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第52話 自分の成長って分かりにくいですよね

評価やブックマークを付けて下さった方、ありがとうございます♪

お陰様で読者が増えて嬉しいです♪


 翌朝、僕は目が覚めると柔らかいサラサラとした肌の感触が頬に伝わってくる。


 それに何とも言えない良い匂いがする。


 チラッと上目遣いをすると、そこには可愛らしい寝息を立てて寝ているアヤメさんがいた。


 僕は一気に顔が真っ赤になり昨日の事を思い出した。


 そっか・・・僕あの後、幸せ過ぎて寝ちゃったんだ。


 そういえばアヤメさんブラしてないんだ・・・


 僕は少し離れて見てみたいという衝動を抑え、掛け布団でアヤメさんの胸を隠し布団から出て見た。


 アヤメさんの寝顔はとても可愛らしく、ずっと見ていられそうだ。


 こんなに可愛くて綺麗な女性に好きだと言って貰えて、心の底から嬉しさが込み上げてくる。


 起きるまでアヤメさんの寝顔を見ときたい気持ちを抑え、少しだけ体調を確かめる為に歩いて見る事にした。


 僕は寝間着のまま部屋を出て廊下を歩いてみると、昨日の事が嘘のように体が軽い。


 そのまま歩いてリビングの方に行ったが、まだ早朝の為誰も居ない。


 バルコニーに出てプールを見ていると泳ぎたくなってきたので、ちょっと泳ぐ事にした。


 早朝だったけどプールの水は冷たい事は無く、24時間温度管理がされているのが分かる。


 元々泳ぐのは得意な方だけど、とても体が軽いので信じられない程早く泳ぐ事が出来た。ああ・・・凄く気持ち良い。


 まるでイルカにでもなったかのようだ♪


 どれぐらい泳いだだろうか、僕はプールから出て朝日に照らされた大阪の街並みを見ていると楽しい気分になってきて、しばらくそのまま眺めていた。



「ヨ、ヨウ様・・・」


「うわ~、ヨウ様・・・」


「三日月君だよね?」


「うん、でも何か素敵なんだよー」


「誰も居ないと思ったら、皆どうしたの?」


「あれ見てよ」


「えっ! ヨ、ヨウ君?」


「・・・アヤメやったでしょ?」


「なっ、何言ってるのよ! 何の事よ?」


「ほほ~、惚けてくれるじゃない? あれ見てもそう言えるの?」


「んふふ、ヨウ君素敵になったね♪」


「ほら~、白状したわね」


「なっ、何にもしてないわよ。朝から恥ずかしい事言わないでよね」


「・・・ヨウ様本当に素敵ですね、少年の様なあどけなさは今まで通りなんですが、どこか大人びて見えます」


「少し背も高くなったような? あの鋼みたいな体も大きく見えます」


「三日月君が少し大人になったのかな? 僕、少しドキドキしてるかも」


「昨日の事で、ヨウ君にどんな変化があったのか分からないけど、皆惚れ直しちゃったかな?」


「皆には白状しておくけど、昨日ハッキリとヨウ君に好きだって言っちゃった♪ 私は本気よ?」


「でも、やってないのよね?」


「そこに拘るわね? やってないわよ・・・キスされちゃったけどね♪」


「・・・って事は、やっぱり昨日の事が原因なのか~。うん、そうね私も惚れちゃったわ・・・だって素敵すぎでしょ?」


「フフ、皆さん素直なんですね。私はとっくに心酔しておりますので」


「私も光をくれた、あの時から夢中ですから」


「僕、良く分かんないけどさ、乗り物以外で興味が出たの初めてだよ?」


「にしし、皆一緒だね♪」


「ねーねー? ヨウ君ってさ、本当に不思議な少年だよね?」


「ええ、ヨウ君にどんな秘密があるのか知らないけど、とっても魅力的だわ♪」


「例え、どんな秘密があったとしても、なんの関係もないほど魅力的です♪」


「私の気持ちも、恩を超えちゃったかも♪」


「僕もずっと一緒にいたくなっちゃった♪」


「んふふ、皆とも長い付き合いになりそうだね~♪」



 僕は踵を返し部屋に入ろうとすると皆が僕の方を見ていた。


 泳ぐ音で起こしちゃったのかな?



