第65話 回復魔法も頑張っちゃいましたよ
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少し遅めの昼食を食べ終わり、何時もなら帰る時間なのだがソフィアさん達の為に時間延長する事にした。
ソフィアさん達は移動で疲れてきていたので、久しぶりにツドイさんにジープを出して貰って移動している。
「ダンジョンの中を車で移動してるんですか?」
「最近は人が多いダンジョンに行ってたから使ってなかったんだけどね」
「私は<虚空庫>スキルまで持っている事が驚きですね」
「ソフィアさん達は持ってなかったんですか?」
「スライム系からドロップする事は掴んでるんだけど、どーしても出ないのよ」
「貴方達がそれだけスキル持ってるって事は、ドロップ率がめちゃくちゃ良いんだよね? 何か特別な方法があるとしか思えないんだけど?」
「ん~、ドロップ率が少しだけ良くなる方法はあるかな?」
「やっぱり・・・冒険者なら喉から手が出る程聞きたい情報よね?」
「メチャクチャ高いですよ?」
「そうよね・・・でも、ハーレムはまだ分かるんだけど、弟子を取って貴方達に何かメリットがあるのかな?」
「基本的には何もないですね」
「分かんないな~、どうしてなの?」
「んふふ、ツドイが言ってたでしょ? 空を飛ぶ事が出来るスキルを入手したいなら、現実的に考えてその2つしか方法が無いだけよ」
「まあ弟子って言うのは、ヨウ君がお世話になった同期の子にドロップ率が上がる方法を伝えただけなんだけどね」
「まあ、その方法ってのも6人分買えば1兆円を超えるんだけど」
「うわ~、そんなの不可能じゃないですか?」
「実際にオークションにかけたら、もっと高くなると思うわよ? それだけ入手困難なのよね」
「分かりました、少し考えてみます」
ソフィアさん達と話をしながら進んで行き、地下10階のボス部屋まで辿り着いた。
もちろん此処に来るまでにドロップしたオーブやスクロールは隠蔽で隠して回収してある。
ソフィアさん達が倒していった魔物も見ていたが、素材もたまにドロップしていただけなので普通ならこんなに厳しいのかなと思う。
「今日はボスを倒して帰りましょうか?」
「えっ? ひょっとして上級ダンジョンのボスに、たった2パーティで挑むんですか?」
「ん~、2パーティと言うか一人だったりします。次の順番って誰でしたっけ?」
「フフ~、私です!」
「ノノさんですね、上級ダンジョンだし念のために二人にします?」
「えっと、もし危なかったらお願いします」
「・・・1人で倒す気ですか? 地下10階とはいえ上級ですよ?」
「最近はボス戦順番でやってるから慣れちゃいましたね、まあ今日は見てて下さい」
「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」
僕達はソフィアさん達と共にボス部屋に入ると、奥には大きなワイバーンが居るようだった。
「ワ、ワイバーンじゃないですか? あれ、きっとレア種ですよ」
「あんなのに一人で勝てる訳ないじゃないですか?」
「最近レア種が多いですよね~。じゃ、行ってきまーす」
ノノさんは、何時もの様にカタナに<硬質化>スキルを掛け、魔法剣は水を選んだようだ。
日頃の練習の成果か、ちゃんと<身体強化><敏捷強化><腕力強化>もバッチリ掛かっている。
先制攻撃は素早い動きから見事にワイバーンの首を切断し、流れるような連撃でワイバーンを複数回斬り付け、数秒後にはバラバラになり粒子となって消えていった。
それを見たソフィアさん達は、口をポカンと開けたまま絶句していた。
「あ~、かなり手加減したんだけど、やっぱりカタナが折れちゃった」
「ノノ、斬りすぎです。初撃で倒せてましたよ?」
「えへへ♪ 今日は見物人もいたから張り切っちゃいました」
