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第87話 やっぱり外人さんは恰好良いですね


 最初、非常に驚いていたフミさんは、帰る頃には慣れてきたのか綺麗になって腰痛も治った事に、とても喜んでくれていた。


 やはり、女性が一番喜ぶ事は綺麗になる事なのかもしれない。


 ソフィアさん達は、約束していた通り毎日連絡を入れてくれた。


 今の状況が良く分かる。進捗状況を聞いて見ると<高速飛翔>スキルも順調に集まって来ているらしい、近いうちにソフィアさん達と空の散歩も出来るかもしれない。


 続いて守護さん達からも連絡が入った。


 最近は、新しく入った新人さんの育成に力を入れているらしい。


 近いうちに紹介して欲しいと言うと、早速、明日にでも僕の部屋に連れてきてくれる事になった。


 そのことをアヤメさん達に伝え、明日の予定を開けておくことになる。


 そして、今日はもう眠りに着く事になったのだが、今日から気分を変え僕から順番にメンバーの部屋に行く事になった。


 ちなみに今日は、アヤメさんの部屋をノックする。



「いらっしゃい、ヨウ君。何か、来て貰うのも照れるわね」


「普段はリビングにいるから個室に入ること無いですからね、僕はちょっと嬉しかったりします♪」


「も~ あんまりジロジロ見ないでよ?」


「でも、結構物が増えて来ましたよね? 写真も結構貼ってあったり、あっ! 僕の写真まで」


「良いでしょ? 好きな人の写真なんだから」


「アヤメさん。嬉しいです!」


「あっ! こ、こらっ、最近野獣なんだから~」


「ガオーです♪」


「あはは、何それ、可愛いじゃない♪」



 最近ちょっぴり慣れてきた僕は、アヤメさんと仲良く夜を過ごし眠りに落ちる。


 翌朝、リビングで朝食を作って貰い、モリモリ食べている。


 ステータスが上がるに連れ、食欲も増大するのか日増しに食べる量も増えてた。


 けど、ステータスがカンストしたので、そろそろ落ち着くかもしれない。



「ねーねー? 今ヨウ君、歯磨き行ったから言うんだけど、ヨウ君満足してくれてると思う?」


「あ~ 私も思ってたんだけど、やっぱり皆も失神しちゃうの?」


「は、恥ずかしいですが、私は何回も・・・」


「う~ 同じくです」


「良かった。僕だけじゃなかったんだね」


「昨日も我慢しようと思ったんだけど、無理ね・・・」


「人間って痛みには耐えれても、快楽には耐えれないのね」


「あれは不可能だよ~」


「何が不可能なんです?」


「わわっ! ヨ、ヨウ君・・・何でもないの。こっちの話だから」


「ほえっ? まあ、良いですけど。そろそろ行きましょうか」


「そうね、行きましょうか」



 何故か皆がソワソワしてたけど、日課のダンジョンへ向かう事にした。


 何時もの様に上級ダンジョンの地下10階のボス部屋から進んで行くと、地下11階でソフィアさん達の反応を察知した。



「あっ! ソフィアさん達を見つけました。頑張ってますね~」


「へええ~ こんなに朝早くから頑張ってるんだ」


「僕、ちょっとサービスしてきて良いですか?」


「フフ、守護さん達に良くやったサービスですか?」


「あはは、正解です! バレないようにコソッと行きますね」



 僕達は<隠蔽>スキルと<気配遮断>スキルを駆使して、ソフィアさん達に気付かれないように近づいた。


 ついでにスキルオーブを持っている個体も近くに居たので、ソフィアさん達と戦闘になるように誘導した。


 誘導が上手く良き、ソフィアさん達と戦闘になったので、コッソリ僕も攻撃しておいた。



「よっし、これで止めよ! ザンッ!」


「フ~ ハーピーホークとの戦闘も好い加減慣れてきたわね」


「ウフフ、そりゃ~ これだけ毎日戦闘してたらね」


「でも、やっぱり全員魔法を使えるようになったのが大きいわ。空を飛ぶ魔物にも攻撃出来るし」


「そうよね~ それに私達ってロシアに居た頃より、メチャクチャ強くなってるしね」


