第67話 世界に広がる仲間達
今日は時間も遅くなってきたので、ソフィアさん達とシオさんには泊っていって貰う事にした。
今は、全員ソファーに座りながら寛いで貰っている。もちろん、色々とお酒を用意しておいた。
「ねえ、日本って天国にあるのかしら?」
「ウフフ、確かに入口はあるかもね」
「綺麗な景色、美味しいお酒、こんなに贅沢気分になったの初めてだわ」
「ウフフ、優雅よね、日本に来て良かったわ♪」
「もう、なんてお礼を言ったら良いのか分からないんだけど?」
「何かお礼したい所だけど、超お金持ちで、私達より強くて、綺麗な女性ばかりでハーレムを囲ってる人が喜ぶ物ってあるのかな?」
「あはは、心配しなくてもダンジョン好きなヨウ君が、ロシアの超有名冒険者であるソフィアさん達に会えただけでも喜んでるんだから」
「サイン貰っちゃいましたし♪」
「とても、対価に釣り合わないと思うんだけど・・・怪我の治療どころか、こんなに綺麗にして貰ったのよ?」
「あっ! そうだ、酔う前に渡しときますね」
僕はソフィアさん達に<幸運>スキルオーブを6つ差し出し、テーブルへ置いていく。
「これって何のスキルなのかな? あんまり高額だと買い取れないわよ?」
「これは<幸運>って名前のスキルなんですよ、これを習得すればドロップ率が跳ね上がります」
「「「「「「えええっ!!!」」」」」」
「こ、幸運ってスキルの事だったの? もし、それが本当なら、どれぐらいの価値になるのか見当も付かないんだけど・・・」
「フフ、オークションに出したら、数千億円では買えないかもしれませんね」
「ん~、僕達は売る気がないですから、自力で取得するしかないですね」
「このスキルを自力で取得するなんて実質不可能だと思うけどね?」
「そ、そんなに貴重なスキルを譲ってくれるのは嬉しいのですが、私達にはとても買えません」
「・・・ハーレムに入れと言う事ですか? それとも弟子に?」
「これは、サインのお礼と思って下さい」
「そんな、たったあれだけのことで・・・」
「んふふ、まあ、気にしない気にしない、お金の事を考えるなら怪我の治療やあの食事も、とんでもない金額になるんだからさ」
「そ、そうなんですが・・・では、借りと言う事にしておいて下さい。きっと何かの形でお返ししますので」
「分かりました。では、習得しちゃって下さい」
「「「「「「ゴクッ 」」」」」」
「では、遠慮なく」
ソフィアさん達は、手が震えながらも<幸運>スキルを習得していった。
「確かに<幸運>と言うスキルなのが、なんとなく分かりました。ありがとうございます」
「それで、おまけなんですが、これもどうぞ」
「これもって、またスキルオーブじゃないですか?」
「はい、このスキルはドロップ率が異常に低いらしくて、<幸運>スキルがあっても入手困難なのでサービスで渡しておきますね」
「・・・遠慮しても今更ですね、では遠慮なく」
続けざまにスキルオーブを渡したので、ソフィアさん達は何のスキルか聞く前に習得していった。
習得して初めて理解したのか、全員が驚きの声を上げていた。
「ええっ? これって<虚空庫>スキルじゃないですか?」
「はい、やはり冒険者なら、このスキルが欲しいでしょ? だからサービスしときます♪」
「便利なのは、分かりますが・・・」
「えっと、次なんですが」
「ま、まだ、あるんですか?」
「あはは、大丈夫ですよ、次で終わりです。ソフィアさん達の参謀役みたいな方は誰になりますか?」
「参謀役ですか・・・それならイナ・クレコアですね」
「じゃ、イナさんには、これも差し上げますね」
「これは・・・いえ、聞いても無意味ですね、遠慮なくいただきます」
イナさんはスキルを習得し、ダラダラと汗を掻いている。
「・・・イナ?」
「・・・・・・はい、<鑑定>スキルでした」
「「「「「は、はい?」」」」」
「それがあると生存率が格段に上がりますからね、皆さんの安全の為にも活用して下さい」
「後は出来たらロシアに帰る前に<幸運>スキルを活用して、入手して欲しいスキルが幾つかあるんですよ」
「分かりました。何でも言って下さい」
