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第64話 2パーティって意外と楽しかったり

 <ソフィア視点>


「・・・ねえ、あの人達が言ってる事って本当なのかな?」


「間違いなく本当です。ソフィアさん・・・成り行き上、私も聞いてしまいましたが、今日の話だけでも誰かに言ってしまえば、私達と聞いた人間は全員殺されます」


「おそらく、普段は非常に優しい人達なのでしょうけど、敵対する者には容赦なんて欠片もないと思います」


「しかし、私達もSランクなのですよ? 黙って聞いてましたがソフィアまで圧倒するような実力が? ましてダンジョンギルドまで潰せるような事が本当に可能なのでしょうか?」


「それは分からないけど、私が思っていたより遥かに危険な人達かもしれませんね、ごめんなさい。皆を大変な事に巻き込んでしまったかも・・・」


「ウフフ、良いわよ、それもこれも明日一緒にダンジョンにも行くんだし、分かるんじゃない?」


「ひょっとしてエリクサーの出品者も、あの人達だったりしてね?」


「上級ダンジョンの下見をしてたぐらいだから、それは無いでしょうけど私達の知らない強者がどれだけ居る事やら、何か自信がなくなるわね」


「ウフフ、自国では私達に敵う者はいませんでしたからね、少し自惚れていたかもしれません、とりあえず明日から頑張りましょうか」


「そうね、少し楽しみでもあるわ♪」


「私は不安の方が大きいわよ? みんな心臓が強いわね~」


「「「「「「あはははは」」」」」」



       ◇     ◇     ◇


 <ヨウ視点>


 僕達は部屋に戻り、時間も遅かったのでお風呂に入って寝る事にした。


 ベッドに寝転がっていると誰かが来たようだ。



「コンコン 起きてるかな?」


「はい、どうぞ開いてますよ」



 ドアが開いて入って来たのは、扇情的なネグリジェを来たツドイさんだった。



「ど、どうしたんですか?」


「ん、今日は我儘言っちゃったから、お礼しに来たんだよ」



 ツドイさんはノーブラで薄いネグリジェだったので直視出来ないでいると、ベッドに腰掛けていた僕の隣に座ってくれる。



「三日月君の喜びそうな事また考えたんだ、今日は抱き枕になるよ」


「えっ? えええー、抱き枕って?」


「ん、僕を抱き枕だと思って良いよ?」


「前向きと、後ろ向き、どっちが良いかな?」


「ど、どっちって・・・」


「最初は前向きで良いよね?」



 ツドイさんは、僕の腕を手繰り寄せ、僕の頭を抱っこしてくれた当然ツドイさんの大きな胸に顔を埋める事になる。



「んんっ! 三日月君も抱っこしてくれないと抱き枕にならないよ?」


「本当に良いんですか? 僕も男ですから、どうなってもしりませんよ?」


「ん、良いよ♪」



 僕はツドイさんの細い腰に手を回し抱き寄せると、折れるんじゃないかと思う腰とは相反して豊満な胸に僕の顔が埋まっていく。


 既に僕の頭の中は真っ白になっていたが、ツドイさんの良い匂いがとても心地よかった。


 しばらく、そのまま固まっていたが、少し上目使いにツドイさんの顔を見ると頬が赤くなり照れているのが分かったので、とても可愛いく感じて手に力が入ってしまう。



「三日月君、ゴソゴソしたら擽ったいよ?」


「すみません、あんまりにも気持ちよくて・・・って何言ってるんだか」


「クスクス、三日月君胸好きだもんね♪」


「あぅ~、やっぱり分かっちゃいますか? あまり見ない様にしてるんですが」


「ん、もっと見て良いよ? 先っぽはちょっと恥ずかしいんだけどさ」


「ツ、ツドイさん、もう無理です・・・」


「んっ! んんっ」



 僕はツドイさんの小さくて可愛い唇にキスをして、腰から背中に手を回し抱き締めた。


 それからは、何がどうなのか分からない様な幸福感に包まれ、僕は少し大人になったのかもしれない。


