第182話 外国は目新しくて楽しいです
「もちろん、危なくなったら僕達がフォローしますよ?」
「ちょ、ちょっと待ってヨウ君。私達ここのノーマルボスに3パーティで挑んでギリギリ勝てたぐらいなのよ?」×ベッキー
「それに、その時カーチャも大怪我しちゃって・・・」×アリサ
「えっ! あの怪我って、此処のボスにやられたんですか・・・」
僕は、以前治したカーチャさんの胸の傷を思い出す。あの怪我は女性には特に厳しい怪我だった。
それを思い出すと、沸々と怒りが湧いてくる。
「そうですか・・・そう言う事なら、僕がやりますね」
僕は少し怒りが湧いたせいか、殺気が漏れてしまった。
アヤメさん達は兎も角、ソフィアさん達まで怯えさせてしまった。
ユーリーさんについては、顔面が蒼白になっている。
「待ってヨウ君、私達にやらせてくれないかな?」×カーチャ
「カ、カーチャ・・・怖くないの?」×イナ
「正直に言うと怖いわ・・・でも、私あの時とても悔しかったの、お願いリベンジさせて」
「ウフフ、そうね。私達がどれだけ強くなったか、このボスに教えてあげよっか」×レシャ
「・・・分かりました。でも、危なくなったら手を出しますからね」
「ウフフ、ありがとうヨウ君、皆強敵よ全力で行くわ!」×ソフィア
「「「「「ええ!」」」」」
ソフィアさん達の前に立ちはだかるキラーエイプは、流石上級ダンジョンのレアボスだけはあり中々強そうだ。
見上げる程の巨体であり、全身のはち切れんばかりの筋肉は、容易にその破壊力を想像させてくれる。
ソフィアさん達も、格上のボスを前に緊張しているようだ。
「GOGAAAAAAAAAAAA!!!!!」
ドッゴオオオオオオン!!!!!
「くっ! くぅぅ!」
キラーエイプは身が凍るような咆哮と共に、丸太の様な腕を振り上げ打ち下ろしの拳を放ってきたが、カーチャさんの盾が見事に受け切った。
いくら<追加防御>があるとは言え、その凄まじい衝撃を少し後退させられただけで食い止めて見せた。
「私は『白月』の盾、カーチャ・メルクロスよ! 皆の事は私が守るわ」
「フフ、カーチャ貴女は最高よ♪ 行くわよ、みんな」×ソフィア
「「「「「おう!」」」」」
それからのソフィアさん達は、見事な連携で格上のキラーエイプに確実にダメージを与えていた。
これなら最後まで安心して見ていられると思っていると、キラーエイプは突然狂ったように奇声をあげている。
「来るわよ、カーチャ!」×ソフィア
「OK! 任せて!」×カーチャ
ソフィアさん達は知っていたのか、発狂したように連続攻撃をしてくるキラーエイプを迎え撃っていた。
カーチャさんも<追加防御>を割られる程の連続攻撃を受けていたが、即座に<追加防御>を張り直し反撃までしていた。
ソフィアさん達も怒涛の攻撃に移り、遂に膝を付いたキラーエイプにソフィアさんの止めの一撃が決まり、光の粒子となって消えていった。
ソフィアさん達は、ハイタッチして喜びを分かち合っている。
「な、なんて奴らだ、レアボスを1パーティで倒しやがった」×ユーリー
僕達はソフィアさん達に拍手を送ると、皆は照れたように笑っていた。
「良い戦いでしたね♪ 特にカーチャさん完璧でしたよ」
「ありがとうございます。これもヨウ君のお陰です。ずっと気になっていた胸のつかえが取れました」×カーチャ
「ソフィアさん達も<気配感知>に慣れてきましたね、見事な連携攻撃でした」
「ありがとヨウ君。カーチャのお陰で攻撃に専念出来たわ」×ソフィア
「本当に私達だけで、レアボスに勝ったんだね~」×ベッキー
「ウフフ、これもヨウ君達に鍛えて貰ったお陰だけどね」×アリサ