「はい、ソフィアさん達の怪我を見る限り、やはり防御面が弱いと思うんですよ、ですから防御系のスキルを入手して習得して貰いたいですね」
「入手して欲しいって、私達のスキルですか?」
「はい、防御系スキルをドロップする魔物や手順をお伝えするのは、僕達より適任者が居るので頼んで見ます」
「ちょ、ちょっと待って下さい。私達のメリットしかないじゃないですか?」
「ん~、貸しですから、それで良いんじゃないですか?」
「到底返せるとは思えないのですが・・・」
「そんな事ないですよ? ロシアでメチャクチャ良いスキルを発見するかもしれないじゃないですか? その時、情報をいただければ僕達も嬉しいですし」
「・・・分かりました。借りを返せるよう頑張らせて貰います」
「はい、でも死んだら借りを返せなくなる事をお忘れなく」
「どこまでも優しいんですね、ありがとうございます」
「それとシオさん」
「はい?」
「シオさんにもプレゼントしときますね」
「えっ? 私にですか?」
「はい、<鑑定>スキルと<追加防御>ってスキルです」
「ええっ? <鑑定>スキルってメチャクチャ高いんでしょ?」
「まあ、今日の料理代だと思ってください」
「私が説明するわ、シオこっち来なさい」
「えっ? ど、どうするのよ・・・」
今回で分かった事だけど、ダンジョン食材を上手く調理したら、凄い効果が付く事が分かった。
もうこうなったら、シオさんにも<鑑定>スキルを習得して貰い、色々と試して貰うしかない。
きっと、凄い料理が出来るのは間違いないと思う。
しかし、<鑑定>スキルを持っていると、色々と危険になるかもしれないので<追加防御>スキルも渡しておく。
一応ナギサさんから事情を説明して貰ったが、ダンジョン食材を大量に渡すと伝えると快く了承してくれた♪
これで、お抱えの職人さんは洋服店のフミさんと、シオさんの二人になった。
「今日は色々とありすぎて、夢をみているようなのですが・・・」
「本当に驚くのは<幸運>スキルの効果を実感したときだと思うわよ?」
「ふあ~、何か酔いも覚めちゃったね」
「あはは、説明も終わったし飲み直しましょうか」
「今日は、幾らでも飲めそうですよ?」
「んふふ、じゃグイグイいきますか♪」
ソフィアさん達も、今日はセーブする事無く飲んだのか、6人共寝ちゃったのでゲストルームに運んでベッドに寝かせてきた。
ソフィアさん達を寝かせた後、僕達も寝ることにした。
そして僕は、自分の部屋のベッドで寝転がりながら、ノノさんの髪を触っている。
今日の抱き枕担当は、ノノさんに決まっていたらしい。
「うわ~、艶々なのにサラサラとしていて手から零れて行きますね、頬もプルプルのモチモチで気持ち良いですね♪」
「ヨ、ヨウ様、引っ張っちゃ駄目です! ヨウ様の頬っぺたもプルプルになってますよ?」
「あっ! そうか、女性達が凄すぎて気が付かなかったです」
「ほらっ、ヨウ様の胸やお腹も、まるで大理石を触ってるみたいです」
「あはは、擽ったいですよ、ノノさん」
「キャ! やり返しちゃ駄目ですよ~」
僕はお返しに擽り返していると、ノノさんが動いたので僕の手が、ノノさんの豊満な胸に触れてしまった。
「す、すみません」
「いえ、スーハースーハー、えいっ」
「えっ? ノノさん・・・」
ノノさんはネグリジェを脱いで僕に覆いかぶさって来たため、僕の目の前で豊満なタワワに実った胸が揺れているのが見える。
「えへへ♪ 少し恥ずかしいんですが、今日初めて女性の胸を見るのが私達じゃないのも納得出来ないので、嫌じゃなければちゃんと見て下さい」
「は、はいい、メチャクチャ綺麗です・・・」
「ちゃんと見えてます?」
「はい、とっても大きくて揺れてます」
「もう、恥ずかしいんですからね? でも良かった、忘れないで下さいね」
「もう目に焼き付いちゃいました。これからノノさんの顔を見る度に思い出しちゃうかも?」
「もう、そんな事言うヨウ様は、こういう刑にしちゃいます」
僕は世界で一番幸せな刑罰を受け、眠りに落ちる事になった。
翌朝、ノノさんと仲良くリビングに下りて寛いでいると、ソフィアさん達も起きたようだ。
