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第206話 驚いたり驚かせたりになっちゃった


 謙二達は明らかに素人のそれとは違う、見事な体術で簡単にスライムを倒していった。


 今日初めて持った武器を、どう見ても使いこなしているように見える。


 完全に素人と思っていた、僕やアヤメさん達も驚いてしまった。



「なんで、そんなに強いんだよ?」


「へえ~ 流石、ヨウ君の友達ね、やるじゃない」×アヤメ


「アヤメさんみたいな、美人に褒められると嬉しいな」×ケンジ


「こらこら、僕の質問に答えろよな?」


「なんでって、言われてもな? 俺達が武門の家だってのは、知ってるだろうが?」


「そ、そう言われれば、そうだけど・・・」


「うふふ、ヨウ君には戦闘してるとこなんて、見せた事無いものね」×アカリ


「三日月家の女性程じゃないけど、私達も鍛えてるんだよー」×ナツキ


「まー、ヨウは三日月家でも男だから、関係の無い話だけどな」×ケイスケ


「な、なんてこった、ひょっとして、妹のヒカリとか母さんが強いのも知ってたのか?」


「馬鹿、俺達の村では有名じゃねえか?」×ケンジ


「そうだよー、三日月家の女性なんて、最強なんだからね? ヨウ君知らなかったの?」×ナツキ



 実家に帰った時、母さんやヒカリが実は強かったのを初めて知ったが、まさか有名だったなんて全然知らなかった事に、ガックリと膝を落としてしまった。



「あはは、まあそう気を落とすなって。三日月家の男は代々特殊能力の持ち主だからな、ヨウもダンジョンで強くなったんだろ?」×ケンジ


「あっ! そう言えば、アヤメさん達も大変ですよね、ヨウ君の彼女なら三日月家に入るって事だから、強さは必須になっちゃいますね?」×アカリ


「そうなんだよね~ ヨウ君のお母さんから強くなる様に言われてるんだけど、ヨウ君のお母さんって、強すぎでしょ?」×ナギサ


「うふふ、そりゃそうですよ♪ カゲリさんは仙人とまで言われた達人ですからね~」


「僕達も強い方だと思ってたけど、全然敵わなかったんだよね」×ツドイ


「うわ~ カゲリさんと対峙したんだ? そりゃ無茶ですよー」×ナツキ


「でも、体術だけよ? 魔法は無しだったからね」×アヤメ


「「「「ええっ!」」」」


「魔法なんて使えるんですか?」


「んふふ、見せて上げよっか?」


「はい、私達、魔法なんて見た事無いですから、是非見てみたいです」


「じゃ、あそこのスライムを良く見ててね」


「<ファイアボール>!!!」



 アヤメさんは、スライム目掛けて<ファイアボール>を撃ち出した。


 かなり手加減しているのだろう。サッカーボールぐらいの大きさだったが、スピードは結構速く、ドライブシュートの様に弧を描きスライムへ命中し、光の粒子となって消えていった。



