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第248話 たまには派遣冒険者も良いかもです 三日月陽編

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。


 ガチャ!



「皆様大変お待たせ致しました。こちらが、回復職希望の三日月陽さんです」×受付嬢



 受付嬢さんの案内で部屋に入ると、そこには5人の女性冒険者がいた。


 どうやら、僕は大阪に来てから女性に縁があるようだ。


 皆、年上の女性達で綺麗な顔立ちをしているので、喜びが顔に出そうになる。



「初めまして、三日月陽と言います。皆さん宜しくお願いします」


「「「「「えっ?」」」」」


「え、えっと、冒険者なんだよね?」


「・・・ちょっと、若く見えるかもしれませんけど、冒険者ですよ?」


「ご、ごめんなさい」


「いえいえ、もう慣れてますから」


「うはー、可愛い~♪ 冒険者って事は18歳?」


「はい、今年冒険者になりました、新人冒険者です!」


「そ、そうよね、年上だったらどうしようかと思ったわ」


「待ってよ? 私達は上級ダンジョン希望よ? ちゃんと希望用紙に書いたよね?」


「はい、もちろん、そう承っております」×受付嬢


「なら、どうして、新人冒険者を斡旋するんだよ?」


「当ギルドが自信を持って、斡旋させていただきました。御理解いただけますか?」


「なっ!」


「ギルドが、そこまで言ってるんだから間違いないってことね」


「それにしても・・・」


「あの~ 僕は上級ダンジョンに何回も行ってますから、大丈夫ですよ?」


「失礼ですが三日月様。差し支えなければ冒険者ランクをお伝えして貰えれば、安心していただけるかと存じます。


もちろん、三日月様が御不満でしたら断っていただいても結構ですので」×受付嬢


「冒険者ランクですか、別に良いですけど・・・


はい、これで良いですか?」


「「「「「えっ? えええええええええええええええええっ!!!!!」」」」」


「Sランク? 噓でしょ?」


「ほ、本当なの? 日本に7人しか居ないんでしょ?」


「新人冒険者だって言ったじゃない?」


「はい、三日月様は、新人冒険者でSランクを獲得した、その7人の1人です。当ギルドが保証致します」


「「「「「うはーーーーーーーー!!!!!」」」」」


「私Sランクの人初めてみるけど、まさか、こんな可愛い少年だったなんて」


「・・・貴方、天才なの?」


「あはは、まさか♪ ランクなんて実力とは、あんまり関係ないですよ?」


「そこそこ実力があっても、Sランクには成れないと思うんだけど?」


「そういう、考えもあるかもですね?」


「うふふ、疑ってごめんなさい。出来るだけ深層に行きたかったから実力不足だと困るの」


「気にしなくても良いですよ?」


「でも、僕は札幌上級ダンジョンは、地下15階までしか行ってないんですけど大丈夫かな?」


「ええ、それなら丁度良いわ」


「私達は地下16階まで行ったんだけど、魔物が手強かったから地下15階からにする予定だったの」


「なるほど、良かったです」



 無事、僕をパーティに入れてくれることになり、歩いてダンジョンに行くことになった。


 しかし、僕が思ってたよりギルドランクって信用があるんだと、改めて思い知ることになったかも。


 僕の場合<鑑定>スキルオーブ1つで一気にSランクに成っちゃったから、あんまり実感がないんだよね。


 そんな事を思いながらも、お姉さんパーティの後ろをトコトコと着いていった。



「ねえ、可愛い少年が着いてきてくれると変な感じしない?」


「そうね、とてもダンジョンに行くとは思えないわね・・・」


「うふふ、ニコニコしながら着いてきてくれるんだから、可愛いわ♪」


「ちょっと? もう少しゆっくり歩いて上げてよ?」


「えっ? 早かった?」


「いえいえ、そんな事ないですよ?」


「だって、めっちゃトコトコ歩いてるじゃない?」


「あぅ~ 歩幅が違うから仕方ないんです・・・」


「あっ! なんかごめんね?」


「全然良いですよ?」


「しかし、見れば見るほど可愛いわね・・・とても、見た目からSランク冒険者とは思えないわ」


「あはは、童顔ですから、良く絡まれるんですよね~」