全員二日酔いになったのか、頭を抱えながら下りてきた。
「おはようございます、どうやら昨日は飲みすぎたようですね?」
「あ~、飲みすぎました・・・・」
「頭が痛いって事は、昨日のは夢じゃなかったんですよね?」
「あはは、楽しかったですね」
「いてて、皆さんお酒も強いんですね」
「んふふ、私達は<状態異常耐性>スキルもあるからね~」
「う~、羨ましいですね、いてて」
「あぅ~、頭がガンガンです~」
「じゃ、一気に治しちゃいますか<デトック>!!!」
僕は最近凝って練習していた<解毒魔法>の<デトック>を、ソフィアさん達に唱えた。
「「「「「「えっ? うわ~」」」」」」
「痛くなくなった?」
「凄い! 二日酔いまで治しちゃうんだ」
「うわ、一気に気分爽快になっちゃった」
「どこまで凄い人なんですか?」
「あ~、助かったよ」
「ありがとう、危うく今日は動けないところだったよ」
「いえいえ、これも取得して貰いますから頑張って下さいね」
「んふふ、ソフィアさん達もヨウ君の過保護は厳しいから頑張ってね~」
「ウフフ、嬉しいやら怖いやらですね」
「あっ! ヨウ様コトエさん達が来てくれたようです」
「もう、来てくれたんだ。入って貰って下さい」
守護さん達には昨日の夜に連絡し、ソフィアさん達の指導をお願いしたら、快く引き受けてくれたので部屋まで来て貰うようお願いしておいた。
「おはよーさんです♪」
「「「おはようございます」」」
「おはようございます、すみません急なお願いしちゃって」
「ウチ等が、三日月はんのお願い聞かない訳ないやんかって・・・・」
「ソ、ソフィア・タラソワ? うはっ! ロシアのSランクパーティやんか」
「まさか、ウチ等が教えるのって、こないな有名人なん?」
「あはは、正解です! 守護さん達に<言語理解>のスキルオーブ渡しときますね、これでロシア語も話せるようになるんで」
「「「「・・・・・」」」」
「うは~、三日月はん相変わらずムチャクチャやな? よーも、そない高いもんポンポンくれはるわ・・・」
「まあ、指導をお願いするんだからさ、話出来ないと不便でしょ?」
「そらそやけど・・・三日月はんと会う度に度肝抜かれるわ」
「うふふ、いつまで経っても慣れさしてくれないわね」
それから守護さん達に<言語理解>スキルを習得して貰い、お互い挨拶する事になる。
「えっと、ソフィアさん達に紹介しておきますね、守護さん達は僕達の仲間で<幸運>スキルの先輩になります」
「今日は、守護さん達に防御系スキルオーブをドロップする魔物や場所、手順を指導して貰って下さいね」
「私はリーダーのソフィア・タラソワと言います。皆さん今日は、宜しくお願いします」
「ウチは三日月はんと同期の守護琴絵って言います、此方こそよろしゅーです」
「しかし、メチャクチャ綺麗な女性ばかりやな、ウチ自信無くなるわ・・・」
「あわわ、ロシア人ってメチャクチャ可愛いんだ・・・でも、しばらくぶりだけどアヤメさん達も凄く綺麗になってませんか?」
「んふふ、ありがと♪ ちょっと良い事があったのよ」
「うわ~、それで元々綺麗だったのに、さらに磨きが掛かってるんですね」
「守護さん達も、今日ウチで夕食どうですか? とっても綺麗になれちゃう魔法の食事を振る舞っちゃいますよ?」
「あのな~、三日月はん。それを断る女性がおると思うん? 絶対断れへんやん?」
「あはは、待ってますね。そうだ、守護さん達の体も診せて貰っても良いですか?」
「「「「えええっ?」」」」
「も~、ヨウ君言い方が悪いわよ? それじゃあ、裸見せろって聞こえるでしょ?」
「なんや驚いたわ、まあ三日月はんになら見せてもええけどな~」
「そ、そんな事僕が言う訳ないじゃないですか、守護さんも冗談が過ぎますよ?」
「あはは、半分は冗談じゃないんやけど、まあ何でも言う通りにするで」
「あ~、吃驚した、でも確かに断れないわね」
「二人共、恥ずかしい事言わないでよ~」
「そうですよ、幾ら三日月君でも恥ずかしいよ・・・」
「んふふ、裸じゃないけど、ビキニ姿には成って貰うわよ? 断っちゃ駄目だからね」
「「「「え~~~~~」」」」