「「「「おお~ パチパチパチ!!!」」」」


「すげ~ 本当に魔法だ」×ケンジ


「思ってたより早いな~」×ケイスケ


「それに、あんなに曲がるなら回避し辛いわね」×アカリ


「見た感じ威力もありそうだし、面白そう」×ナツキ


「んふふ、こんな感じかな」×アヤメ


「アヤメさん凄いです」×アカリ


「褒めても何にも出ないわよ。それに、こんなの私達は全員出来るしね」


「うはー、やっぱり、三日月家の女性になる人達は凄いんだー」×ナツキ



 ナツキの言葉に、何故かアヤメさん達は嬉しそうに微笑んでいた。



「えっと、言っときますけど。別に強くなくたって、アヤメさん達は大事な彼女ですからね?」


「んふふ、ありがとう。でもやっぱり、ヨウ君のお母さんにも認めて貰いたいじゃない?」


「フフ、そうですね。その為にも私達は強くなりますから」×リラ


「ありがとう。でも、無理しなくても良いですからね?」



 僕がそう言うと、アヤメさん達は顔を見合しクスクスと笑っていた。



「んふふ、ヨウ君に着いていくだけでも、超人的な訓練って分かってるのかな~?」×ナギサ


「えっ?」


「もう、ヨウ君は自覚が無いんだから~ ソフィアやアリーシャ達も私達に着いて来れなかったでしょ?」


「そうだけど、あれは慣れてないからじゃ?」


「慣れるって、レベルじゃないわよ?」


「あれっ? そうなのかな?」


「ククッ! 心配しなくても、僕達も楽しんでるからさ」×ツドイ


「それなら、良いんですけど」



 それから、予想外に強かった謙二達を連れて階層を進んで行った。


 僕があれだけ苦労した魔物達を次々と撃破し、危なげなく進んで行く。


 あんまりにも簡単に魔物を倒すから、僕の方が落ち込んでいってしまった。



「・・・ちょっと強すぎないか? 謙二達の方が、僕よりよっぽど冒険者に向いてるみたいじゃないか?」


「あはは、子供の頃から鍛えてるからな~ でも、それだけに仕事でも戦いたいなんて思わねえって」×ケンジ


「うふふ、私もそう思ってたけど、こうやって戦う相手が居たら面白いわね」×アカリ


「そうそう。これって無双ってやつだよね~」×ナツキ


「馬鹿、漫画の読み過ぎだって、初級ダンジョンって言ってただろ?」×ケイスケ


「んふふ、確かに初級ダンジョンだけど、普通は貴方達みたいに魔物を簡単に倒せないわよ?」×アヤメ


「いや~ そうですか? 照れちゃうな」


「調子に乗るなよ啓介。アヤメさん達の方がずっと強いんだからな?」


「えっ? いや魔法は凄いけどよ、ずっとって事はねえだろ?」


「・・・やっぱり、分かってなかったか。えっと、分かりやすくリラさんノノさん、実力の違いを見せてやって貰っても良いですか?」


「フフ、畏まりました」×リラ


「フフ~ じゃ、軽く居合抜きで良いかな~」×ノノ



 刀を装備している二人は、迫り来るヤミコウモリに対し、見事な居合斬りで倒していく。


 常人にはきっと、リラさんとノノさんに近づいただけで、魔物が消えていくように見えるだろう。



 ゾクッ! ×ケンジ達



「・・・鍔鳴り? 嘘だろ、刀を抜いてるのかよ? 全く見えねえぞ?」×ケイスケ


「かはっ! 俺にも抜き手が見えなかったぞ・・・」×ケンジ


「・・・抜き手だけじゃないわ、恐ろしい程の速度で踏み込んでる筈よ・・・だって、間合いがおかしいもの」×アカリ


「私達が見えない程の速度で移動してるってこと? そんな事が出来るなら人間業じゃないわ」×ナツキ


「いえ、間違いないわ。背中に掻いた汗が止まらないもの・・・」


「駄目だ全く見えねえ・・・それに何だよこの汗は・・・」×ケイスケ


「私も知らない内に汗を掻いてる? な、なんでよ」×ナツキ


「俺もだ・・・手の平まで汗を掻いてやがる」×ケンジ


「信じられないけど、これは恐怖ね・・・私達の本能が彼女達を恐れているんだわ」×アカリ


「リラさん、ノノさん、スキルも使って良いですよ?」


「フフ、畏まりました」


「フフ~ は~い♪」



 ゾクッ! ×ケンジ達



「消えた? 馬鹿な! 目の前で消えたぞ?」×ケイスケ



 リラさんとノノさんは、圧倒的な身体能力に加え、<気配遮断><隠蔽><縮地>のスキルを使い、謙二達の背後へ移動した。


 カチンと響く鍔鳴りの音で、やっと、リラさん達が背後に居る事が分かった様だ。



 ゾワッ! ×ケンジ達



「これで宜しいですか、ヨウ様?」×リラ


「うん、ありがとう。二人共、また強くなったね」


「ありがとうございます」


「えへへ、褒められちゃった♪」



 謙二達は後ろを振り返りもせず、唯固まっている・・・ちょっと驚かし過ぎたかな?



