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第41話 お兄ちゃんは厳しいのです

評価やブックマーク、またリアクションを付けて下さった方ありがとうございます。

最近読んで下さる方が増えてきて嬉しい限りです。


 翌朝、僕は何時ものベッドで目を覚ますと何故かボーっとしていた。


 起きなきゃと思いフラフラとリビングへ向かうと、ソファーに座ってる皆の所に同じように座った。



「おはよ、んっ? 未だ寝ぼけてるのかな? よし目を覚まして上げよう」



 ナギサさんは何か言ってるようだったが、ボーっとしていた僕には何か分からなかった、すると僕の耳元に口を寄せてきている。



「昨日は大人の女性5人からファーストキスを奪ったハーレム王さん♪ 今朝の気分は如何かしら?」



 僕は耳元で囁かれたナギサさんの言葉が直接脳に入ったかのように一気に意識を覚醒させ、一瞬で顔が真っ赤になる・・・顔が熱いのが自分でも良く分かる。


 そう言えば僕、昨日皆とキスしちゃったんだ・・・


 正確に言えばされちゃったんだけど、チラッとアヤメさんの方を見ると恥ずかしそうに照れていた、リラさんもモジモジしている。


 それを見ると昨日の事が現実だったのが理解出来る。


 僕、本当に皆とキスしちゃったんだ・・・


 でも、僕のこんな化物みたいな能力を打ち明かしたのに、僕を安心させるためにキスしてくれたんだと思うと恥ずかしさより嬉しさが込み上げてきた。


 僕は素直な気持ちを恥ずかしがらずに返答することにした。



「最高です、僕のために大事なファーストキスをしてくれて、感謝の気持ちしかありません! 僕5人全員と結婚する事は出来ませんが皆一生、命を掛けて守ります」



 僕の言葉に今度は皆の顔が真っ赤になっていく。



「な、何プロポーズみたいな事言ってるのよ? 照れるでしょー」


「みたいなじゃありませんプロポーズです! 僕、絶対皆を幸せにします」


「ひゃ~、流石に私も嬉しくって照れちゃうわね♪ でも、それを言うのはまだ早いよヨウ君」


「フフ、ありがとうございますヨウ様♪ 嬉しいですがゆっくりいきましょう。私とノノは何があっても、どうなっても何時までもお傍にいますので」


「フフ~、姉さんの言う通りよ♪ でもとっても嬉しいわ」


「そうよ、まだキスしただけでしょ? 焦らなくても良いのよ、そりゃ・・・まあ嬉しいけどさ」


「僕、なんか嬉しかったなプロポーズされちゃった♪ でも、僕もずっと三日月君の傍にいるよ」


「・・・早いですか? では、ナギサさん何時なら?」


「えっと、子供が出来たときとか?」


「ナ、ナギサ何言ってるのよー、ヨウ君固まっちゃったじゃない」


「にひひ♪ でも、日本じゃ5人となんて結婚出来ないんだもん、そうなっちゃわない?」


「そうだけど、具体的すぎるのよ」


「僕、思うんだけど別に結婚なんかに意味は無いよ、離婚があるんだからさ」


「6人で楽しく暮らして、助け合っていくだけだよ」


「でも、6人ってのはパーティの上限であって、人生の上限じゃなかったりして?」


「そっか増えるかもだね」


「こらっ! 変な事言わないの」


「分かりました、僕ものんびり行く事にします。でも、皆を一生守る気持ちに嘘はありません。例えこれからどうなろうとも」


「私達もヨウ君の事を守るんだからね?」


「そうよ、お姉さん達が守っちゃうよ」


「もちろん、私もお仕え致します」


「私もですよ」


「僕もだね」


「ありがとう、今日はすっかり遅くなっちゃいましたね行きましょうか」


「「「「「おー」」」」」



 そして、この日から1週間経ち、今日ヒカリが田舎に帰るらしい。



「お兄ちゃん、色々ありがとね洋服とか買って貰っちゃって、メッチャ嬉しいよ~」


「色々美味しそうな物も送っといたからな? 父さんと母さんにも食べて貰ってくれよ」