「うふふ、今日は絡まれても、お姉さん達が守って上げるね?」


「ありがとうございます♪」


「あのね~ 三日月君はSランクなのよ? 私達よりずっと強いって」


「そっか~ でも全然そんな気がしないのが不思議ね?」


「でもさ、回復職なんだし、そっちが凄いのかも?」


「一応、回復魔法は得意ですよ?」


「「「「「ほほ~~~~~」」」」」


「頼もしいじゃない」


「あはは、それほどでも」



 皆、助っ人で入ったばかりの僕を気遣ってくれているのか、気さくに話しかけてくれた。


 なので、楽しく会話しながらダンジョンまで歩いて行き、予定通り地下15階に辿り着いた。



「さてと、えっと三日月君って長いし、ヨウ君で良いかな?」×リーダー


「はい」


「ありがと♪ じゃヨウ君。簡単に説明だけしとくわね」


「はい」


「私が盾役なんだけど攻撃を受ける度に、少しずつダメージを貰っちゃうんで<ヒール>してくれると嬉しいです。


他の皆はダメージを受けて<ヒール>が欲しい時は、申告するようにしよっか。


その方がヨウ君も分かり易いしね」


「分かりました。緊急性があるときは、勝手に<ヒール>しちゃいますね?」


「分かったわ。それでお願い」


「じゃ、試しに戦ってみるから、聞きたい事があれば何でも聞いてね?」


「分かりました」



 それから、何度か魔物との戦闘を後ろから見ていると、どうやらリーダーさんは義手のようだ。


 少し驚いたけど左手の義手に盾を固定させて、一見義手とは思えない程、巧みに盾で攻撃を受け流している。


 よく見ると、他の皆も色々な所に怪我をしている・・・


 上級ダンジョンに来れるだけの実力は持ち合わせているみたいだけど、此処までかなり無理をしてきたのが窺いしれる。



「・・・その表情からすると、何か聞きたそうね?」×リーダー


「はい、どうして、皆さんそんなに無理をしてるのかなと思って・・・」


「どういう事かな?」


「リーダーさんの左手、義手ですよね?」


「うふふ、流石Sランク冒険者ね? バレない自信はあったんだけどな」


「他の人も皆、特級ポーションでは治らない程の負傷箇所がありますし?」


「ええっ! 本当なの皆?」


「「「「・・・・・・・」」」」


「言い難いなら、僕が言いますね」



 僕は全員の負傷箇所を丁寧に説明して上げると、皆驚いていた。



「参ったな。可愛い顔してるのにSランクは伊達じゃないってか」


「今、言ったのは重い怪我ですが、軽い怪我も沢山してますよね?」


「ああ、特級ポーションも安くないからね、動きに支障が出てきたらポーションで治すんだ」


「貴女達・・・少しでも痛い所があれば、治るまで休養する決まりでしょ?」×リーダー


「そんな悠長な事してたら、何時まで経ってもリーダーの腕が治せないじゃないか?」


「大丈夫よリーダー。もっと深層に行けば、エリクサーとまでいかなくても欠損部位まで治せるポーションがある筈だから」


「私達を庇ってリーダーの腕を犠牲にしてくれたんだから、絶対に治して見せるわ」


「あ、貴女達・・・」


「なるほど・・・何故皆さんが無茶してるのか分かりました。


でも僕が診たところ、このままじゃ誰かが死にますね?」


「「「「「ええっ?」」」」」


「な、なに、不吉な事言ってんだよ?」


「事実ですよ? 貴女は左目がもう殆ど見えてないですよね? 明らかに左側の怪我が多いですし。


そっちの方は、腰がそろそろ限界なのでは? そうとう痛いでしょ? 汗が出てますよ?


他の人も似た様なものですね、これでも大丈夫って言うのかな?」


「「「「「・・・・・・」」」」」


「だ、だけどな・・・」


「もう良いわ。諦めましょう」


「「「「リーダー?」」」」


「皆の気持ちは嬉しいけど、私達がもう限界なのは薄々分かってた筈よ?」


「「「「・・・・・」」」」


「大丈夫よ? 慣れたら片腕での生活もそんなに悪くないわ♪


それよりも、皆の怪我をキッチリ治しましょ。私みたいにならないようにね」


「「「「リ、リーダー・・・」」」」


「うふふ、ヨウ君も流石に大した観察眼ね? 最後に貴方に会えて良かったわ♪」


「あれ? 冒険者を諦めちゃうんですか?」


「・・・変な事言うわね? ヨウ君が言った事でしょ?」


「僕はそんなに焦って危険な事したら、死にますよって言ったんですけど?