「・・・スピードだけじゃないんですね、どれだけ強いんですか」
「嘘でしょ? あの硬いワイバーンの鱗をバラバラになるまで斬るなんて」
「驚きました・・・恐ろしいまでの強さですね」
「どんなスキルを使えば、こんな離れ業が出来るんですか・・・」
「えっ? 普通のスキルだけですよ? <身体強化><敏捷強化><腕力強化>の3つですね」
「・・・ステータスまで聞こうとは思いませんが、どうやら私達とは根本的にレベルが違い過ぎますね、貴方達が6人も居れば国さえも潰せそうです」
「・・・絶対に貴方達を敵に回したくないですね」
「あはは、仲良くしましょうか」
「是非、そうお願いしたいわ」
僕達は地下11階に下りて帰る事にした。
夕食までは未だ時間があるけど少しやりたい事もあったので部屋に戻る事にする。
ソフィアさん達をリビングへ案内すると、案の定驚いているようだ。
「す、凄い部屋ね・・・」
「うわ~、やっぱり日本人の技術って凄いわ」
「ソフィアさん達も良い部屋に住んでるんでしょ?」
「此処に来るまでは良い家だと思ってたけどね、流石に此処までじゃないわよ」
「私達の家は一軒家だしね、大きいけど窓から見える景色が違うわ」
「なるほどね。でも一軒家も良いわよね」
「あっ! そうだナギサさん?」
「なーに?」
「お客さんも来てくれてる事だし、シオさんって出張料理してくれますかね?」
「どうだろ、聞いて見よっか?」
「はい、ハーピーのタマゴとかケルピーの肉がある事を伝えておいてくれますか?」
「ああ、なるほどね~。にひひ、きっと飛んでくるわよ♪」
「じゃ、早速始めましょうか、ヨウ様プールで良いかな?」
「はい、水着の方が都合が良いですし」
「ソフィアさん達は、こっちに来て貰えますか?」
「何をするんですか?」
「ん~、水着になってヨウ様に診て貰います」
「「「「「「ええっ」」」」」」
「わ、私の体は傷だらけなので、あまり人には見せたくないのですが?」
「とりあえず、着替えてから考えましょうか?」
「ちょ、ちょっと本気なの?」
「フフ~、本気ですよ♪」
ソフィアさん達はノノさんに連行されて行った、ソファアさん達だけ水着になるのは恥ずかしがるかもしれないので僕達も水着に着替える事にした。
水着に着替えソフィアさん達を待っているが、中々出てこないと思っていたら、ようやく出て来たようだ。
ソフィアさん達は全員白いビキニを着ており、妖精と言っても良いぐらい可愛くて抜群のプロポーションをしていた。
「あの、やっぱり恥ずかしいんですが?」
「うわ~、皆さん綺麗ですね妖精さんみたいですよ」
「そんな事ないです、傷だらけで恥ずかしいんですけど・・・」
「私達より皆さんの方が綺麗じゃないですか? どうして冒険者なのに傷一つないんですか?」
「んふふ、今から分かるわ」
「じゃ、ソフィアさんから行きましょうか、こっちに来て貰えますか?」
「あまり見ないでくれると助かるんですけど?」
「あはは、凄く綺麗ですよ?」
僕達はソフィアさんを取り囲み体を見ていく。
「ん~、やっぱり背中の傷が一番大きいわね、魔物にやられたのかな?」
「そうなんですけど、あまり見ないで下さい・・・」
「じゃ、背中からしますねー、此処に寝て貰えますか?」
「ええっ? 男性には見せたくないです」
「駄目よ、早く寝転がって」
「えっ? あっ! ちょっと!」
「なるほど、これは痛かったでしょ? 直ぐ治しちゃいますね」
「治すって?」
「<ハイエストヒール>!!!」
僕はここ最近でずっと練習していた<回復魔法>をソフィアさんの背中に唱えた。
本来の<回復魔法>なら古傷を治すなんて事は出来ないんだけど、3つ重ね掛けした僕の<回復魔法>は、既にエリクサーに近くなっている。
皆に協力して貰って、古傷とかの治療を試していたのでウチのメンバーは古傷も綺麗になくなっていた。
