第198話 武術家の戦闘はやっぱり違いますね
<リッカ視点>
私達は久しぶりに、東京にある上級ダンジョンに到着すると、顔見知りの受付嬢さんから声を掛けられた。
「リッカさん!」×受付嬢
「久しぶりだね~♪」×リッカ
「最近、全然見かけなくなったから、転勤したのかと思っちゃいましたよー」
「何も言って無くてごめんね~ 今、私達って大阪に居るんだよね」
「やっぱり、転勤されてたんですか?」
「ん~ そうじゃなくて部隊を辞めて、今は大阪を拠点に冒険者をしてるんだよ」
「え~~~ そうだったんですか。それは寂しいですね・・・」
「やっぱり、大阪の方は色々とホットだからですか?」
「オークションも、今は完全に大阪の方が凄いですからね~」
「あ~ やっぱり、そうなんだ?」
「はい、冒険者も大阪に流れて行っちゃって、大変みたいですよ?」
うはー、それってたぶんヨウ君たった1人の効果だよね・・・
そう考えるとヨウ君って凄まじいな~ 流石、私の旦那様♪
「あっそうだ! リッカさん、地下13階には注意して下さいね」
「やっぱり、独占してる者達が問題になってるのかな?」
「御存知でしたか。そうなんですよ、最近小競り合いが多くて怪我人も出てます。
基本、ダンジョンは早い物勝ちですから、強い人が強いんですよ」
「なるほど、なるほど、じゃ、もっと強い者が来たら、どうなるんだろうな?」×アズサ
「にひひ、悪い顔してるね~ アズサ?」×マイ
「おいおい、人の事言えないだろ?」×アズサ
「うふふ、世の中の広さを教えて上げなきゃね♪」×キョウコ
「ひょっとして私、余計な事言っちゃいました?」×受付嬢
「気にしなくて良いさ、でも明日からダンジョンを独占するような子供は居なくなるかもね」×リッカ
私達は早速、ダンジョンの地下13階に向かおうとすると、ちょっとした意見が入る。
「ねーねー? 久しぶりだしさ、地下10階のボス戦やってみない?」×ナナエ
「ん~ そんなに時間無いんだけど、私達がどれだけ強くなったか、試してみたい気持ちもあるわね」×リッカ
「今の私達ならそんなに時間も掛からないし、ちょっとぐらい良いんじゃない?」×キョウコ
「面白そうじゃない。やろーやろー♪」×マイ
「やるんなら、急がないとだぞ?」×アズサ
「うふふ、皆好きなんだから♪」×シノブ
「よし、じゃ走って行こっかー」×リッカ
「「「「「ウィー♪」」」」」
私達は地下10階に下り立ち、ダッシュでボス部屋へ向かうと、想像以上に早く到着することになった。
「うわ~ もう着いちゃったよ? こんなに近かったっけ?」×マイ
「うふふ、以前に比べたら、桁違いに速くなったわね」×シノブ
「驚いたな、こんなに早くなってたのか」×アズサ
「うふふ、移動速度だけでも、成長が実感出来るなんてね」×キョウコ
「じゃ、気合入れて行こっか」×ナナエ
「ええ、油断しちゃ駄目よ?」×リッカ
「「「「「ウィー♪」」」」」
私達はボス部屋の扉を潜り、久しぶりのボスを確認してみると、そこにはレアボスであるキメラ希少種が佇んでいた。
「「「「「「・・・・・・」」」」」」
「よしっ!」×リッカ
「も、もう、普通なら絶望するとこだよ?」×キョウコ
「いや、ちょっと、ビビったけど気合入ったぞ!」×アズサ
「ええ、格闘家の血が滾るわ」×シノブ