「まあ、それもこれもヨウ君のお陰なんだけどね」


「えっ! ちょっと?」


「どうしたのよ?」


「ドロップ、ドロップ~♪」


「うわっ! スキルオーブドロップしてたんだ。しかも2つ?」


「えっと、間違いないわ。2つとも<高速飛翔>スキルよ! やったわね」


「「「「「いやったああああああああああああ!!!!!」」」」」


「凄い凄い、いきなり2つも出ちゃうなんて」


「やったわ! 後1つでメンバー分揃うわね」


「いやっほー、そうね。でも、ソフィア先に習得しても良かったのに」


「駄目よ。ちゃんと全員分揃ってから皆で練習して、皆で空を翔るんだから」


「ク~ 楽しみ~~~♪」



 ソフィアさん達は本当に嬉しそうに、皆で飛び跳ねて喜んでいる。



「んふふ、喜んでくれて良かったわねヨウ君」


「はい、とてもホッコリした気分になりました。ありがとう行きましょうか」


「「「「「了解♪」」」」」



 こうして僕達は先へ進み、地下14階に下りて直ぐの所で今度はアメリカのスタンリーさんとアリーシャさん達に出会った。


 覚えてるか分かんないけど、久しぶりに声を掛けてみることにした。



「お久しぶりです。スタンリーさん、アリーシャさん」


「・・・すまないが、どこかで会ったかな?」


「その声って、ひょっとしてサイン上げた少年かな?」


「はい、以前はサインありがとうございました。大事に部屋に飾ってます」


「本当に、あの時会った少年なのか? ここは上級ダンジョンだぞ?」


「そうよね・・・確か新人冒険者だったわよね? 貴方どうやって此処まで来たの?」


「えっと、普通に歩いて来ましたけど?」


「なるほど、見た目と違ってかなりの実力を持っているか、後ろのメンバーが強者なのか?」


「っと言うか・・・女性ばかりだな、やるな少年?」


「いや~ それほどでも♪」


「スタンリー、バカな事言わないの。それよりも、どうして皆さん顔を隠してるのかしら?」


「本当に、此処で私達と会ったのは偶然なのかな?」


「あ~ 御心配なく。僕達は直ぐに立ち去りますから、尾行したりなんてしませんよ」


「・・・待って。疑ってごめんなさい、少し話をしても良いかしら?」


「もちろん、良いですよ」


「ありがとう、実はこの階層にいる物理無効の魔物に困ってるのよ、私達にも魔法を使えるのが3人いるんだけどMPが心許なくて」


「良かったら、この階層だけで良いので、御一緒してくれないかしら?」


「おいおいアリーシャ。このガキの実力も分からないのに正気かよ?」


「僕達は良いですけど・・・心配なら僕と模擬戦でもしてみますか?」


「ゾクッ! ご、ごめんなさい。仲間の失礼な言葉は謝るわ」


「俺は良いぜ? 俺達を舐めてるみたいだしな」


「駄目! 絶対駄目よ。お願いだから黙って」


「チッ! 分かったよ・・・」


「すまないな。俺からも謝っておくよ、どうも此奴は血の気が多くて困ってるんだ」


「いえいえ、気にしてませんから良いですよ。スタンリーさん」


「ごめんなさい、ところで名前を聞いておいても良いかしら?」


「はい、僕は三日月陽って言います。宜しくお願いします」


「じゃ、ヨウ君だね」



 なんか横柄な者も混じってるけど、有名人であるアメリカの冒険者の方達と同行する事になった。


 アリーシャさんは以前見た時よりも露出の多い装備をしており、とても似合っている。


 スタンリーさんと並んで歩いていると、正に美男美女って感じだな。


 実際、冒険者雑誌の表紙に出るような人達だから、同行するだけでも幸運だと思う。



「ところで、ヨウ君達は魔法使える人は、何人ぐらい居るのかな?」


「僕達は全員使えますよ、専門なのはアヤメさんだけですけど」


「へええ~ 凄いわね。それだけでも唯の新人さんって訳じゃ無さそうね」


「そんな事もないですが、ありがとうございます」


「ヨウ君、魔物出てきたけど私達でやっちゃうね」