そもそも、無茶したからリーダーさんが大怪我したんじゃないんですか?


ダンジョンって危ないとこですから、たっぷりと安全マージンを取らないと?」


「確かにそうだけどな、あん時は早く強くなりたくて格上の魔物と戦ったから・・・」


「怪我をしてからも、それを取り返そうと無茶を繰り返したんでしょ?」


「「「「「・・・・・・」」」」」


「言い返す言葉がないわ・・・」


「ヨウ君は、どうしたら良いと思うのかな?」


「そうですね。本来なら全員の怪我を完全に治してから、これから無茶しないようにって言うところですけど。


今回は僕と出会ったのも何かの縁だと思うので、僕が治しちゃいますね♪」


「ご、ごめんなさい、ヨウ君が何を言ってるのか分からないんだけど?」


「あはは、言ったじゃないですか? 僕は回復魔法が得意なんですよ」



 僕はリーダーさんの腕を取ると<ハイエストヒール>を掛けた。


 すると失った左手が復元され、義手に固定された盾がガランゴロンと音を立て地面を転がっていく。



「えっ? う、腕が・・・」


「「「「ええええええええええっ!!!!!!」」」」


「そ、そんな、欠損していた腕が完全に復元されるなんて」


「動く、ちゃんと動くわ私の左手が・・・」


「じゃ、全員治しちゃいますね~」


「「「「「はああああああああああああああ?」」」」」



 それから僕は、全員に<ハイエストヒール>を掛ける度に、皆驚き過ぎて固まってしまった。


 僕はニコニコと笑顔になりながら、皆の驚いた顔を見ながら治療していった。


 全員の治療を終えてからも、皆は見える様になった目や痛くなくなった箇所を確認している。


 皆、口をポッカリと開けたまま、僕の方を見ているが上手く言葉にならないようだ。



「な、な、なんで?」


「<ハイエストヒール>って言うんですけど、僕が創った上位の回復魔法なんですよ。大抵の怪我は治しちゃいます♪ でも内緒ですよ?」



 皆は目を見開いたまま、コクコクと頷いてくれたので、僕もニッコリと笑顔を向けておいた。



「し、信じられないわ。まさか、欠損部位まで復元する回復魔法があったなんて・・・


エリクサーでも見つけない限り、もう無理だと諦めていたのに?」


「わ、私の目も諦めてたのに・・・そうだ。治療費は?」


「えっ? 同じパーティなのに治療費なんて取れませんよ?」


「「「「「ええっ?」」」」」


「こ、こんな凄い魔法を使ってくれたのに、そんな訳には?」


「良いです、良いです♪ それよりも盾が義手と固定されてるから、使えなくなっちゃいましたね? 予備の盾ってあったかな~


あっ! 以前宝箱から手に入れた盾がありました。


避雷盾って言うんですけど、とりあえずこれを使ってみて下さい」


「ちょ、ちょっと待って、その盾って今どこから出したの?」


「まさか<虚空庫>?」


「そですよ?」


「「「「「はああああああああああああああ?」」」」」


「<虚空庫>って、ヨ、ヨウ君?」


「あはは、便利なスキルですよ?」


「あ、頭が痛くなってきた・・・Sランクって、とんでもないな?」


「だ、駄目・・・理解が追い付かないわ」


「Sランク冒険者を舐めてたかも・・・」


「まさか、こんなに凄い人だったなんて・・・」


「どです? その盾使えそうですか?」


「ええ、驚くほど軽いし手に馴染むわ」


「それは良かった♪ 差し上げますから良かったら使って下さい」


「せめて、買い取らせて下さい」


「ん~ それ宝箱から手に入れた物だから、値段が分かんないんですよね~ いっぱいあるから、気にせずどぞどぞ」


「そ、そんな、ダンジョン装備なら凄く高いんじゃ?」


「雷を防ぐ盾みたいだから、ここではあまり意味が無いんですよね・・・


あっ! 一応防御力も高いのか、300程あるみたいですね」


「さ、300って防御力が?」


「ですね?」


「私、VIT25なんだけど?」


「ん~ 防御力をVITに換算すると、どれぐらいか分かんないんですよ?