「私も興奮してきたよ」×マイ
「うふふ、皆、戦闘狂なんだから♪」×ナナエ
「下手な小細工は無しよ! 全力で行くわ!」×リッカ
「「「「「おう!!!!!」」」」」
「「「「「「たああああああああああ!!!!!!」」」」」」
私達は、今まで3パーティでも倒すのは厳しいレアボスに対し、渾身の力で次々と1撃を入れていき、全力での連携攻撃を放った。
幸い、連携攻撃は全て命中し、初撃は成功したと言って良いだろう。
「倒し切るまで全力で行くよ。反撃に注意して!」×リッカ
「「「「「お・・・・・う?」」」」」
「へっ?」
私達は間髪入れず追撃の体制に入ったのに、レアボスであるキメラは光の粒子となって消えていった。
「あ、あれっ?」×リッカ
「あはっ♪」
「「「「「「あはははは♪」」」」」」
私達は、私達の想像以上に強くなっていたようだ。
本来なら命懸けであるレアボスとの戦闘は、アッサリと終わり瞬殺になってしまった。
「ちょっと、流石に驚いちゃうわね?」×マイ
「ああ、以前の私達とは比べ物にならないな」×アズサ
「うふふ、私達、こんなに強くなってたんだね~」×キョウコ
「何時もヨウ君やアヤメさん達に、コテンパンにされてるから分からなかったわ」×シノブ
「でもヨウ君達って、レアボスを瞬殺しちゃう私達の連携攻撃を、簡単にあしらってたんだね?」×ナナエ
「あはは、全く凄い人達だよね~」×リッカ
「嬉しそうに言うなって、ヨウ君に勝ちたいんだろ?」×アズサ
「良いんじゃない? 目標は高い方が?」×マイ
「ちょっと、目標が高すぎる気がするんだけど?」×シノブ
「たぶんだけど、ヨウ君達って未だにドンドン強くなってるし?」×キョウコ
「それを言わないでよ~ そうなんだよね・・・頑張らないとヨウ君達に追い付くどころか離されて行っちゃうのよね」×リッカ
「でも、頑張るんだろ?」×アズサ
「もちろんよ、諦めてたまるもんですか」×リッカ
「そうでなくちゃね」×シノブ
「あはははは♪」×全員
自分達の成長を、改めて確認出来た事に喜びながら、次は地下13階を目指して進んで行く。
地下13階へ着くと早速、若い冒険者が私達の方へ歩み寄って来る。
「うはっ! レベル高いな」
「凄いな、全員メチャクチャ別嬪さんじゃないか」
「ここ、上級ダンジョンだぞ? こんな美人揃いで実力もあるのかよ?」
私達は武術ばかりやってたから、褒められ慣れていないので少し戸惑ってしまう。
もう、調子狂うわね・・・
「こほんっ! ありがと。ところで、私達に何か御用?」×リッカ
「んっ? ああ、美人過ぎて目的を忘れてた・・・
今このフロアは俺達のクランで独占してるから、違う階に行くか通り過ぎるだけなら通って良いぞ?」
「独占? ずいぶんと勝手な事言うのね?」
「ダンジョンは早い物勝ち! それに実力の世界だ、分かるだろ?
でも、あんた達なら俺達のクランに招待しても良いぜ?」
「そりゃ良いや♪ 俺達のクランは稼ぎも良いし来いよ、1日10万とか貰える時もあるんだぜ?」
1日で数億稼ぐ私達から見たら笑ってしまいそうになったけど、普通こんなもんなんだよね。
改めて、ヨウ君の恩恵に感謝しないと。
「悪いけど遠慮するわ」
「それと貴方達、何か勘違いしてない? 確かにダンジョンは早い物勝ちだけど、それは獲物に限っての話よ?
