位版か。私達も、そろそろエーテルを飲まないとかもね」


「フフ、同じ事を考えていました。ヨウ様の足手纏いには、なりたくありませんし」


「まあ、それは後で考えるとして金宝箱も開けちゃいますね。こっちも、凄いですよオリハルコンです! それも、こんなに大きな塊ですよ」


「それは凄いですね。今までは、鉱山で極々少量が採掘されているだけですから」


「それだけあったら、僕達のネックレス数百個も作れそうだね」


「お~ 装備品に加工したら、凄いアイテムが出来そうですね」


「また、ミナミさんに相談してみるとして、とりあえず帰りましょうか」


「そうね、<千里眼>スキルは、しばらく保留するんでしょ?」


「はい、そうします。僕以外の方は習得しても問題無いですから、先に習得して貰っても良いですね」


「そっか、とりあえず帰ってから、どうするか決めましょうか」


「はい」



 こうして上級ダンジョンも遂に制覇し、後は特級ダンジョンを残すだけとなった。


 けど、大阪以外にも特級ダンジョンがあるし、世界のどこかには超特級ダンジョンもあるかもしれないので楽しみでしかたない。


 部屋に戻り、皆で休憩しているとソフィアさんから連絡があったので、ひょっとしたらと思ったら今日、遂に<高速飛翔>スキルオーブが人数分揃ったと言う連絡だった。


 電話の向こうで、メチャクチャ喜んでいるのが分かる程、はしゃいでいるので僕達も嬉しくなった。


 早速、明日習得して練習するそうなので、僕達も飛び方を教える為に明日合流する事にした。


 場所は人が誰も来ない所が良いので、人気のない中級ダンジョンが丁度良いだろう。


 明日の昼から待ち合わせして行く事にした。



「凄く喜んでたね、僕も嬉しいよ」


「あはは、お空友達が出来ましたね~」


「ようやく、ソフィアさん達用に作ったケルピースーツを渡せますね」


「そういや、フミさんに作って貰ってたんだっけ、私達のとはまた違ったデザインだったよね」


「はい、白色だしソフィアさん達に似合いそうです」


「とりあえず、明日の楽しみが出来ましたね」



 そして翌日、ソフィアさん達の笑顔を楽しみにしながら、日課となったダンジョン探索に向かい、今日もレッドドラゴンの討伐に成功した。


 二度目と言う事もあり、昨日より短時間で倒す事が出来た。


 本当に武器の性能に驚くばかりだ。


 逸る気持ちを押さえながら、ソフィアさん達と待ち合わせをしている中級ダンジョンへ行くと、先に着いていたようで僕達を待っていてくれた。



「お待たせしましたソフィアさん。そして、おめでとうございます」


「ウフフ、ありがとう、これも三日月君達のお陰よ♪」


「本当に皆嬉しそうね、ここじゃなんだから先にダンジョンに入りましょうか」


「ええ、待ち遠しいわ♪」



 僕達はソフィアさん達と共に、特に人が少ない地下20階の奥へ進み、練習をすることにした。



「ここら辺で良いんじゃない?」


「はい、僕の<気配感知>でも、誰も居ないみたいなので良いと思います」


「ウフフ、楽しみだわ、ようやく私達の念願が叶うのね」


「も~ 私達じゃなくてソフィアの念願でしょ? 今となっては私達も楽しみで仕方ないけどね」


「あはは、そー言う事。そりゃ、空を飛べるようになるなんて嬉しいに決まってるわ」


「改めて三日月君にはお礼を言うわ、本当にありがとう」


「「「「「皆さん、ありがとう」」」」」


「いえいえ、自力で取得したんですから僕達は手助けしただけですよ」


「その手助けが無ければ、私達には一生取得することは出来ませんでしたから」


「<高速飛翔>スキル以外にも、一生掛けても返せない様な施しを受けましたし」


「んふふ、まあヨウ君はソフィアさん達のファンだしね、サービスにも力が入るよね~」


「ウフフ、今では私達の方が三日月君のファンですから」


「本当ね、後でサイン貰っとかなきゃね」


「ええっ? 僕サインなんて出来ませんよ~」


「ところで、もう皆さん<高速飛翔>スキルは習得したんですか?」


「はい、皆で同時に習得しました」


「そうなんだ、もう試して見たのかな?」