「そうですね、特に防御面が格段に進歩したと思います」×イナ
「そう言えば、レアボスと戦ったのに誰も怪我してないよね」×レシャ
「んふふ、ヨウ君の鍛え方って、体力と防御を徹底的にやらされるからね~」×ナギサ
「そそ、ヨウ君は、安全第一だから」×アヤメ
「そう言えば、レアボスと戦ったのに全然疲れてないわ」×カーチャ
「「「「「あっ!」」」」」×アヤメ達
「「「「「「えっ?」」」」」」×ソフィア達
「あはは、良いですね♪ じゃ、久しぶりにちょっと鍛えましょうか」
「カ、カーチャ・・・」×ベッキー
「わ、私やっちゃった?」×カーチャ
「「「「「なむ~」」」」」
「カーチャ、どうしてくれるのよぉ~~~」×アリサ
「ごめん、つ、つい言っちゃったのよ」×カーチャ
「ウフフ、さっ、行きますよ」×ソフィア
「・・・ヨウ君が、好い笑顔してます」×イナ
「し、死んじゃうよぉ~~~」×レシャ
「あははははは♪」×全員
それから地下11階以降の渓谷フィールドを駆け抜け、次々と魔物を倒していった。
ソフィアさん達は汗だくになっているが、まだまだ元気そうだ。
「ぜーぜー、マ、マジかよ・・・俺が付いていけねえなんて」×ユーリー
「威勢の良い事言っといて情けないですね、もう疲れたのですか?」×リラ
「そんなんで、よくヨウ様に模擬戦を挑みましたね?」×ノノ
「体力と強さはまた別だろ?」
「ククッ、強さがある様な言い方だね?」×ツドイ
「もう分かってるんでしょ? 貴方じゃソフィア達相手でも勝負にならないわ」×ナギサ
「グッ・・・悔しいが、その通りのようだな・・・しかし、その少年はソフィア達より、あんた達より強いのか?」×ユーリー
「私達が何人居ようが、アヤメさん達1人に触れる事も出来ないわ」×ソフィア
「そのアヤメさん達も、ヨウ君に触れる事すら出来ないそうよ?」×カーチャ
「なっ? どこまで強いんだよ・・・三日月って言ったか? 一体どうやってそこまで強くなったんだ?」
「僕もマダマダですよ? もっと強く成れるように頑張ってますからね」
「・・・参った。なんか自分が恥ずかしくなってきたよ」
「なあ、出来るだけ邪魔しないようにするから、もう少し着いて行って良いか?」
「もちろん、良いですよ♪」
「ありがとう、恩にきるよ」
「思ってたより素直じゃない?」×ナギサ
「幾ら俺が戦闘馬鹿でも、上には上が居るぐらい分かってるよ。ちょっと想像したより、かなり上だったけどな」
「フフ、謙虚な人は、強くなると思いますよ」×リラ
「ありがとな。しかし、ソフィア達も良い女だが、皆美人過ぎないか?」
「呆れた今気付いたの? アヤメさん達は世界一の美女達よ!」×ベッキー
「んふふ、私達を褒めても、訓練は楽にならないわよ?」×アヤメ
「いえいえ、本当だからね?」
「ククッ、訓練は楽にならないけど、僕達全員で夜サービスしちゃおうかな?」×ツドイ
「ええっ! い、いや、それはちょっと・・・」
「もうツドイ。昼間から恥ずかしい事言わないの」×アヤメ
「ウフフ、良かったわね、ベッキー。夜が楽しみだわ」×アリサ
「久しぶりだもんね~♪」×レシャ
「もう、皆ダンジョン探索中だからね」×ソフィア
「ソフィアも楽しみにしてたりして? ヨウ君と会うの久しぶりですからね」×カーチャ
「も、もう、カーチャ」
「・・・なあ少年、お前羨ましい奴だな?」×ユーリー
「えっ? あはは♪」
それからは、僕達の移動速度に着いて来れないユーリーさんの為に、ツドイさんがジープを出してくれた。
少しペースが上がったので気になる所はあったけど、今日の目的であるボス部屋を目指して進んで行った。