「はい、お願いします。要所要所で僕も手伝いますね」


「んふふ、分かったわ」


「最初は、お任せしちゃっても良いかしら?」


「この階層を任せてくれても良いですよ」


「ウフフ、凄い自信ね。じゃ、お願いしようかな」


「<ファイアボール>!!!」


「えっ? ま、まだ出すの? う、嘘でしょ、まだ増えてる?」



 アヤメさんは頭上に<ファイアボール>を出現させると、それを20・30・40・50と増やしていき、襲い来るスプリットを迎え撃った。



「な、なんて数だ・・・アリーシャの倍、いや数倍の魔法を駆使するだと?」


「驚いたわ、貴女。とんでもない実力を持っているわね」


「ウフフ、アリーシャさんに褒めて貰えるなんて光栄ですね」


「そりゃそうよ、Sランクである私より遥かに魔力が高いんだもの」


「ん~ でも、これぐらいの魔法なら私達全員撃てますけど?」


「なっ! なんですって?」



 進んで行くうちにスキルを持っている個体も出てきたので、僕も攻撃に移る事にした。



「<エアカッター>!」


「ヒュバババババババババババババ!」



 もちろん、僕が倒してドロップしたスキルオーブは全て<隠蔽>スキルで隠して収納し、素材だけ適当にドロップしているように見せ掛けた。


 結構な数の魔物が出てきたため、僕達はそれぞれ魔法や魔法剣で迎え撃ち、会話も無いまま地下15階へ下りる階段に辿り着いた。



「地下15階に下りる階段に着きましたよ?」


「え、ええ、ありがとう本当に助かったわ」


「いえいえ、次の階層はレッサーデビルで、魔法を使ってきますから注意して下さいね」


「ありがとう、忠告感謝するよ」


「では、僕達は行きますねスタンリーさんアリーシャさん。また何処かで会いましょう」



 僕達は分かれの挨拶をし、地下15階へ下りていく。



「・・・アリーシャ彼等は何者だと思う?」


「わ、分からないわ・・・ごめんなさい。軽くパニックになってるのよ」


「まあ、無理も無いか。Sランクの俺達より彼等の方が数倍強そうだったからな」


「ちょっと待てよ、あれはどう考えても化物だぜ?」


「フフフ、良かったわね模擬戦しなくて、好い様に遊ばれるか、痛めつけられるか? 勝負にもならなかったわよ」


「お前に言われなくても分かってるよ、大体なんで、あんな無名の化物が普通に歩いてるんだよ?」


「そうよね~ 私もスピードには自信があったけど、もうプライドなんて粉々よ? 全く全力じゃない彼らの動きが全然見えなかったわ」


「ようやく、日本で起こっている色々な件が見えて来たわね」


「彼等が絡んでると?」


「まず間違いなくそう思うわ。でも、それを聞くのは限りなく難しいわね」


「さっきそれを聞いてたら、どうなってたと思う?」


「間違いなく何も知らないって言われて、機嫌を損ねたら戦闘になってたでしょうね」


「そして、簡単に殺されて終わりって訳ね、おーこわっ」


「はぁ~ どうするよスタンリー?」


「まさかサインを求めてきた、あの少年が化物だったとはな・・・両手を上げて穏便に交渉するしかあるまい?」


「だからってエリクサーの事とか聞いたら、間違いなく殺されるわよ?」


「打つ手なしかよ・・・」


「まあ、待て。あれだけ女性を引き連れてるんだ、女性には好意的だろう?」


「ちょっとスタンリー? まさか、私に任せるって言うんじゃないわよね?」


「ウチの女性3人で交渉して貰うしかないだろう?」


「あっちにも女性がいるでしょ? スタンリーも頑張りなさいよ」


「俺より数倍強い女性5人を相手にか? 死んじゃうぞ俺?」


「あ~ もう分かったわよ、頑張れば良いんでしょ」


「ちょっと、私は嫌よ?」


「着いて行って上げたいけど、私も面識ないしね~ ごめんね」


「分かったわよ。一人で行けば良いんでしょ、死んだら呪ってやるんだからね!」



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