「おはようございます。起こしちゃいました?」


「んふふ、皆でヨウ君が恰好良いねって話してたのよ」


「えっ? や、やだな~♪朝から僕喜んじゃいますよ?」


「あはは、本当に素敵だよヨウ君♪ ちょっと触っても良いかな?」


「えっ? 良いですけど?」


「・・・やっぱり少し大きくなってるかも、しかし凄い体よね~」


「背筋も凄い盛り上がってるんだけど」


「フフ~、柔らかくて良い筋肉です」



 何故か朝から体を触られまくられてるんだけど?


 こんなにも美人の女性達になら、大歓迎だったりします。



「ヨウ様、朝食は食べれますか?」


「はい、僕もうお腹ペコペコで倒れそうです」


「あっきれた、昨日あんなに食べたのに」


「物理的におかしいよ? ヨウ君全然お腹も出てないんだけど」


「でも、ヨウ君が食べるの見てると、気持ち良いよね?」


「フフ、はい作った甲斐があります」



 僕は朝食を食べながら、昨日僕に起こった事の補足説明をした。


 すると皆は、凄く驚いているようだ。



「うわ~、凄いじゃない? 覚えたスキルまで元に戻せるようになったんだ?」


「確か、スキルの重ね掛けも3つまでだったよね? 4つ出来るようになったら、また凄くなっちゃうんだ?」


「まだ試してないので分かりませんが、4つ以上覚える事が出来るかもしれませんね」


「三日月君凄いね、僕のスキルを戻せるか試して見る?」


「ありがとうツドイさん。今日はダンジョンも、お休みなので色々試してみようと思います」


「そうね、それが良いわ♪私はちょっと昨日のスカッドのギルドカードをギルドへ持って行って、剥奪するように手続きしてくるわね」


「私も行くわ。生きてるとは思えないけど、念の為にしとかないとね~」


「フフ、私もノノと昨日のケルピーの皮で衣装を依頼してきますね」


「って訳でお姉ちゃんと行ってきます、ツドイさんヨウ様の看病良いですか?」


「うん、僕、用事無いから三日月君とスキル検証しとくよ」


「ありがとう。ツドイさん」


「言っとくけど、昨日の今日なんだからスキル検証も無理しないようにね」


「あはは、大丈夫ですよ」


「大丈夫、僕見とくから」



 っと言う訳で、皆は其々の用事をするため出掛けて行き、僕とツドイさんは留守番をすることになった。


 スキル検証は一応、広いバルコニーでする事にしたのでツドイさんと来ている。



「ツ、ツドイさん何で水着なんですか?」


「ん・・・プールがあるから?」



 ・・・しかし、ツドイさんの水着姿は何度か見ているとはいえ、二人きりで見ているとドキドキしてしまう。


 ツドイさんだけ水着なのも変なので、僕も水着に着替えてスキル検証に入る。


 新しく習得した<返還>スキルを自分のスキルで試して見ると、痛みも無くオーブに返還する事が出来た。


 重ね掛けしているスキルも問題無く返還出来るし、覚えている魔法もスクロールに返還出来た。



「自分のスキルや魔法は問題無く出来ました、次はツドイさんのスキルで試して良いですか?」


「良いよ」



 ツドイさんの軽い返事から試してみると、自分以外でも普通にオーブやスクロールに返還する事が出来た。


 返還したスキルやスクロールをもう一度習得して貰ったが、変な劣化や痛みも無いらしい。



「ありがとうツドイさん、どうやら問題無く使えそうです」


「凄いね三日月君、ドンドン便利になってくね」


「あはは、そうですね自分でも驚いてます」


「じゃ、次はいよいよ<敏捷強化>を1段階上げてみますね」



 僕は<敏捷強化>を2段階にし体の動きを確かめていく。


 想像以上に動きが早くなり、今までの倍の速度で動けるかもしれない。


 それなのに驚く程馴染むと言うか、制御が出来る事に不思議に思った。


 あれだけ苦労したステータスの上昇やスキル効果なのに・・・



「どうしたのかな?」