地下20階のボス部屋に着く頃には、流石にソフィアさん達も疲れたようだ。
「んふふ、流石にソフィア達でも疲れちゃったかな?」×アヤメ
「ハァーハァー、相変わらず凄まじい体力ですね」×ソフィア
「ゼェーゼェー、し、死んじゃう~」×ベッキー
「あはは、そうだ良い物、上げちゃいますね」
僕はソフィアさん達に、スタミナポーションを配って上げた。
「うわ~ これ凄いわね。一気に疲れが無くなっちゃったよ」×アリサ
「アヤメさん達は、これを飲んでるって事は無いんですよね?」×イナ
「ええ、飲んでないわよ」×アヤメ
「・・・体力だけでも、とても敵いませんね」×カーチャ
「フゥ~ 本当に、超人なんだから」×レシャ
「フフ、ヨウ様に着いて行こうとしたら、超人ぐらい超えなくてはいけませんからね」×リラ
「フフ~ もう既に、人の領域は超えちゃってるんだけどね~」×ノノ
「ウフフ、私も超えて見せます」×ソフィア
「こらこらソフィア、そこは私達もって言うとこでしょ?」×ベッキー
「そうね、私達もヨウ君を追い掛けるわ」
「ちょっと、照れちゃいますね」
ソフィアさん達の呼吸も落ち着いてきたので、僕達は地下20階のボス部屋に入ることにした。
ボス部屋に入ると、そこには大きな鳥のような魔物が居た。
やはり、レア種で名前はデスヨームと言うらしく、<鑑定>で確認したところ可愛らしい見た目とは裏腹に、キラーエイプよりかなり強そうだった。
「・・・かなり強いですね」×イナ
「ここは、僕が戦いますね」
「お、おい、まさか1人で戦う気かよ?」×ユーリー
「んふふ、私達は基本的に、ボス戦はソロ討伐なのよ」×アヤメ
「まあ、見てたら分かるよ」×ツドイ
「嘘だろ、おい?」
「じゃ、行って来ますね~」
「頑張って♪」×アヤメ達
僕は短剣を2本抜き、デスヨームに歩み寄る。
ユーリーさんに僕の戦闘を見せる為に速攻で倒さず、しばらく様子を見る事にした。
すると、デスヨームは大きな翼を広げ飛び立ち、僕を迎え撃つようだ。
「ピピィィィィィィィィィィ!!!」
デスヨームは可愛い鳴き声と共に無数のエアカッターを繰り出し、上下左右から逃げ場が無いぐらいの魔法攻撃をしてきた。
うはっ! やっぱり全然可愛くないや!
「笑ってる場合じゃないぞ、早く逃げろ」×ユーリー
僕の事を心配してくれているユーリーさんに、笑顔を返し手を振っておいた。
「ば、馬鹿野郎ーーー! よそ見すんなーーー!」
「<エンチャット>無属性!!!」
シュババババババババババババババッ!!!!!
僕は双剣に無属性魔法を纏わせ、迫り来るエアカッターを全て斬り伏せた。
「なっ!」
お返しとばかりに<風斬>を繰り出し、デスヨームの両翼を斬り飛ばした。
「ピッ! ピピピィィィィィィィ!!!!!」
両翼を失ったデスヨームは、為す術もなく地面へ向けて落下してきたので止めをさす。
落下地点で待ち受け、縦横無尽に刃を繰り出し終わると、デスヨームは落下と同時に光の粒子となって消えていった。
もちろん、ドロップ品は素材以外、分からない様に<虚空界>へ収納しておいた。
アヤメさん達が拍手してくれたので、僕は皆とハイタッチしながら喜びを分かち合った。
「ヤ、ヤベエ・・・こいつヤバすぎる・・・強いなんてもんじゃねえ化物だ。
背中に掻いた汗が止まらねえ・・・膝が震えやがる。
戦闘狂の俺が恐怖してるのか? こいつの動きがまるで見えねえ、地下20階のレアボスだぞ?
戦いにすらなってねえ、あの凶悪な攻撃を軽くいなして一体どれだけ切り刻んだんだ?
どうやったら、不可視のエアカッターを短剣で切り刻める?
どうやったら、短剣でデスヨームの翼を斬り落とす程の、遠距離攻撃が出来る?