まあ、細かい事は良いじゃないですか」


「全然細かく無いと思うんだけど・・・」


「ではでは、探索を再開しましょっか。


でも正直、皆さんには地下15階の魔物は格上と思うんですよね。


ですからバフを掛けちゃいますね、それで頑張って貰えますか?」


「バフって、ゲームとかのバフの事かな?」


「ですです! とりあえず皆さんのステータスを2倍にしちゃいますねー」


「「「「「ええええええええええっ!!!!!」」」」」


「<強化魔法>2倍!!!!!」


「「「「「えっ? あわわ!」」」」」



 僕が<強化魔法>を掛けると魔法の光が皆さんを包み込み消えていった。


「最初、少し違和感があると思うので、各自身体の動作確認をしておいて下さいね~」


「・・・ねえ、理解が追い付かないまま、ドンドン不思議な事がおこってるんだけど?」


「と、とりあえず、ヨウ君の言う通りにしましょう。考えるのは後よ?」×リーダー


「そうね、身体の動作確認って・・・えっ? か、軽い?」


「うわわ! 本当に体が軽い、ステータスが2倍になるとこんなに違うの?」


「そりゃそうよ・・・全ステータスが2倍になったら大違いよ?」


「こりゃ疑いようがないな。いくらSランクって言っても凄すぎるんじゃ?」


「少し慣れたら、魔物と戦闘してみましょうか。


今日は今後の皆さんの為にも、たっぷりと稼いじゃいますよー」


「「「「「はい?」」」」」



 皆さんは先ほどまでの変な焦りも無くなり、身体の調整に精を出しながら魔物との戦闘に没頭してくれた。


 僕も手伝ってるから赤色のSPオーブがドロップしちゃってるんだけど、そこは無理やり誤魔化しとこっかな。


 しかし、ゴールドスライムのお陰で、SPオーブも8個出ちゃうので、皆の驚き方が半端じゃない。


 流石にスキルオーブが出たら6個に調整しないと拙いかな。




「なんでこんなにSPオーブが出るの? それも赤いんだけど?」


「ヨウ君のお陰に決まってるでしょ? 驚くのは後にしなさい」


「分かったわよー、あーーー、頭の中が疑問だらけなんだけどーーー」


「うふふ、それにしても一撃で魔物が倒せるなんて、まるで初級ダンジョンへ来たみたいね?」


「ステータスの恩恵って凄いんだね~」


「今のステータスを2倍にしようと思ったら、SPオーブがいくついるのか・・・」



 皆で魔物を倒していると前方に、ウルフ系のスキル持ちを発見した。


 僕はチャンスだと思い、皆に伝える事にする。



「皆さん! 前方のウルフを倒しちゃって下さい。逃がしちゃ駄目ですーーー!」


「「「「「は、はい」」」」」



 皆は僕の言う事を良く聞いてくれ、無事スキル持ちのウルフを倒すことに成功した。


 予想通り<気配感知>スキルをドロップしてくれたので、僕は内心ガッツポーズを取った。


 8個もドロップしたので2個だけ誰にも分からない様に<虚空界>へ収納しておいた。




「「「「「えっ? ええええええええええっ!!!!!」」」」」


「今度はスキルオーブ・・・それも6個なんてありえないでしょ?」


「ありえないったって、実際ドロップしてるよ?」


「ど、どうするのよこれ?」


「ラッキーですね~♪」


「まさかヨウ君。スキルオーブがドロップするの分かってたの?」


「そんな事ないですよ?」


「「「「「・・・・・・」」」」」


「そんな、ジト目で見ないで下さい?」


「フゥ~ それを追求したところで今更よね?」


「ええ、とっくに私の頭はオーバーヒートしてるわ」


「あはは、それにしても、良いスキルが出ましたね~」


「・・・まだ、誰もスキルオーブに触ってないのに何で分かるのかな?」


「えっ? あはは、なんとなく?」


「ま、まさか、<鑑定>スキルユーザー?」


「・・・内緒ですよ?」


「「「「はああああああああああああああああああああああああ?」」」」





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