第59話 其々の動きがあるようです
評価やブックマークを付けて下さった方、ありがとうございます。
<守護視点>
「なー、皆えらい事になってもうたな?」
「・・・もう想像の範囲を超えてるわよ」
「三日月君に会ってから、驚く事ばかりよね」
「それもこれも三日月君に声を掛けてくれたコトエ様様よね」
「ウチも、まさか声を掛けた同期の子が、こんなに凄い人になるなんて思ってへんかったからな~」
「本当に凄い人も居るのね、それから私達が取得したオーブやスクロールは勝手に売れないと思ってたけど、オークションに出しても良いって言ってくれてたわよね?」
「うん、唯ギルドのエライ人に依頼するようにってね」
「も~、ナホ。部長さんか、本部長さんにでしょ? でも確かに秘密を守ってくれる方じゃないと怖くて依頼出来なかった所よね」
「そやな、全く何から何まで致せり尽くせりやで、せやけど今はお金より強く成る事やで」
「何言ってるのよ、お金ならメチャクチャ貰っちゃったじゃない?」
「凄いよね~、1億円だよ? 何に使う?」
「そうね~、とりあえず、もう少し良い装備を揃えよっか?」
「それと、それともっと良い部屋に移らない? 三日月君みたいな所は無理としてもさ~」
「そうね三日月君と同じマンションでも下階なら安いんじゃないかしら?」
「あの部屋を基準にしたらあかんて超規格外やもんな、しゃーけど同じマンションなら設備は良さそうやしな、ギルドのオークションに依頼するときにでも聞いて見たらええんちゃうか?」
「それ名案かもね、スキルを売ってくれるパーティならギルド所有のマンションも優遇してくれるかもよ?」
「よっしゃ、決まりやダブりのスキル手に入れたら相談してみよや」
「「「賛成~♪」」」
「・・・後1つ気になったんだけどスカッドって・・・」
「それ以上言ったらあかんで、三日月はん等は決して優しいだけの人等やあらへんって事や」
「好奇心は猫をも殺すってね」
「でも三日月君は、決して悪い事をしている訳じゃないわ、誰が何と言おうとね」
「せやな、そーやなかったら幾らお世話になっとる言うても、此処まで信用出来へんわ」
「悪いどころか私達には神様みたいな人よ、受けた恩も返せるような気がしないけど、せめて<幸運>スキルの検証はキッチリやらないとね」
「そうね、私も絶対裏切るような真似はしないわ」
「よっしゃ、また明日から頑張るで!」
「「「おー!!!」」」
◇ ◇ ◇
<アメリカダンジョンギルド ワシントン本部>
「・・・<鑑定>スキル、エリクサー、今度は空飛ぶ人間か?」
「日本はどうなっているのでしょうね・・・」
「分からんな・・・日本の大阪だったか、諜報員の報告はないのかね?」
「それが、まだ何も掴めてないようです、申し訳ありません」
「ふむ・・・スタンリーを呼んでくれるか」
「まさか? 日本に向かわせるのですか?」
「未だに何の情報も掴めんのだ、ダンジョンに潜るしかないだろう?」
「し、しかし、スタンリーは、我が国が誇るSランク冒険者なのですが?」
「スキルの重要性を考えても上級ダンジョン以上で間違いあるまい? 下手な冒険者を送るよりスタンリーなら信用出来る」
「まあ、本人の返答したいになるがな、何としてもエリクサーの情報は欲しいところだが、かと言って公に調べる訳にもいかんしな」
「そうですね、エリクサーの出品者が我が国のせいで姿を消せば、世界中の国を敵に回す事になるかと」
「それが痛い所だな・・・とりあえずスタンリーを」
「はい、早急に連絡致します」
◇ ◇ ◇
<ロシア連邦ダンジョンギルド モスクワ本部>
「私、ちょっと日本へ行ってくるわ」
「えっ? ちょっと待って下さい、ソフィアさんのパーティが此処を離れたら、上司に怒られそうなんですが」
「直ぐ帰って来るわよ」
「そ、そんな~、ソフィアさんの直ぐって信用出来ないんですから・・・・・」
「どうして突然日本へ行かれるのですか?」
「ウフフ、だって空を自由に飛べるのって楽しそうじゃない?」
「えっ? あれはダンジョンの未確認生物じゃないんですか?」
「いいえ、私は日本のダンジョンから空を飛ぶスキルオーブが発見されたんだと思ってるの、きっとそうよ」
「ええっ? そんなのソフィアさんの予想じゃないですか?」
「フゥ~、諦めなさい。ソフィアが言い出したら聞かないの分かってるでしょ?」
「そーそー、でも、私も日本へは行って見たかったしね~、丁度良いわ」
「フフフ、既にパーティには承諾済みよ♪ じゃ行ってくるわね、お土産楽しみにしといて」
「あ~、また上司に怒られるんだろうな・・・なるべく早く帰ってきて下さいね」
「分かってるって信用無いんだから」
◇ ◇ ◇
<ブラジルダンジョンギルド ブラジリア本部>
「分かりましたギルド長、日本へ行ってきます」
「ありがとうロムロ君、決して無理をしなくて良いので宜しく頼むよ」
「<鑑定>スキルオーブを持ち帰る事が出来たら、俺もSランクですからね気合も入りますよ」
「ああ、君の幸運に掛けるしかないのだ、ウチの資金ではオークションで落札する事は、ちょっと厳しいのでな」
「時間は掛るかもしれないが、きっと返済すると約束しよう。ブラジル国民の為にも是非頑張って欲しい」
「分かってますよ、日本では既に数回<鑑定>スキルがオークションに掛けられているって事は、ドロップしやすい所があるって事ですからね」
「情報が全くないのが痛いですが、きっと何とかしてきますよ」
「すまない日本での滞在費は全て用意するので、頑張ってくれたまえ」
「流石に気前が良いですね、気合いれて頑張ってきます」
◇ ◇ ◇
<ヨウ視点>
人気のある天王寺中級ダンジョンへ潜りだして、もう2週間ほど経っただろうか。
此処でドロップするスキルや魔法は全員習得する事が出来た。
このダンジョンでも有用なスキルが多かったので、僕達の実力はかなり上がったと思う。
極め付けは<高速飛翔>スキルだ!
