第66話 ダンジョンの恩恵って色々凄いです
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僕達はソフィアさん達と話をしながらプールでマッタリと過ごし部屋に戻る。
ソフィアさん達にも僕達と同じ部屋着を着て貰い寛いでいると、ナギサさんの友達である料理人のシオさんが来てくれたようだ。
「三日月君、久しぶり来ちゃったよ♪」
「ありがとうございますシオさん、何か楽しそうですね?」
「そりゃそうだよー、また凄い食材見つけたんでしょ?」
「はい、市場にも出た事が無い物を幾つか手に入れたんですよ」
「もう、三日月君大好き♪ 見せて、見せて」
僕はシオさんにハーピーのタマゴやケルピーの肉、サーペント、サンダーバイソン、アルマイト等色々な肉と、キラーアントの蟻蜜を取り出した。
「うわわ~、凄いわね・・・お肉祭じゃない?」
「あっ! そうだ、まだありますよ」
そういえば、中級ダンジョンや上級ダンジョンを歩きながら<鑑定>スキルを使いまくって集めた食材があることを思い出した。
野草やキノコ類、木の実や果物を次々と取り出しテーブルへ乗せていく。
「うわ! ちょっとこれってタマゴ茸に長寿草、ホットラッチまであるじゃない? これ売ったらメチャクチャ高く売れるわよ?」
「あはは、あれから色々と探しながら採りましたから。でも、お肉の方がこれの数百倍の値段で売れると思いますよ?」
「なっ、なんて物獲ってくるのよ? ちょっと考えるから待ってて、あわわ大変だわ」
「あはは、シオ嬉しそうね? 私が1つずつ説明してくからね」
「く~、ナギサってば大感謝よ、さっ、早く早く」
「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよシオ~」
食事が出来るまでソフィアさん達と会話しながら、ソファーで寛ぐ事にした。
流石に食材が多い為、僕達も交代で料理を手伝い、出来た料理は一旦<虚空界>へ入れていく。
「昼間の景色も凄かったけど、夜景は素晴らしいですね」
「この部屋って、一体幾らぐらいしたんですか?」
「えっと、この部屋はギルドから貰ったので値段は知らないんですよ」
「こんな部屋を貰えるって・・・想像出来ないような事をしたんですね?」
「んふふ、今更だけどヨウ君は日本に、二人しかいないSランク冒険者だからね、最大限の優遇をされてるのよ」
「やはり、そうでしたか。名前も公表されないので謎の人物だったんですが、これで納得ですね」
「ロシアってめちゃくちゃ広いですけど、ソフィアさん達はモスクワのダンジョンに潜ってるんですか?」
「はい、土地は広いですが、どうやらダンジョンはある程度の人口が居るところにしか無いようですね」
「いつもは有名なモスクワの上級ダンジョンに潜ってますね、今は地下20階のボス戦が難しい所です」
「あれっ? 3パーティまで入れるんだよね?」
「・・・恥ずかしながら地下10階のボス戦でも3パーティで辛勝でしたから、怪我もしちゃいましたし」
「もしかして、皆の深かった傷は、その時の傷だったんですか?」
「そうです、ワイバーンのようなレア種では無かったですが、私達には厳しい相手でした」
「ねーねー? ロシアでヨウ君が欲しい物って何かないのかな?」
「えっ? ロシアでですか? 難しいですね・・・ロシアで思いつくのがピロシキにボルシチかな?」
「も~、食べ物ばかりじゃない。他には?」
「う~ん、やっぱりロシアと言えば、一番に思いつくのはソフィアさん達ですね。会えて感激でしたから」
「それじゃあ報酬にならないじゃない?」
「だって、高校生の時から雑誌に載ってるような凄い人達と会うどころか、遊びに来て貰ってるんですよ? これ以上分かりませんよー」
「ウフフ、ありがとう、そう言えばサインしたっけ? 三日月君が凄すぎて忘れてたわ」
「あっ! そうだ、サインのお礼がまだでしたよね? お返しに幸運をプレゼントします」
「幸運ですか? 凄い情報も貰ったし怪我まで治して貰って、もう幸運を貰ったようなものなんですが・・・」
「喜んだ方が良いよ? 三日月君の幸運は、お金では手に入らないと思うから」
「んふふ、良かったわねソフィアさん。頑張ったら空も飛べちゃうかもですよ?」
「一体、幸運とは何の事なんですか?」
「フフ、料理が出来たみたいですので、その話は後にしましょう」
「・・・気になるじゃないですか」
「あはは、楽しみは後に残しといて♪」
どうやらシオさんの料理が全部出来たようなので、ソファーからテーブルに移り料理を並べていく。
うわ~、凄いなシオさんが来てくれてから2時間程しか経ってないのに、20種類程の料理を作ってくれたようだ。
とても全部はテーブルに乗らないので、シオさんの指示の下<虚空界>から出すことにした。
「うわ~、どれも美味しそうですねシオさん、ありがとう」
「お礼を言いたいのはこっちの方よ、ちょっとやりすぎちゃったかもしれないけど、食べて食べて」
「えっ? やりすぎって?」
「んふふ、後で分かるわよ、も~、すっごいんだから」
「じゃ、今日はソフィアさん達の歓迎を祝って乾杯から行きますね」
「乾杯!!!」
「かんぱ~い!!!!!」×全員
飲み物はビールやシャンパン、ワイン等色々揃えてあるので、皆好きな物を飲んで貰う様にした。
「このシャンパン美味しいですね」
「それはヨウ君が好きなシャンパンなのよ、まあ私達も好きなんだけどね」