駄目だ、俺には何も見えないし、分からねえ」×ユーリー
「ユーリー。今の気持ちは分かるわ、私も背中に寒気が走ったもの・・・」×ソフィア
「同郷のよしみで忠告しておくけど、あまりヨウ君の事は他の人に言わない方が良いわよ、敵に回したくないならね?」
「ああ、分かってる・・・ありがとな。
忠告されなくても、あいつは絶対に敵に回したくねえ、模擬戦を挑んだ俺を殴りてえよ」
今日の目標であった地下20階のボスも倒し終わり、明日からソフィアさん達も地下21階以上に行けるようになった。
思ったより時間が掛かったので、地下21階を覗いてから帰る事になった。
皆で地下21階に辿り着くと、そこは一面雪に覆われた雪原地帯だった。
「な、なんだこりゃ! 寒すぎる・・・ブルルッ!」×ユーリー
「うわ~ 一面銀世界ね。綺麗だわ♪」×アヤメ
「流石ダンジョン、色んなフィールドがありますね~」
「ウゥ~ 寒く無いの、ヨウ君達は?」×ベッキー
「フフ~ 私達は、平気だったりして」×ノノ
「どこまで規格外なのよ? あ~ もう駄目、凍死しちゃうわ」×アリサ
「そうですね、今日は此処までにして帰りましょうか」
「はい」×全員
僕達は全員、帰路に着きダンジョンから外へ出ると、余程寒かったのか安堵の表情をしていた。
「なあ少年? いや三日月さん。何か迷惑掛けちまったな、すまなかった」×ユーリー
「いえいえ、良いですよユーリーさん。模擬戦しなくても良いんですか?」
「ああ、いくら馬鹿な俺でも身の程ぐらい心得てる、強者を探していたが化物を見つけちまったようだ」
「ブッ!? 僕は化物じゃないですよー」
「あはは、良い意味でだからな? 俺もこれから三日月さんのような化物を目指して頑張る事にするよ」
「僕もこれから、もっともっと、強くなりますから負けませんよ?」
「ブッ!? どこまで強く成る気なんだよ?
お前は凄い奴だよ、どれだけ掛かるか分からねえけど、俺が強くなったら模擬戦してくれよ」
「ええ、その時は喜んで」
「ありがとな」
ユーリーさんは、最後に丁寧なお辞儀をして去って行った、中々気持ちの良い人だったな。
僕達はギルドには寄らず、ソフィアさんの家に訪れている。
「ところでヨウ君、しばらく居てくれるんでしょ?」×ソフィア
「えっと、すみません。実は直ぐに帰らないとなんですよ」
「「「「「「ええっ!」」」」」」
「何時まで居られるんですか?」×カーチャ
「もう少し休憩したら、日本へ戻りますね」
「そ、そんな・・・せめて、今日だけでも泊まっていってくれませんか?」×イナ
「ヨウ様、カンナ達には私が連絡しておきますので、心配ありませんよ?」×リラ
「分かりました。では、帰国は明日にしますね」
「良かった~ ソフィアが泣いちゃうとこでしたよ?」×ベッキー
「もうベッキー・・・でも寂しいですね」×ソフィア
「すみません、ソフィアさん。でも、これから毎日会いに来ますから」
「毎日なんて来れる訳無いのに・・・でも、気持ちは嬉しいわ」
「今から美味しい物作るから、待っててね」
「うわ~ ありがとうございます。もう僕、お腹ペコペコです」
ソフィアさん達は家庭料理を次々と出してくれ、どれもとても美味しい。
ブルヌイ・ピロシキ・ボルシチ・ビーフストロガノフと言った、僕でも知っている有名な料理だが、実際に食べるのは初めてだったりする。
「パクパクパクパク! ゴクゴクゴクゴク! ぷはっ!」
「どうかな? 日本には美味しい物がありすぎて、自信ないんだけど?」×レシャ
「モグモグモグ! 全部おぃひいです♪」
「うふふ、ありがと♪ しかし、相変わらず良く食べるわね~」×ベッキー
「・・・アヤメさん達も、食べるわね~」×ソフィア
「んふふ、何か強く成ってくと、燃費が悪くなっちゃうのよ」×ナギサ
「フフ~ いくら食べても太らないから、嬉しい事なんですけどね」×ノノ
「・・・料理がとても足りませんね、ちょっと急いで買って来ます」×イナ
「あっ! 僕いっぱい食材持ってますから、出しちゃいますね」
僕はハワイで手に入れた巨大マグロを出したら、ソフィアさん達は、眼を真ん丸に見開いて驚いていた。
「こ、これは、流石に料理出来ないです」×カーチャ
「ん~ そっか。じゃ、シオさんに作って貰った料理を出しちゃいますね」
僕は次々と料理を出して皆で楽しく食べ、全員お腹一杯になったようだ。