 翌朝、目が覚めると僕の腕枕で可愛い寝息を立てているツドイさんが居た。


 僕にしては珍しく照れる事もなく、只々幸せな気分になりツドイさんが起きるまで寝顔を見ていた。


 ツドイさんが目覚めてから一緒にリビングに下りると、皆のジト目が突き刺さるのが分かる・・・



「おはよ、ヨウ君。それとも、おめでとの方が良いかしら?」


「い、いや、もちろんおはようですよ・・・あはは」


「ところでツドイ、やったの?」


「ん、三日月君喜んでくれたよ?」


「ツ、ツドイさん~~~~~~」


「クスクス♪ 膝枕の次は、抱き枕になって上げただけだよ?」


「なるほど、枕シリーズか良いわね・・・」


「ソフィアさん達の事もあるし、ちょっと進行しといた方が良いよね?」


「フフ、アミダクジを作っておきました!」


「勝負よ! リラ姉」



 何故か朝から女性達の勝負が繰り広げられ、男冥利に尽きるって事だろうか。


 朝食を食べ終えた僕達は、ソフィアさん達と中央区本町上級ダンジョン前で待ち合わせ地下1階からスタートする事にした。



「今日は、宜しくお願いします」


「こちらこそ、宜しくね」


「あっ! そうだ。ソフィアさん達って、武器は何を使ってるんですか?」


「私達は長剣・大剣・槍・メイスって所かしら」


「素材はミスリルですか?」


「そうよ、ちょっと強度は落ちるけど魔力が良く通るホワイトミスリルも使ってるけどね」


「なるほど、僕達もミスリルなんですが、もう少し壊れにくい武器を探してるんですよね」


「壊れにくいって、ミスリルなんでしょ?」


「僕は短剣なので、まだマシなんですが、リラとノノがカタナなんで本気で使うと直ぐ折れちゃうんですよ」


「・・・確かにこれは課題ですね、一応予備として5本ほど用意してますが上級ダンジョンですから足りないと困りますね」


「リラねえ、今日こそ壊れないように優しく使おうね?」


「そんなに硬い魔物が居るんですか?」


「いえ、オークとかでも普通に折れちゃいませんか?」


「・・・私は長剣ですが欠けた事があっても折れた事はありませんよ?」


「ん~、やっぱり僕達の使い方が悪いのかな・・・」


「んふふ、私は魔法ばかりだからね~」


「アヤメも魔法使いの癖に蹴りとかしてたじゃない?」


「あれは、唯のストレス解消よ? でも格闘に目覚めちゃったかも?」


「あはは、ちゃんと<硬質化>スキル使って下さいね、怪我しちゃうかもですから」


「分かってるわよ、見て<硬質化>魔法拳よ♪」



 アヤメの右拳が炎のエフェクトに包まれている、どうやら右腕を硬質化し魔法を纏わせているようだ。



「あはは、魔法剣の応用ですね、面白いじゃないですか」


「あ、あの<硬質化>スキルとは初めて聞くのですが?」


「身体や武器を硬質化するスキルなんですよ、攻撃や防御に仕えて便利ですよ?」


「・・・それも未登録スキルですよね?」


「あ~、そういえば、そうかもしれませんね? 僕達はスキル登録なんてしませんから」


「フフ、<硬質化>スキルなら、オークションに出しても良いかもしれませんね」


「そうですね、大した値段には成らないかもしれないけど、出してみましょうか?」


「一体幾つぐらいスキルを習得しているのですか? 私達は7~8ぐらいなのですが」


「えっ? ソフィアさん達でも意外と少ないんですね?」


「ん~、数だけなら言っても良いかな、えっと・・・25ぐらいですね」


「「「「「「えっ?」」」」」」


「25個もスキルをお持ちなのですか?」


「詳細は言えませんが、色々持ってますよ」


「とんでもないじゃないですか? その中に威圧ってスキルもあるんですね」


「あはは、良く覚えてますね? ソフィアさん達なら大丈夫と思いますけど受けてみますか?」


「本気で言ってるのヨウ君?」


「・・・分かりました是非、お願いします」