「こ、これってドンペリよね? 食材が嬉しすぎて分からなかったけど、ここも凄い部屋ね・・・ナギサって此処に住んでるの?」
「そうよ、ヨウ君の部屋なんだけどね」
「うわ~、想像以上のお金持ちね、ドンペリってメチャクチャ高いんでしょ?」
「ん~、値段は色々あるみたいですよ?」
「今日のは1本100万円の物を用意致しました」
「ええっ」×ソフィア達
「ナ、ナギサ?」
「んふふ、ワインとかなら、もっと高いんじゃないかな? 値段を気にしてたらヨウ君とは付き合えないわよ?」
「どおりで美味しいと思ったわ・・・ひょっとして料理も凄いのかな?」
「えっと、一度も市場に出た事がない食材が多いから値段は分からないですね」
「あはは、つまり無料ですから、気にせず食べて下さい」
「シオさん、このローストビーフ最高に美味しいですね」
「それはケルピーのお肉ね、会心の出来だったから褒められると嬉しいわ」
「うわわ、美味しい~、こんなに美味しいローストビーフ食べたの初めてかも」
「本当ね凄く柔らかい・・・最高に美味しいわ♪」
「このローストビーフは絶対食べといてね、きっと後で驚くから」
「なるほど・・・やりすぎたってのが、やっと分かりました。シオさんって凄い人なんですね」
「やっぱり分かるんだ全く凄い人ね・・・でも素材の効果だから私の力じゃないわよ?」
「効果は兎も角、美味しさは腕ですよ?」
「ありがと♪ さあ、他のも凄いわよ、食べて食べて」
今日は肉料理がメインなので、ローストビーフから始まりビーフシチューから厚切りステーキと様々な肉料理に僕は大満足だった。
ソフィアさん達も気に入ってくれたのか、美味しそうに食べてくれている。
大量にあった料理もミルミル減っていき、食べ終わる頃にはお腹が苦しい程だった。
「もう駄目、お腹パンパンよ・・・」
「私、日本にフードファイターが居るの分かったわ、どれもこれも美味しいからよ」
「確かに、これが毎日続いたら太っちゃうわ・・・」
「でも、美味しかった~♪」
「ええ、幸せ」
「も~、無理何も食べられないわ」
「あれっ? これからめちゃくちゃ美味しいフルーツが出ますよ?」
「「「「「「・・・死んじゃうかも♪」」」」」」
「あはは、別腹ですって」
それから少し休憩を挟んでからフルーツのホットラッチを食べて貰い、デザートを出そうとしたらギブアップ宣言が出てしまった。
更に休憩を挟み、女性陣は皆でお風呂へ行くそうだ。
もちろん水着で隠れていた古傷のチェックも兼ねている。
そして、お風呂から出てきたアヤメさん達を見て、とても驚く事になった。
「うわ~、凄い効果ですね驚きました。皆さんメチャクチャ綺麗になってますよ」
「んふふ、まさか此処まで効果があるなんてね、そんなに違うかな?」
「綺麗です! 凄く綺麗です! 美しいです!」
「元々綺麗だったけど、今は毛穴すら分かりませんよ? 髪も凄く艶々してますね、うわ~、うわ~♪」
そう、実はケルピーの肉を鑑定したところ美容効果があり、魅力増大と出ていたが、まさかここまでとは・・・
僕はパーティメンバーである5人の女性達を一人ずつジックリと観察し、褒めちぎった。
気を使う要素なんて全くなく、素直に美しさに磨きを掛け捲った皆を称賛した。
「フフ、ヨウ様にそこまで褒めていただけると、頬が赤くなりますね」
「私も人生で一番褒められたかも♪」
「でも凄い効果だよね、髪が掴めないよ」
「ヨウ君ったら、嬉しいけどそんなに覗き込んだら恥ずかしいよ」
「にひひ、流石に照れちゃいますね~」
「シオさんも、凄く綺麗になってます。料理の天才ですね」
「私まで褒めなくても良いわよ・・・でも嬉しかったりして」
続いてソフィアさん達がお風呂から出てきたが、予想はしていたのに驚く程美しくなっていた。
「うわ~、うわ~、皆さんも凄く綺麗です。元々白くて綺麗な肌だったのに今は透き通るような白い肌になってますよ、髪も艶がありすぎて輝いて見えます」
僕は驚きと感激の余りソフィアさん達を一人一人360度見ながら、称賛の声を上げた。
「ほ、褒めすぎだよ・・・」
「どんな魔法使ったのよ? 鏡を二度見しちゃったわ」
「あれだけ食べた後なのに、お腹も出てないし」
「今日だけで何回驚いたか忘れちゃったわよ」
「足のむくみまで取れてるよ」
「肌はまだ分かるけど、どうして髪や爪先まで綺麗になってるのか・・・」
「あっ! そうだ、確かベッキーさんだったわね、こっちへ来て」
「えっ? 私は本当に良いですから」
「だ~め、ヨウ君お願い、治療して上げて」
「はい、古傷を見逃してましたか?」
「見逃しと言うか、お尻に傷跡があるのよ」
「えっ? お、お尻ですか・・・僕見ちゃって良いのかな?」
「治療なんだから仕方ないでしょ~、ほらベッキーさん恥ずかしがってないで来て」
「ウフフ、私達も手伝うよ?」
「わ、分かったわよ・・・私も治して欲しいけど、は、恥ずかしいのよ」
「うぅ・・・お願いします」
「出来るだけ見ない様にしますので」
僕はベッキーさんのお尻を出来るだけ見ない様にして、<ハイエストヒール>を掛けて綺麗に治ってるのを確認した。
「ヨウ君役得ね♪ 初めて女性のお尻みてどうだった?」
「治療ですから! ハッキリ見てませんって」
「でっ? 桃に例えたら?」
「・・・綺麗な白桃でした」
「やっぱり、見てるんじゃない?」
「ゆ、誘導尋問だ!」
「あははははは♪」×全員