「ちょっと不思議なんですけど、想像を超える程のスピードが出るんですが、もう制御出来そうなんです」


「流石だね? でも、良い事なんだよね」


「はい、良い事なんですが以前の僕では、これに慣れようとしたら凄く時間が掛かったと思います・・・どうしてだろ?」


「僕にはハッキリとした理由は分からないけど、君の根幹であると言う能力が上がったから?」


「やっぱりそうですよね、僕もそう考えるのが一番シックリきます」


「<腕力強化>も試してみる?」


「あはは、考える事は同じですね♪ やってみます」



 僕は<敏捷強化><腕力強化>を発動し、少し動いて見る。


 今までとは比べ物にならない程のスピードや力がハッキリと認識出来る。


 それでも制御する事は簡単だった。



「全く問題ないです、今まで躊躇していたのが馬鹿みたいですね」


「僕、思うんだけど昨日だったら苦労してたんじゃないかな? 先に<鑑定>スキルを習得して良かった?」


「唯の偶然ですが、そう言う事なんですね」


「これで検証は終わりかな?」


「はい、ありがとうございました」


「じゃ、鬼ゴッコしよう♪ 君が鬼なら直ぐ捕まっちゃいそうだから僕が鬼だよ」


「あはは、分かりました」


「行くよー」



 ツドイさんの提案で始まった鬼ゴッコだけど、僕達程のステータスが有れば凄い攻防になる。


 鋭い動きからツドイさんの長いリーチで僕に手が伸びるが、もちろん今の僕には回避するのは簡単だった。


 それでも、しばらくツドイさんは頑張っていたが遂に諦めたみたいだ。



「もう駄目、三日月君速すぎだよ」


「あはは、僕ズルしてるみたいなものですからね♪ でも、お陰で更に制御する事が出来るようになりました」


「僕クタクタ」



 ツドイさんは、プールサイドに横たわり僕に手を出してきたので、僕は直ぐに手を差し伸べた。



「・・・タッチ」


「あ~、狡いツドイさん」


「僕の勝ち! 勝者には膝枕だよ」


「・・・まあ良いですけど♪」



 僕はツドイさんに騙されて鬼ゴッコに負けちゃったけど、膝枕なんて可愛いお願いをされたら断る気になれないよね♪


 この間も、やって貰っちゃったしお返しに丁度良いや。



「・・・三日月君カチカチ、首が痛いよ?」


「ん~、じゃ足伸ばしたら良いかな?」


「ん」


「あはは、ツドイさん転がらないで下さい♪ 擽ったいですよ」


「あっ! 僕汗だくだった、ちょっと待ってて」



 ツドイさんは、そう言うとプールに飛び込み直ぐに戻ってきた。


 日光に照らされキラキラと輝くツドイさんの長い髪は、見惚れる程美しく固唾をのんでしまう。



「うん、気持ち良いね最高」


「それは良かったです」



 僕の太腿を枕にして大の字で寝転がっているツドイさんは、本当に気持ち良さそうな良い笑顔をしている。



「うん、やっぱり僕も三日月君が好きになったみたいだね」


「えっ? えええっ」


「僕変わってるから恋なんてしないと思ってたよ」


「あ、あの、昨日アヤメさんにも言ったんですが、僕もツドイさんの事が大好きです」


「アヤメ君から聞いてたりして、だから僕もハッキリ言う事にしたよ」


「ありがとね三日月君、大好きだよ♪」



 ツドイさんは僕の頭に両手を回して優しくキスをしてくれた。


 そのため僕の水着の中は非常に拙い状態になり、膝枕は中止せざるを得なくなった。



「キスは後にしたら良かったかな、残念・・・」


「あはは、ごめんね仕方ないんです・・・」


「今度は僕がやったげるよ」



 こうしてツドイさんとプールサイドに寝転びながら、甘い時間を過ごせる事に幸せを感じていた。


 僕達が少し日焼けする頃に皆が帰って来たので、全員でプールでバカンスになる。



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