「ヨウ様の威圧は厳しいのでは?」


「んじゃ、私がやってみよっか? やった事ないけどさ」


「そうね、ナギサなら丁度良いかも?」


「じゃ、行くね覚悟は良いかな?」


「は、はい、皆も良いよね?」


「ちょっと怖いけど興味はあるわね・・・」


「良いわ」



 そういえば僕も、人の<威圧>スキルを受けるのは初めてだったけど、想像以上に恐怖感があった。


 いつも可愛らしい笑顔しか印象にないナギサさんが、恐ろしく感じる。これは威圧と言うより殺気スキルと言った方が良いかもしれないな。



「もう良いんじゃないナギサ?」


「はーい、どうだった?」


「し、死ぬかと思いました・・・」


「ハァーハァー、な なんですか今のは?」


「フゥ~、とんでもないスキルですね」


「呼吸が出来ませんでした・・・」


「まだ汗が止まりません・・・」


「こんなスキルを戦闘前に受けたら、私達でも何も出来ずに殺されますね・・・」


「んふふ、ヨウ君の威圧なら、私達でも心臓が止まりそうになるのよ?」


「あれは、あれは危険だよね~、死んじゃうよ」


「僕も本気で使った事は無いですよー」


「あれで本気じゃなかったの? もー、ヨウ君は<威圧>スキルは使用禁止だからね」



 それからはソフィアさん達と交代で魔物を狩っていき、地下8階で昼食休憩を取る事にした。


 今日はソフィアさん達が居るので、普通の速度で移動していたのにソフィアさん達は息を切らしている。



「えと、ひょっとして疲れちゃいました?」


「そ、そりゃ、こんな速度で移動してたら疲れますよ?」


「休憩終わったら僕のジープ出すよ」


「その方が良さそうですね、とりあえず休憩しましょうか」


「フゥ~、貴方達が規格外ってのが良く分かったわ、私のプライドは粉々よ?」


「ねえ、本当に皆人間なの? 異世界から来たんじゃないわよね?」


「ブッ!? ヨウ君は兎も角、私達は正真正銘の人間よ?」


「ちょっと待って下さい。僕も人間ですよー」


「ハァーハァー、皆さんは信じられない程の速度と強さですから」


「日本のレベルは、こんなにも高いのですか?」


「あはは、まさか? ヨウ君が特別すぎるのよ、私達はヨウ君に鍛えられたからね」


「そーそー、地獄の特訓だったわ」


「誤解を招くような事言わないで下さいよー、普通ですよ普通ですー」


「私達も鍛えてきたつもりでしたが、こうも実力差があると恥ずかしいぐらいです」


「フフ、いいえヨウ様が特別すぎるだけですよ? きっとソフィア様達の方が私達の何倍も鍛えていると思います」


「フフ~、それにソフィアさん達って結構古傷があるんじゃないですか? 私病気とか怪我に敏感なんですよ、特にソフィアさん右肩・左肘・背中・右足首が特に痛そうですね」


「なっ! そこまで分かるんですか?」


「はい、他の皆さんも無理してますよね、特級ポーション沢山用意してるんじゃないですか?」


「冒険者やってるんですから仕方ないですよ、ロシアにも結構厳しい魔物が居るので」


「ヨウ様、今日は私達の部屋に招待されては?」


「了解です、無理は禁物ですからね徹底的に治しちゃいますよ」


「あ~、ヨウ君ソフィアさん達の体が見たいんでしょ?」


「ご、誤解です! 治療の為には多少の薄着は仕方ない事だと思料します!」


「あの一体どういう意味なのか?」


「フフ~、今日私達の部屋に来てくれたら分かるわ良いでしょ?」


「はい、それは良いですけど?」



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― 新着の感想 ―
ついに大人の階段のぼってしまうのか・・・うらやまし・・・でも巨乳美女に囲まれていたら自然な展開ですね。次に期待大です!よろしくお願いいたします。
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