「うん、私も楽しみだよ~」


「ハーレムのお姉さん達も今日までありがとう、ってかもう私のお姉さんでもあるのかな?」


「こ、こらっ! ヒカリ、ハーレムって言うんじゃない」


「ウフフ、ヒカリちゃん♪ また遊びに来てね、ひょっとしたら私達が遊びに行くかもだけど」


「はーい、また来まーす、それまでお兄ちゃんを宜しくお願いします」


「なんか寂しくなるわね・・・」


「いや~、本当はもっと早く帰るつもりだったんだけど、お兄ちゃんの待遇が良すぎるの~、直ぐに帰るには惜しすぎたんだよ~」


「あはは、まあヒカリの気持ちは分かるよ、あの部屋最高だもんな」


「そうだよ~、景色は良いしプールやサウナ、ジャグジーまであるなんて反則だよ~。テレビなんて映画館みたいだったよ、あ~、帰りたくな~い」


「あはは、そーだヒカリ、お兄ちゃん社会人になったからお小遣いも上げるよ」


「わーい、わーい♪ えへへ! 実はそれも期待してたんだよ~、遅いよ~」


「全く、ちょっとは遠慮とかしろよな? だが、ちょっとだぞ? あんまり無駄遣いするんじゃないぞ?」


「ええ~、お兄ちゃん稼いでるじゃない、ヒカリいっぱい欲しいよ~」


「駄目だ、駄目だ、ヒカリの教育に悪いからな。ほらっ、これやるから持ってけ美味しいもの食べれるぐらいだけど、我慢するんだぞ」


「ブ~、分かったよ~、でもまっ、貰えるのは嬉し~♪ ところでお兄ちゃん? 何この大きなリュックサック?」


「だから、お小遣いやるって言っただろ? 今言ったばかりだぞ? しっかりしろよ父さんと母さんにも宜しくな」


「だ、だからお兄ちゃん、このリュックサック超重いんだけど?」


「ヒカリ~、お金だって重さがあるんだぞ? 仕方ないだろ」


「あ、あのヨウ様、一体幾らぐらいのお金を入れたのでしょうか?」


「あっ! リラさんの言う事でも駄目ですよ? これ以上渡したらヒカリの為になりませんからね」


「お兄ちゃん・・・・・リュックサックの中が札束で一杯なんだけど?」


「なんだヒカリ1億ぐらい持てるだろ? お兄ちゃんも心を鬼にして1億に減らしたんだぞ?」


「お、お兄ちゃん、家買えちゃうよ~、私1万円で良いよ~、貰いすぎだよ~」


「「「「「・・・・・・・・・」」」」」


「ヨウ君、金銭感覚が崩壊してるわよ?」


「ヨ、ヨウ様、それだけあったらヨウ様が買えなかったというジュースが300万本以上買えます」


「・・・あれっ? 1億でも多いのか、じゃ1千万ぐらいか」


「だーかーらー、1万円で良いよ~、1枚だけ貰ってくね、ありがと嬉しいよ~」


「そっか、でもお金に困ったら直ぐ電話して来いよ、お兄ちゃん直ぐ送ってやるからな。良いかヒカリ、他にも困った事があったら、直ぐに電話してこいよ、お兄ちゃんが直ぐに助けに行ってやるからな」


「グスッ・・・うん、分かったよ~、お兄ちゃん元気でね、約束通り無茶しちゃ駄目だよ~」


「ああ、お兄ちゃん絶対無理せず頑張ってるぞ、だからヒカリも頑張れよ」


「うん、も~、泣かない様にしてたのに、お兄ちゃんのせいだよ・・・ウワーン」


「バ、バカ、泣くなよヒカリ、じゃ元気でな」


「うん、また来るね~」


「あっ? そうだ、お姉さん達ちょっとこっちへ来て貰っても良いですか?」


「えっ? 良いけど?」



 ヒカリはアヤメさん達を呼んで何かを話しているようだ、何を話してるんだか・・・



「最後にお姉さん達に聞いておきたいんだけど、お姉さん達からみてお兄ちゃんって優しいですか?」


「えっ? ええ、メチャクチャ優しいわよ?」


「優しすぎるぐらいだよね?」


「はい、とても優しくしていただいております」


「もー、何か慈愛に満ちてます」


「そうだね、とっても優しいよ?」


「そっか、良かった・・・でもお姉さん達には言っとくね、


お兄ちゃんは鏡みたいな性格してるの!