フロアの独占なんて出来る訳無いでしょ?」
「だから、実力の世界だって言ってるだろ? なんだったら模擬戦で決めたって良いんだぜ?」
「なるほど、強い者が正義って訳ね」
「あはは、物分かりが良いじゃないか」
「受けて立つわ! さあやりましょうか」
「なっ・・・信じられねえな」
「おいおい、俺達を舐めてるのか?」
「強い者が正義なんだろ? 掛かって来いよ」×アズサ
「・・・模擬戦って言ったって、ダンジョンなんだぞ? 木剣なんて無いのが分かってんのか?」
「御託は良いよ、手加減してやるからさっさと来いって」
「あ~ たぶん、あんた綺麗だから、これまで模擬戦した者は手加減してたんだと思うぞ?」
「馬鹿か? そんな訳あるか」
「なーなー、それじゃ、俺が勝ったら彼女になってくれよ?」
「お前、抜け駆けするんじゃねーよ?」
「俺はこの女性が気に入ったんだよ、後5人も居るだろ?」
「お、俺と模擬戦して下さい!」
「俺はそっちの人が良い。お願いします!」
「あーもう、調子狂う奴らだな・・・私が勝ったら独占なんて止めろよな?」×アズサ
「分かった。絶対止める! うおー、やった。俺にもやっと彼女が出来る」
「あのな~ そう言うのは、もう少し強く成ってから言えよな?」
「自信たっぷりなのも可愛いよな~ 早く武器を出せよ」
「はぁ~ お前相手に武器何ているかよ、素手で相手してやるから早く来い。頭が痛く成って来たぞ」
「じゃ、俺も素手でやってやるよ。怪我なんてさせねーから安心しろな」
「あはは、お腹痛い・・・アズサ、殺しちゃ駄目だよー」×リッカ
「ぷくく、アズサ照れてるよね?」×ナナエ
「・・・ナナエ、覚えてろよ?」
「キャー、可愛いアズサに殺される~♪」
「あーもう、頼むから早く来いって」
「よし、じゃ行くぞ」
アズサと会話していた若い男性は、タックルをしたかったのか低い体勢で両手を広げてアズサに向かうと、軽く出したジャブで顎を貫かれ、そのまま倒れてしまった。
ドサッ!
「えっ? おいおい、まさか、もう終わりなのか? おい、おいって、駄目だ気絶してやがる」
「ぷはっ! ダセエ。あいつ自爆してやがる」
「ぎゃははははは♪」
「あ~ 駄目じゃない、素人相手に顎なんて狙っちゃ?」×シノブ
「そそ、肩とか太腿にしないと?」×マイ
「嘘だろ? 軽くジャブ打っただけだぞ?」×アズサ
「周り見てみなさいよ? その軽いジャブが誰も見えてないんだからさ」×キョウコ
「だ~ どれだけ弱いんだよ? ちょっとは鍛えろよな」×アズサ
「おい、あいつら何言ってんだ?」
「・・・なんか、攻撃した様な事言ってるよな?」
「なんか、攻撃してたか?」
「うふふ、次で分かるんじゃない?」×リッカ
アズサ以外を選んだ男達は、次々と模擬戦をしていったが、悲鳴を上げる事しか出来ない様だ。
ドカッ!
「うぎゃあああ」
バンッ!
「ぐはっ」
バシッ!
「うがああああ」
「もう情けないわね、肩とか太腿しか狙ってないんだから、これぐらい耐えなさいよね」×マイ
「ひっ! ひぃぃ! ま、参った。もう降参する」
「もう、独占なんて止める?」
「止める。もう止めるから許してくれ」
「あっそ・・・私達がどれだけ手加減して上げたか分かるでしょ? ナンパする暇があったら鍛えなさいな」×シノブ
「分かった。分かりました!」
「じゃ、本命に行きますか」×キョウコ
「そうね」×リッカ
私達は下っ端っぽい男達を放置し、プラチナマスクメロンがある所へ向かう事にした。
場所については以前来た事もあり、迷うことなく目的地へ到着すると、案の定結構な数の冒険者が占拠していた。
私達は歩いてそこへ向かうと、数人の男性が此方へ寄って来る。
まあ、何が言いたいのか簡単に予想はつくんだけどね。
「おい、お前達このフロアの入口で聞かなかったのか?」
「何の事かしら?」×リッカ
「はぁ~ 全く、あのボンクラ共、こんな簡単な仕事も出来ないのかよ」
「聞いてないなら仕方ないが、このフロアは今、俺達のクランで独占してるんだ。分かったらご遠慮して貰おうか」
「あはは、入口に居たボンクラ達が、同じような事言ってたな」×アズサ
「なにっ?」
「聞こえなかったのか? それはボンクラ達から聞いた。でも、たった今からこのフロアはお前達以外で独占するから、消えろって言ってるんだよ」
「あはははは! えらく威勢が良い姉ちゃん達だな、分かってるのか? 此処にはコーラルディーアって言う、強い魔物が居るんだぞ?