「ごめんねヨウ君、ちょっと少なすぎたわ」×ソフィア
「あはは、そんなの良いですよ、とっても美味しかったです」
「日本にはフードファイターが多いらしいですから」×イナ
「ヨウ君は兎も角、私達は・・・そうじゃない、とは言えないか」×アヤメ
「そだね、もう諦めが肝心だよ?」×ツドイ
「あはは、良いじゃない。美味しい物が一杯食べれるんだから」×ナギサ
「フフ、そうですね」×リラ
食後には、皆と最近の話をしながら休憩していると、コーヒーを淹れてくれた。
「お客さん用のベッド用意しておきました。流石に3人部屋になっちゃうんですけどね」×レシャ
「にひひ、って事は、ヨウ君は各部屋訪問になるのかな?」×ナギサ
「もうナギサ。そんな事、口に出さなくて良いの」×アヤメ
「うふふ、ソフィア顔が赤いよ?」×ベッキー
「ベッキー何か忘れてない? 今日はベッキーの日になるかもね♪」×ソフィア
「にひひ、私達の事あんなに褒めてくれたんだから、ちゃ~んとお礼しなきゃね」×ナギサ
「えっ? えっと、あはは、そ、そーだわ、お風呂にしましょうか。小さいお風呂だから順番になっちゃうけど」×ベッキー
「ククッ! 明るい所が御希望なんだね」×ツドイ
「お風呂なら、僕の<亜空界>出しちゃいます!」
「んふふ、そうね、皆で行きましょか」×アヤメ
「<亜空界>って何ですか?」×ベッキー
「そっか、ソフィアさん達には見せて無かったかな。ん~ でも、説明するより見て貰ってほうが早いかもです」
「えっ! ちょ、ちょっと待って」
「フフ、さっ、ヨウ様も」×リラ
「僕も良いんですか?」
「フフ~ もちろんです♪」×ノノ
僕は<亜空界>を展開し、全員を僕が創造した温泉に移動させた。
「「「「「「ええっ!」」」」」」
「こ、此処は?」×ソフィア
「此処はヨウ君が創造した亜空間よ♪ 別名『温泉』だったりして」×アヤメ
「亜空間? とんでもないんですけど?」×アリサ
「凄い! 何て雄大な景色・・・」×イナ
「こんな、空間まで創造出来るなんて」×カーチャ
「どこまで規格外なんですか?」×ベッキー
「ふあ~ でも、素敵な温泉ですね♪」×レシャ
「私達も挑戦してるんだけど、ヨウ君みたいに簡単に創造出来ないのよね」×アヤメ
「そそ、やっぱり、ヨウ君は天才なんだよ」×ツドイ
「そかな? すっごく鮮明にイメージしたら、出来ちゃいましたけど」
「それが、メチャムズイんだよ」×ナギサ
「フフ~ もっと、狭い空間ならイメージ出来るんですけど・・・」×ノノ
「フフ、ヨウ様は天才ですから♪ ではヨウ様、10分程お待ち願えますか?」×リラ
「了解です!」
僕はリラさんに言われた通り、10分程待ってからから温泉へ行くと皆、体を洗い終わったのか、バスタオルを体に巻いて待っていてくれた。
全員バスタオルを巻いているが、ドキドキしてしまうのは仕方ない。
それから、ソフィアさん達が交代で、僕の頭や体を洗ってくれたので照れまくってしまった。
湯に浸かる時には、全員バスタオルを外したので、視線のやり場に困ってしまう。
しかし、湯に浸かると非常に気持ちが良く、ホッコリした気分になっていく。
更に、日本酒を冷酒で振る舞うと、皆喜んでくれている。
「ここが、亜空間なんて、未だに信じられないわ」×ソフィア
「まあ、そこはヨウ君だから?」×ナギサ
「うふふ、そう言われたら、信じるしかないわね」
「不思議イコール僕、みたいになってませんか?」
「今まで何度も、驚かされて来ましたから」×ベッキー
「ヨウ君は、人を驚かすのが趣味みたいだからね?」×アヤメ
「あはは、それは否定できないかも?」
「景色も素晴らしいけど、アヤメさん達また美しくなってますね」×イナ
「ありがとね、イナ♪」×ツドイ
「えっ! んんっ!」
ツドイさんは、間髪入れずにイナさんにお礼のキスをしている。
「にひひ、私はベッキーにお礼しとこっかな♪」×ナギサ
「ええっ! んっ!」×ベッキー
「私は、レシャさんかな?」×アヤメ
「私は、何も言って無いんだけど?」×レシャ
「理由なんて、もうどうでも良いんじゃない?」
「ん! んんんっ!」
ツドイさんを皮切りに、何故か凄い光景になってきた・・・
「ヨウ君。私も会いに来てくれた、お礼がしたいわ」×ソフィア
「僕もです♪」
この後、温泉で溺れないか心配になるとは思わなかった。