「フフ、そんなに驚かなくても結構ですよ? ヨウ様の御親友に私達が敵対する事は間違ってもありませんから」×リラ


「・・・こええな。全身の毛穴が開いたぞ?」×ケイスケ


「ヨウの言う通り、アヤメさん達が、俺達なんて話にもならない強者だってのは分かったよ」×ケンジ


「強者なんてものじゃないわ、完全に人の領域を超えてるわよ?」×ナツキ


「これが、冒険者の力なんですね?」×アカリ


「んふふ、人のレベルを超えてる自覚はあるけど、ヨウ君に比べたら私達なんて可愛いものよ?」×アヤメ


「「「「・・・・」」」」


「こらこら、ジト目で見るのは止めろよな?」


「はぁ~ ヨウ、お前は本当に凄い奴だよ」×ケンジ


「アヤメさん達もそうだけど、見た目で強さが全然分からない所が怖いわね」×アカリ


「私、滝汗掻いちゃったわよ」×ナツキ


「ヨウ、お前、化物だったんだな?」×ケイスケ


「ブッ!? 化物は止めろ! 僕は、れっきとした人間なんだからな?」


「・・・・・・・・」×全員


「ちょ、アヤメさん達まで、僕をそんな目で見ないで下さいよー、それは無いでしょ?」


「あはははは♪」×全員



 その後も順調にダンジョンを進んで行き、アヤメさん達の実力に更に驚いていた。


 特にアヤメさんが放った殲滅魔法には、口をポカンと開けて固まっていた。


 その謙二達の表情を見ていると、とても楽しかった♪


 そして、最後に僕の実力も見てみたいらしいので、地下10階のボス戦で披露することにした。


 ちょっと、分かりやすくするために斬撃を増やし、魔物がサイコロ状に成る程、魔物を斬り刻むと、光の粒子となって消えていく。



 ゾクッ! ×ケンジ達



「・・・こええな」×ケンジ


「ハハハ、ちょっと逃げたくなったぞ?」×ケイスケ


「・・・絶対に、ヨウ君と対峙したくないわ」×アカリ


「死を感じたわ・・・馬鹿! どこまで強くなっちゃったのよ?」×ナツキ


「馬鹿はないだろ? それに僕はマダマダ強く成らないと、アヤメさん達を守れないしね」


「「「「うはー!」」」」


「どんだけだよ?」


「参った。ヨウがモテるのも何か納得いったよ」×ケンジ


「うふふ、ヨウ君、素敵になっちゃって」×アカリ


「私は昔からヨウ君は、素敵だと思ってたんだよねー」×ナツキ


「こらこら、調子良すぎるぞ?」


「あはははは♪」×全員



 こうして謙二達のダンジョン体験も終わり、そろそろ帰る事にした。


 ギルドに戻ると、癌検査を受けて貰ったサワさんとイツミさんも戻っており、会いに行く事にした。


 また、VIPルームへ二人に来て貰うと、流石に暗い表情になっている。


 無理もない。伝えてあったとは言え、乳癌の告知を受けたのだから。



「お待たせしました」


「いえ、そんなに待っていませんので」×サワ


「あ、あの、三日月様の仰ったとおり、私達は乳癌と診断されました・・・」×イツミ


「しかも、私はステージ3で、サワ先輩はステージ4らしいんです」


「お願いします三日月様。何でもしますから私達を助けて下さい」


「はい、もちろんです。じゃ、先に治しちゃいましょうか」


「「ええっ!」」


「そ、そんなに簡単に治せるのでしょうか? 私は末期症状らしいのですが・・・」×サワ


「はい、絶対に治せますから、安心して下さいね」


「でも、ヨウ君乳癌だよ? 流石に脱がないと治せないよね?」×ナギサ


「あっ・・・・・」


「んふふ、大丈夫よ♪ 此処じゃ何だから更衣室に行きましょうか」×アヤメ


「「はい」」



 僕はサワさんとイツミさんと共に、女子更衣室へ移動した。


 女子更衣室なんて初めて入ったけど、何かソワソワしちゃう。



「じゃ二人共、上半身裸になってくれるかな?」×アヤメ


「にひひ、良かったねヨウ君。彼女達も大きいから?」×ナギサ


「言っときますけど治療ですからね? 邪な考えは・・・無いですからね」


「・・・ちょっと、間があったわね?」×アヤメ


「うふふ、恥ずかしいなんて言ってられませんね。宜しくお願い致します」×サワ


「私も宜しくお願いします・・・は、恥ずかしぃ~」×イツミ



 二人は顔を赤く染め、照れながらも見事な乳房を露わにしてくれた。


 僕もちょっと照れちゃったけど、命に係わる事だから真剣に治療した。


 思ったより重い症状だったけど、完璧に治せた筈だ!