俺達でも厳しい魔物相手に、お前達で対処出来るのかよ?
俺達はある意味、他の冒険者を守ってるんだよ分かったか?」
「良く言うわ、独り占めしたいだけでしょ? コーラルディーアが少し強めの魔物だってことは誰でも知ってる事よ」×マイ
「うふふ、コーラルディーアも、ちゃんと対処するから早くどっか行ってくれるかな?」×シノブ
「・・・どうやら、最初から喧嘩を売りに来てるようだな?」
「やっと分かったの? 貴方達の言い分じゃ強い者が正義なんでしょ、分からせてあげるから掛かって来たら?」×キョウコ
「舐めやがって・・・美人だから手加減して貰えると思うなよ?」
「うふふ、私達は、弱者に全力を出す様な真似はしないから安心してよね」×ナナエ
「こ、この野郎!」
「おいっ! 待て。お前達何を手間取ってやがる?」
「リーダー、此奴等が喧嘩を売って来やがったんですよ」
「ほほ~ えらく美人揃いのパーティだな。目的はなんだ? プラチナマスクメロンか?」
「それもあるけど、1番の目的は貴方達の独占解除かな」×リッカ
「なるほど・・・それで喧嘩を売って来たって訳か。しかし、凄い自信だよな? 見た所、とても強そうには見えないが。
まさか、女性だからって、喧嘩相手も女性を出せって言うんじゃないだろうな?」
「うふふ、そんな事、言わないわ。貴方で良いわよ?」
「あはは、俺を引っ張り出したかったら、此処に居る全員を倒すんだな」
「うはー、清々しいぐらいのクズ野郎だな♪ 私に任せて貰って良いだろ?」×アズサ
「もう、私がやりたかったのに~ ちゃんと手加減しなきゃ駄目よ?」×リッカ
「分かってるって。さあ、来なクズ野郎共」
「お前1人で俺のクラン全員を相手するのかよ・・・トコトン舐めてるな」
「そこまで言うなら、俺も条件を出そうじゃないか、お前達が負けたら俺達のクランへ入れ」
「あはは、そりゃ良いな、リーダー」
「モテない奴のナンパは悲しいな? 涙ぐましい努力ってやつか?」
「・・・お前だけは、ボコボコにしてやるよ。後悔しやがれ!」
この場所を独占していた者達は、大体30人程ってとこかな。
アズサの言葉にキレた男が、片手剣を抜いて襲い掛かった。
武闘家の私達から見たら、情けない程遅い剣戟で眠たくなりそう。
アズサも凄く残念そうな表情をしているけど、自分で言いだしたんだから最後まで責任を持って貰おう。
アズサもやる気が無くなったのか、両手剣の腹で適当に横殴りに振るうと、まるで虫けらの様に吹き飛ばされていった。
「なっ? なんだと?」
「あ~ 悪いな。こんな事なら蠅叩きでも持ってきたら良かったけど、生憎用意してないんだよ」
「くっ! おい、全員で行け! 叩きのめしてやれ」
「は、はい」
男達は一斉にアズサに襲い掛かって行ったが、アズサが2度3度と両手剣を振るう度に、面白いように蹴散らかされていった。
勝負にならない事なんて分かっていたけど、此処まで酷いと笑いも出て来ない。
瞬く間に残り数人になると、アズサを恐れて下がり始めた。
「何をしてやがる、早く行かねえか」
「馬鹿野郎! こんな奴、相手にしてられるか、お前が行けよ?」
残った数人の男性は、リーダーに罵声を飛ばし、必死の形相で逃げていった。
「あはは、後はリーダーさんだけのようだぞ?」×アズサ
「化物め・・・分かった。今日は譲ろうじゃないか、その代わり条件がある」
「はぁ?」
「お前のせいでクランメンバーが全員逃げてしまったので、採集目的で連れてきた女性達の護衛が居なくなってしまった。
彼女達を安全な場所まで護衛してくれたら、今日はこの場所を譲っても良い。
何だったら、これからも俺に相談してくれたら、週1日ぐらいなら譲ろうじゃないか。