習得した直後は大阪を飛び回り注目を集めてみたりもしたが、戦闘でもかなり有用なスキルになっている。
問題は他のパーティが居たら、使えないのが実に痛いところなんだけどね。
黄色のSPオーブも徐々に慣れていくために全員平均的に上げている。
もう、130平均ぐらいになっているが、随時調整をしていくのにも慣れて来た。
一度ステータスを確認して見る事にする。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【STATUS】
HP 990/990→2600/2600
MP 990/990→1300/1300
STR 99→130
VIT 99→130
DEX 99→130
INT 99→130
AGI 99→130
LUK 99→130
【skill】
<ウィル>☆
<返還>
<鑑定>
<虚空界>★
<追加攻撃>
<追加防御>★
<敏捷強化>☆
<腕力強化>☆
<身体強化>★
<気配感知>★
<魔力感知>★
<温度感知>New!
<気配遮断>★
<魔力操作>★
<MP吸収>★
<HP吸収>New!
<HP増大>New!
<威圧>
<状態異常耐性>★
<隠蔽>★
<言語理解>★
<幸運>★
<超回復>★
<硬質化>★
<鋼糸>New!
<高速飛翔>New!
<麻痺眼>New!
<適温効果>New!
【Magic】
<生活魔法>
<回復魔法>
<解毒魔法>
<快癒魔法>
<水属性魔法>
<土属性魔法>
<風属性魔法>
<火属性魔法>
<氷属性魔法>
<雷属性魔法>New!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
サーペントからドロップした<温度感知>スキルも中々便利だ。
このスキルを習得してから皆も、地下12階のケルピーを感知出来るようになった。
<気配感知>スキルと<魔力感知>スキルを同時発動する事で、相乗効果で精度が格段に上がるためだろう。
それでも<隠蔽>スキルと<気配遮断>スキルを3つ重ね掛けした僕の気配は分からないらしいので、スキルの重ね掛けの効果は怖いぐらいだと再認識出来た。
地下15階のサイクロプスからドロップした<麻痺眼>スキルも強敵相手なら使えそうだ。
残念ながら現在は、全ての魔物を一撃で倒してしまうので、使いどころがないんだけどね。
地下18階のキラーアントからドロップした<HP吸収>スキルはある意味<追加攻撃>スキルみたいな物で、同時に発動すればゴリゴリHPを削ってくれる。
このスキルのお陰で、アルマイトも一瞬で倒せるようになった。
地下20階のアルマイトからドロップした<適温効果>スキルは、今後熱帯地帯や寒冷地帯で役立ってくれるだろう。
地下20階のボスであるオーガキングからドロップした<HP増大>スキルは、驚く事にVITに比例して上がるHPを2倍の効果にしてくれるようだ。
これで一撃死の可能性も低くなり嬉しい限りだ。
魔法についても<氷属性魔法>と<雷属性魔法>を全員習得したので、全員で放つ魔法攻撃は恐ろしい威力になっている。
そして意外にも地下10階のボスからドロップした<鋼糸>スキルはアヤメが気に入って良く使っている。
アヤメは物理攻撃をしないので<鋼糸>スキルと<MP吸収>を上手く使って、魔物に糸を絡ませ魔物からMPの吸収も出来るそうだ。
イメージ次第では魔物の首も切断するほど強度を上げ鋭利な武器にしていた。
みんな僕の事を器用だと言うけど、アヤメもかなり器用だと思う。
魔法はイメージが大事なので、同じ魔法を使用してもアヤメの魔法が一番威力があるようだ。
そろそろ僕達も、上級ダンジョンを視野に入れても良いかもしれない所まで来たと思う。
そして今日はダンジョン探索の帰りに依頼していた防具兼洋服を取りに来ている。
此処はリラのお勧めの洋服店であり、ケルピーの皮でツナギを作って貰った所だ。
現在は客室に案内されに座っている。
話を聞いたところ店長は藤間 紋子さんと言い、日本でもトップクラスのデザイナーらしい。
ダンジョン産の素材を入手するため秘密厳守は徹底しているそうだ。
今座っている客室も盗聴防止や防音までしてあるらしい、元々デザイナーなので秘密も多いのだろうと推測する。
私は趣味で書いていた小説を投稿しています。
細かい所は何も考えずに書いていたものですから、当然のように皆様からのご指摘も多く。
最近は、ずっと修正作業を続けていますが中々時間が取れないため、
現在投稿している全ての修正作業が終わるまで、更新停止させていただきたいと思います。
大変申し訳ありませんが、ご容赦下さい。