 ついでと言ってはなんだけど、軽い身体疲労や蚊に刺されたような古傷も完璧に治療した。



「よし、終わりましたよ~」


「ついでと言ってはなんですが、古傷や軽い病気まで治しちゃいましたから、完璧な健康体になりましたよ」


「「ええっ?」」


「もう、治ったんですか?」×サワ


「はい、口内炎も治しちゃいました」


「えっ? 本当だ・・・恥ずかしいですね」


「ええっ! な、ない、ずっと嫌だった、胸にあったシミが無くなってる?」×イツミ


「あっ! ちょっと大きめだったから、ついでに消しちゃいました」


「ありがとう三日月様、とても嬉しいです♪」


「いえいえ、怒られなくて良かったです」


「もうヨウ君、そう言う事は、ちゃんと聞いてからしなきゃ駄目よ?」×アヤメ


「あぅ~ そうですね。すみませんでした」


「そんな、本当に嬉しいので謝らないで下さい」


「うふふ、ヨウ君セーフで良かったわね」


「以後、気を付けます!」


「あの、私達に頼み事と言っていたのは何でしょうか?」×サワ


「フフ、胸を出して話す様な事でも無いですから、部屋に戻りましょうか」×リラ


「「あっ!」」


「「恥ずかしい!」」


「もう、ヨウ君も残念そうにしないの」×アヤメ


「ご、誤解です! 冤罪です!」


「にひひ、二人の綺麗だった?」×ナギサ


「はい、とても綺麗・・・あっ! ゆ、誘導尋問だぁ~」


「あはははは♪」×全員



 謙二達には喫茶店で待ってて貰い、僕達はVIPルームで二人にお願い事をすることにした。



「えっと、単刀直入に言いますけど、実は二人に鑑定人をお願いしたいんですよ」


「「はい?」」


「か、鑑定人って、アヤメさんがやってるオークションの鑑定人ですか?」×サワ


「はい、そうです」


「でも、あれって<鑑定>スキルがなきゃ出来ないと思うのですけど?」×イツミ


「はい、これが<鑑定>スキルオーブです」



 僕はテーブルの上に<鑑定>スキルオーブを2つ取り出し、二人の前に置いた。



「ちょっと、待って下さい。それってオークションで5000億円のオーブですよね?」


「まだ値下がりしてないのかな?」


「はい、現在も価格は5000億円で落ち着いております」×リラ


「じゃ、5000億円みたいですね」


「簡単に言いますが、2つで1兆円ですよ? そんな高価な物を私達に?」


「んふふ、ヨウ君が何故乳癌を治した対価として言ってると思う? 絶対に秘密を守って欲しいからよ?」×アヤメ


「命を救われた恩があったら、秘密も守りやすいでしょ?」×ナギサ


「で、でも、それじゃ、私達に得しか無いじゃないですか?」×イツミ


「そんな事無いわよ? 給料は跳ね上がるし待遇もメチャクチャ良くなるけど、大舞台に立たなきゃいけないし多少危険でもあるしね」


「「・・・・・」」


「無理にとは言いませんよ?」


「いえ、喜んで引き受けさせていただきます。そして、秘密は必ずお守りします」×サワ


「も、もちろん、私もです」×イツミ


「良かった♪ ありがとう」


「じゃ、<鑑定>スキルオーブと<追加防御>スキルオーブを渡しておきますね」


「<追加防御>スキルもですか? 確かそれも高額だったかと」×サワ


「えっと、鑑定人になったらある程度自衛も出来ないとなんで、とりあえず身を守るために習得しておいて下さい」


「「わ、分かりました」」



 サワさんとイツミさんは、2つのスキルオーブを習得し、ステータスの確認をして貰った。