お兄ちゃんを優しいと感じるなら、それはお姉さん達が優しいんだよ~。


お兄ちゃんって優しくない人間には決して優しくないんだよ~、


もう鬼だよ~、超怖いんだよ~、ギャップが凄いから驚かないようにね~」


「「「「「・・・・・・・・・」」」」」


「じゃ、お兄ちゃんをお願いします、また来るね~」



 ヒカリは大阪駅から手を振って田舎へ帰って行った。



「しっかし、ヨウ君って妹思いだったんだね~」


「はい、煩い奴ですが可愛い妹です」


「んふふ そういうのは照れないのね、でも兄妹が仲良いのは良い事ね」


「この1週間ヒカリちゃんからヨウ君の事、色々聞けて楽しかったわ」


「えっ? ヒカリの奴、余計な事言いませんでしたか?」


「やっぱり気になる? 大丈夫よダンジョン生活をずっと夢見てたって事ぐらいかな・・・」


「フフ、ヨウ様はダンジョンが出来てから、ずっと憧れていたんですね」


「う~、お恥ずかしい。でも、ずっと憧れてたのは本当です。ダンジョンのある都会で生活するのを夢見てました」


「どうして東京にしなかったの? 規模が大きいのに」


「そうですよね、ヨウ君が来た時には大阪にはオークションも無かったし」


「まあ、大阪にもヨウ君が作っちゃったんだけどね」


「クラスメイトの冒険者希望は皆東京に行きましたね、僕は都会でダンジョンがあれば良かったんで近い方の大阪にしたんですよ」


「なーるほどね、ヨウ君が大阪に来てくれて良かったわ」


「んふふ、それは神様に感謝ね」


「ヨウ様が東京を選ばれていたら、私はずっと病院生活だったんですからね~」


「フフ、そうですね神様とヨウ様には大感謝です!」


「そんなに喜ばれたら照れるじゃないですか、僕も大阪を選んだ自分を褒めてやりたいです、お陰でとても素晴らしい5人の女性とパーティを組める事が出来ました」


「にひひ♪ そこはハーレムを築く事が! で良いんじゃない?」


「余計なチャチャ入れないのナギサ」


「ところで今日はどうします?」


「ちょっとギルドへ寄って良いかな?」


「はい、時間も中途半端ですし行くとこも無いですから」


「何か用事があるの?」


「うん、たぶん今日でいけると思うんだけど、私達も全員Aランクにね」


「うわ~、おめでとうございます」


「何か特典がある?」


「そうね~、細かい特典は色々あるんだけど、一番大きいのは特級ダンジョンへ入れるようになるわ」


「ああ、そうですね。高ランクのパーティでしか入れないんですよね?」


「そうよ、メチャクチャ魔物が強くて、まだ誰も帰ってきてないんだけどね」


「う~、僕達には、まだ先の話ですね・・・」


「何言ってるのよ、もう私達も全員ステータスがカンストしたじゃない? 絶対そんなパーティ居ないよ?」


「フフ、そうですね現状、私達が最強パーティかもしれませんね」


「えっ? 嘘ですよね?」


「あのね~、ヨウ君以外でSPオーブがあんなにポンポンドロップすると思う?」


「フフ~、一人ステータスをカンストするのにSPオーブが600個程入りますからね」


「うわ~、その計算だと私達で3600個近くもSPオーブ使っちゃったんだ」


「お金に換算すると360億円ぐらい? あれっ? 買い集めたら何とかなりそうな金額に思えるわね」


「も~、アヤメも金銭感覚が崩壊してるわよ? 普通そんなにお金出せないわよ」


「あはは、そうねヨウ君の事言えないか」


「皆大事な事忘れてるよ、僕達にはスキルもある絶対最強! ふんすっ!!!」



 ツドイさんは綺麗な長い腕で力こぶを作るが、全然筋肉があるようには見えない。


 実に女性らしい腕だ! 僕は結構筋肉質になったんだけど女性は筋肉の付き方が違うようだ。



「あはは、そうね♪ 絶対真似出来ないわ」


「でも、油断大敵なんだよねヨウ君」


「はい、もっと、もっと、強くなってコツコツダンジョンを攻略して行きたいと思います」


「「「「「了解!」」」」」



 僕達はギルドに寄って確認してみると、無事全員Aランクにランクアップしていたので軽くお祝いする事になる。



皆様のお陰で、昨日(日間 ローファンタジー )28位にランクインしました。

やっぱり順位が上がると読んで下さる方も激増するんですね~

評価やブックマークを付けて下さった方、本当にありがとうございます♪


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― 新着の感想 ―
主人公以外の冒険者の場合、SPオーブは値段よりも数を揃える方が大変そうだな。
なるほど~鏡の様な性格か〜。中級ダンジョンで絡んできた冒険者に対してその片鱗が出ていたわけですね〜。
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