どうだ、悪い条件じゃないだろう?」
「そうよ、貴女達のせいなんだから責任取りなさいよ」
「後から来たくせに図々しい人達よね? ちょっと綺麗だからって調子に乗り過ぎじゃない?」
「「「「「「・・・・・・」」」」」」
「・・・此奴等、薬でもやってるのか? 訳の分からん戯言を言い出したぞ?」×アズサ
「はぁ~ 脳味噌が火星まで打っ飛んでるわね?」×キョウコ
「どうやったら、そんな極楽ハッピーな思考になるのかしら?」×シノブ
「条件を付けれる立場だと思ってるのが凄いわね?」×マイ
「やっぱり、見た目だけで判断しちゃ駄目よね? 人類だと思っちゃったわ」×ナナエ
「あはは、確かに会話が成り立ちそうに無いわね♪」×リッカ
「とっとと、プラチナマスクメロンを採集して引き上げるか」×アズサ
「ええ、これ以上は時間の無駄ね、そうしよっか」
私達は<虚空庫>にサクサクと、プラチナマスクメロンを1つも残さず収穫していった。
採集していた女性達が何か喚いていたが、私達の耳には届かなかった。
「<虚空庫>だと? くそっ! おい、条件を飲むって事で良いんだな?」
「そんな、戯言言ってる場合か? どうやら魔物が集まって来たみたいだぞ?」×アズサ
この場所の、本当の主であるコーラルディーアが集まって来たようだ。
ゴミの様に弱い奴等だったけど人数が居たので警戒してたのか、30体程の群れがジリジリと距離を詰めて来ている。
「キャアアア! う、嘘?」
「お、おい、助けてくれるんだよな?」
「何時まで冗談言ってるのかな? 何故、助けないといけないの?」×リッカ
「お前もあの女達も冒険者だろ? 人に頼らず自分で戦えよ、ダンジョンは何があっても自己責任なのは知ってるだろ?」
「く、くそっ!」
なんと、リーダーと言っていた男は、女性達を残して自分だけ一目散に逃げ出していった。
「うはー、清々しい程のクズだな~ 必死になって自分だけ逃げてる♪」×シノブ
「可哀そうに、貴女達は見殺しね?」
「う、嘘でしょ? 助けて、お願いよ」
「えっ? 無理無理。図々しい私達は、逃げるから自分達で頑張って♪」×マイ
「謝るから、お願い助けて! 私達、死んじゃうよぉ」
「此処はダンジョンだよ? 魔物に殺されるなんて普通だから、しょうがないんじゃない?」×キョウコ
「じゃ、頑張ってね♪」×ナナエ
「ま、待って、私達にあんな強そうな魔物無理だよぉ殺されちゃう、お願い何でもするから助けてよぉー」
「あのな~ 負けそうな魔物なら走って逃げるんだ、当たり前だろ? あのクズリーダーを追い掛けろよ、早く行かねえと本当に死ぬぞ?」
「ひっ! ひぃぃ!」
女性達は諦めたのか、必死になって走って逃げだしたが、魔物は彼女達を追い掛けていった。
もちろん、私達にも襲ってきたが、もうコーラルディーアぐらいなら瞬殺だった。
随分と勝手な事ばかり言う女性達だけど、放置する訳にもいかないよね~
「キャアアアア! こ、来ないで! イヤアアアアアア」
「全くしょーがねえな・・・」×アズサ
シュバッ! シュバババババッ!!!
「くぅ~ 良い斬れ味だ!」
「えっ?」
ドサッ! ドサドサドサッ!
アズサは寸前の所で、彼女と魔物達の前に立ち塞がり、コーラルディーアを全て斬り捨てた。
何時も思うけど、ミナミさんの武器は素晴らしい。
「ほらっ! 送ってやるから着いて来いよな」
「あ、ありがとう、もう駄目かと思ったわ・・・」
「これに懲りたら、喋り方には注意するんだな?」
「すみませんでした。本当にごめんなさい」
私達は彼女達を出口まで送り届け、ヨウ君の所へ戻ることにした。
これでもう、ダンジョンのフロアを独占しようなんて思わないと思うんだけど、あのリーダーなら怪しいけどね・・・