 流石に受付嬢なので説明が簡単だった。



「んふふ、これから鑑定仲間ですね」×アヤメ


「にひひ、今から瀧見社長や重役達との手続きが大変だよ」×ナギサ


「もう、嬉しそうに言わないで、今日色々な事がありすぎて、少し混乱してるんだから」×サワ


「そうですよー、私なんてプチパニック状態なんですから」×イツミ


「二人共マンション暮らしでしたよね? たぶん引っ越す事になりますよ」×アヤメ


「ボディガードや、お抱え運転手とか付いちゃったりして」×ナギサ


「・・・嘘でしょ?」×サワ


「冗談ですよね?」×イツミ


「「本当です!」」×アヤメ・ナギサ


「フフ、では、瀧見社長達を呼びますので、手続きの方を頑張って下さいね」×リラ


「「・・・はい」」



 それから、サワさんとイツミさんは、大量の書類を前に手続きをさせられていた。


 瀧見社長以下、重役達も彼女達にペコペコと頭を下げ挨拶をしている。


 彼女達がオロオロしている姿に、アヤメさんも昔の自分を思い出したのか、笑顔が零れていた。


 やはり、鑑定人の地位は高いらしく、部長級の待遇になるそうだ。


 オークションの度に特別手当が支給され、今はかなり高額になるらしい。


 当然の様に以前、僕達が住んでいたギルド所有のマンションへ引っ越すことになり、専属の運転手も付くそうだ。


 全てが終わる頃には、彼女達はクタクタになっていた。



「三日月君、本当にありがとう。これでウチのオークションも盤石になったよ」×瀧見


「いえいえ、ギルドの皆さんにはお世話になりっぱなしですから」


「しかし、三日月君に何かお礼をしたかったのだが、また大きな借りを作ってしまったね」


「あはは、気にしなくても良いですよ? もし良かったら、僕より彼女達に上げて下さい」


「ふむ、小林咲羽君と斉藤愛美君だったね? 三日月君はこう言っているが何か欲しい物は無いかね?」


「いえ、とんでもないです私達は、もう十分に頂いておりますので」×サワ


「はい、お給料だけでも、目を回しそうなんです」×イツミ


「ハハハ、給料よりオークションの特別手当の方が遥かに高いんだがね」


「しかし、困ったね。ギルドとして何としても三日月君にお礼がしたいところなのだが・・・」


「アヤメ君、先人として何か必要な物があれば、教えて欲しいのだが?」


「そうですね。オークションで着るドレスとかはどうでしょう?」


「なるほど、環境も変わり必要な物も増えるだろう、ドレスだけではなく必要な物は全てギルドで持つ事にしよう。


数億程なら使ってくれて構わんから、経理に提出してくれたまえ」


「ええっ! はい、ありがとうございます」×サワ


「はわわ! ありがとうございます」×イツミ


「んふふ、良い洋服店を紹介しますよ?」×アヤメ


「ありがとう、私がドレス? ダイエットしなきゃ・・・」×サワ


「ひゃあ~ 私もだ~ ど、どうしよう・・・」×イツミ


「あははは♪」×全員


「あっ! 良い事思いついちゃった♪ サワさんイツミさん、近い内に僕の家に招待しますね」


「あ、ありがとうございます?」×サワ


「ありがとうございます?」×イツミ


「・・・何か悪い予感がするんだけど?」×アヤメ


「え~ 心外だな~」



 僕は思いついたナイスアイデアを誰にも言わず、後の楽しみにしておいた♪



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