「いえ、昨日習得したばかりなので、まだ試してないんです」


「分かりました。じゃ、マンツーマンで僕達が就いてますから、少しずつ練習していきましょうか」


「「「「「「はい、お願いします」」」」」」



 ソフィアさん達は僕達が練習した時と同じように、先ず体を浮かす事から初めたが、それだけでも皆、実に嬉しそうで僕達も釣られて笑顔になる。


 あまり地面から離れないようにし、徐々に移動の練習を始めていく。



「わわわっ!」


「キャー、と、止まんないー」


「ととっ! 難しい~」


「あはは、焦らずに少しずつ慣らしていきましょう」


「そっち行っちゃ駄目よー」


「フフ、私達も苦労しましたよ」


「くくっ! 難しいですが楽しいです♪」


「うん、僕もそうだったよ」



 最初は皆、悪戦苦闘していたが徐々に慣れていき、1時間程練習したら皆かなり自由に動き回れるようになっていった。


「気持ち良い~~~~~♪」


「あははは♪ 凄いわ、なんて気持ち良いの」


「うう~~ん、ソフィアの気持ちが分かるわ」


「まだ、テレビで見た三日月君みたいには飛べないけど、これだけでも凄く嬉しいわ」



 やはりソフィアさん達も運動神経が良いのか、色々な体制で飛ぶ事にも慣れてきたので、次は速度を上げる練習に移る事になる。


 これにはソフィアさん達も上手くいかず、ひたすら練習しているが根を詰めても駄目なので一度休憩することにした。


 皆は夢中になって練習していた為か、休憩に入ると結構疲れているようだった。



「予想以上に難しいわね」


「ウフフ、でも楽しいわ」


「結構スピードも出るようになってきたけど、ゴーグルが欲しくない?」


「そうね、用意しといたら良かったわね」


「やっぱり三日月君達も、空を飛ぶ時用のゴーグルとか持っているんですか?」


「いいえ、持ってないわよ。私達は<風属性魔法>使ってるからさ。ひょっとしてソフィアさん達って習得してなかったりする?」


「なるほど。私達は<風属性魔法>は誰も持ってないですから」


「ん~ それなら習得した方が良いわよ、もっとスピードが出るようになったら呼吸も苦しくなるから」


「僕から、お祝いにプレゼントしちゃいますよ」


「いえ、三日月君には貰いすぎなので、また自分達で取りに行きますから」


「遠慮しなくても良いですよ、ええっと<風属性魔法>のスクロールなら100個以上ありますから」


「「「「「「えっ?」」」」」」


「あ、相変わらず桁違いですね・・・」


「ウフフ、ヨウ君の事は今更でしょ?」


「そうですが、本当に凄い人ですね。一番最初に会った時に心配したのが恥ずかしいです」


「あ~ ありましたね。模擬戦してくれましたっけ」


「今思えば、あれが驚きの始まりでした」


「もう何度、驚かされたか分かりませんけどね♪」


「驚かすつもりは無いんですが、僕としては秘密にしなくて良いのが嬉しいですね」


「ヨウ君の事は迂闊に言えないもんね、世界中がパニックになっちゃうよ」


「あはは、僕ずっとソロでやるつもりでしたけど、皆には感謝してます」


「感謝してるのは僕達だよ?」


「そう言って貰えると嬉しいです。ソフィアさん達のお陰で、お空友達も増えましたし」


「ウフフ、頑張って自由に空を飛べるようになりますね」


「はい、ではスクロール渡しておきますね、引き続き練習しましょうか」


「ありがとうございます」



 <風属性魔法>で自分自身を包み込む訓練も追加され、更に同時に使いこなすのは厳しいらしく、かなり苦戦することになる。


 数時間練習し、夕方になって来たので今日はそろそろ終わりにして、また明日から練習することになった。


 今日は、お祝いを兼ねてソフィアさん達が夕食を御馳走してくれるらしいので、遠慮なく呼ばれることにした。


 ソフィアさん達が借りているホテルは狭いので、僕の部屋に行く事になりソフィアさん達が料理を作ってくれるそうだ。


 こんなに綺麗なロシアの女性達が料理を作ってくれるなんて、嬉しい限りだ。



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