「さっすがヨウ君ね、綺麗に治ってるわ」
「ソ、ソフィア本当に綺麗に治ってるわよ?」
「そんな! 特級ポーションでも治らなかったのよ?」
「こんな事も出来るんだ・・・もう、どこに傷があったのか分かんないぐらいよ」
「じゃ、ドンドンいきますね~」
僕はソフィアさんの古傷や後遺症が残っている所を徹底的に治していく。
流石に高ランクの冒険者だけあり、今までかなり無理してきたのが伺える。
「よし、こんなもんかな?」
「フフ~、見た所もう無いですね。もう痛い所も無いですかソフィアさん?」
「・・・肩が上がる、足首も痛くないわ。特級ポーションで治りきらなかった傷まで綺麗に治ってるなんて」
「水着の中は、今日お風呂でチェックして上げるね」
「水着の中は大丈夫と思いますけど・・・」
「駄目よ? 徹底的に治しちゃわないと、もうこんな機会ないかもよ?」
「はい、ありがとうございます」
「じゃ、次の人行こっか、えっと?」
「私は、カーチャ・メルクロスと言います」
「あ、あの・・・私の胸の傷も治りますか? もう諦めていたんですが」
「ん~、これは水着取らないと駄目ね・・・ヨウ君、女性の胸見た事あるのかな?」
「ええっ? ハッキリと見た事は無いかもです」
「治療なんだから仕方ないわね、見すぎちゃ駄目よ?」
「ど、努力します」
「お願いします」
「はい」
僕は胸の傷跡を見ると大きな爪痕が残っていた。
女性なら辛かった事が分かるだけに、何時もより全力で魔法を放つ。
僕の放った<ハイエストヒール>で傷は治っていき、豊満な乳房や欠けていた乳首も綺麗に治すことが出来た。
こんなに女性の胸を直視した事がなかったので、治した後も魅入ってしまったけど男なら仕方ないよね。
「う、嘘? こんなに綺麗に治るなんて・・・あ、ありがとう。本当にありがとう、私もう諦めてたのに、とっても嬉しいです♪」
カーチャさんは感激のあまり泣きながら僕に抱き着いてくれたが、身長差のせいで治したばかりの胸に顔を埋める事になる。
「あわわ」
「も~、ヨウ君、喜びすぎよ? まあでも、これぐらいの御褒美はしょうがないか」
「カーチャの胸の傷は、私達を守る為に受けた傷なんです。私達からも深くお礼を言います、ありがとう三日月君」
「いえいえ、女性でこの傷は辛かったと思います、綺麗に治せて良かったですよ」
それからも一人ずつ治療をしていき、全員生まれたてのような傷一つない体になった。
やはりソフィアさんだけではなく、全員何らかの傷が残っているのがプロの冒険者なんだなと思う。
「しかし、日本に来てから驚く事ばかりだよ。ありがとう三日月君。このお礼はきっとするよ」
「いえいえ、こんなのはサービスですよ、僕も役得でしたしね」
「あはは、もう三日月君になら、全裸でも良いかもですよ?」
「駄目よ、私達だって未だ見せてないんだから」
「三日月君って奥手なの?」
「ん~、奥手と言うか過保護ね! 私達が死なない様にって言って、メチャクチャ鍛えさせられたんだから」
「ウフフ、愛されてますね♪」
「・・・恋人をボス単独撃破出来るぐらい鍛えるのも、どうかと思うけど?」
「んふふ それが鍛えられて強くなっていくうちに、私達も冒険者が好きになっちゃってね、今ではこの通りよ」
「三日月君も尋常じゃない鍛え方よね? あんな体初めて見たわ」
「確かに色々と凄い人よね、何をしても勝てる気が全くしないわよ」
「エリクサーでもなきゃ治らないと思ってた、私の傷も治して下さいましたし、今回の遠征はソフィアに感謝ですね」
「ウフフ、私ももう空を飛ぶ事より三日月君に興味が湧いてきたわ♪」
「もう、皆でハーレムに入れて貰えるように頑張っちゃう?」
「あはは、本当にそれぐらいの価値はあるね、超人っているんだね」
「ちょっと褒めすぎですよ、それぐらいにしてくれないと照れますから」




