第178話 シオさんのお店が素敵になりました
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とりあえず、リッカさんは僕の新たなハーレムメンバーとなり、他の人達はクレセントメンバーに加入してくれた。
リッカさん達の戦闘指導は、とても的確でステータスとスキル頼りの僕達には、とても有意義な訓練となる。
先の事を考えてもリッカさん達の加入は、クレセントにとって大きなプラスになるだろう。
僕はリッカさんだけにハーレムメンバーの事を告げ、彼女が複数いると言ってもリッカさんの気持ちが変わる事はなかった。
逆にこんなにも綺麗な女性達が居る中、自分まで彼女にして貰ったと感謝されてしまった。
リッカさんも凄く可愛いのに、どうやら自分では分かってなさそうなので、何時もの様にアヤメさん達にお願いしてリッカさん達全員に、もっと綺麗になって貰う事にした。
もう何度目になるだろうか、ビューティポーションを飲んで貰ってから磨き上げたリッカさん達は、美女から絶世の美女に変化を遂げていた。
「「「「「「はあ?」」」」」」
「ねっ! 皆とっても可愛いでしょ?」
「あぅ! あぅあぅ!」×リッカ
「あはは、オットセイみたいになってるよ?」×イスズ
「うふふ、でも、これは誰でも驚きますよね」×イズミ
此処に居る女性は皆同じ経験をしてきたので、リッカさん達の反応に微笑んでいた。
ちょっと、落ち着いて貰う為に、夜景が良く見えるソファーに座って貰いワインを振る舞った。
「フ~ 凄く美味しいんだけど♪」×リッカ
「な、何なんでしょうね、これ部屋着なんだよね?」×マイ
「夜景がパノラマなんだよ~」×シノブ
「このワイングラスだけでも、すっごく高そうなんだが?」×アズサ
「このソファーも、ヤバくない?」×キョウコ
「・・・怖くてワインの銘柄が聞けない」×ナナエ
「あはは、ちょっと、落ち着いたみたいですね~」
「すみません。まさか、こんなに綺麗になるなんて思わなくて」×リッカ
「な、何なんですか、これは?」
「えっと、聞いた事ありませんか? ビューティポーションってやつです!」
「「「「「「ああ~~」」」」」」
「聞いた事ありますー」
「それの本物なんだけどね、つまり非売品!」×ナギサ
「ひゃ~ やっぱり、高いんでしょうか?」
「ん~ お金では、買えないんだよね」
「「「「「「・・・・・・・」」」」」」
「んふふ、もうヨウ君の関係者なんだから気にしなくても良いわよ?」×アヤメ
「そう言う事です♪」
「それよりも、リッカさん今日はどうする?」
「えっ? どうするとは?」
「んふふ、分かるでしょ? ヨウ君のハーレムメンバーになったんだからさ」×ナギサ
「き、今日ですか? あぅぅ」
「うふふ、心の準備が、まだ出来てないかな? 別に今日じゃ無くても良いわよ?」×アヤメ
「私は今日の方が、良いと思いますよぉ~」×イスズ
「ひょっとして、イスズちゃんも?」
「そそ、私もヨウ君のハーレムメンバーだったりして」
「「「「「「ええっ!」」」」」」
「う、うわ~ 凄い事聞いちゃった」×マイ
「そーだ、リッカさん1人で決心がつかないなら、マイさん達もハーレムに入っちゃえば?」×イスズ
「わ、私達なんて、そんな・・・」×アズサ
「ん~ でも、この部屋に入れたって事は、たぶんアズサさん達もヨウ君のハーレム候補だよ?」
「わ、私達もですか?」×キョウコ
「そう言えば、皆さんヨウ様より年上ですし、胸が大きいですね」×イズミ
「それって、どういう意味ですか?」×シノブ
「んふふ、つまり、ヨウ君の好みのタイプって訳よ」×アヤメ
「だって、6人も居るんですよ?」×ナナエ
「ぶっちゃけちゃうと最初から6人共、ハーレムメンバーにも勧誘してるんだよね」×ツドイ
「フフ、誰でも良いって訳じゃ、ないんですよ?」×リラ
「フフ~ こんなチャンス、もう無いと思うんだけどな~」×ノノ
「ヨウ君と知り合って、好きにならない女性なんて、居るとは思えないですもんね」×イスズ
「ヨウ君からも言って上げたら?」×アヤメ
「・・・そりゃ皆可愛い女性ですから僕は嬉しいですけど、本来ハーレムなんて普通じゃありませんから、僕からは言えませんよ」
「んふふ、だってさ。まあ、今日は良いとして考えてみて、1週間あるんだしさ」×ナギサ
「「「「「「・・・・・・」」」」」」
時間も遅くなってきたので、リッカさん達に個室を用意して僕達も休む事にした。
◇ ◇ ◇
<リッカ視点>
「なんか、今日は驚きすぎて疲れちゃったね」×マイ
「改めて思うけど、三日月さんって凄い人だよな」×アズサ
「いや~ アヤメさん達も凄いよ、女の私でもクラクラきちゃうもの」×キョウコ
「あ~ 分かる。アヤメさん達の美しさって別格だよね」×シノブ
「お風呂ドキドキしちゃったもんね♪」×ナナエ
「私が言うのも変だけど、皆も三日月さんのハーレムに入らない?」×リッカ
「も~ 私達にまで勧めてどうするのよ? 三日月さんが好きなんでしょ?」×マイ
「うん、でも、今までの常識なんて、どうでも良くなっちゃった。私は皆と一緒にが良いわ。皆は、三日月さんの事どう思ってるのかな? タイプじゃない?」
「・・・まあ、リッカの前では言えなかったけど、年下好みじゃなくても三日月さんは魅力的だよね、可愛いし強いし」×マイ
「あの強さは反則だよな、ずっと戦いの中にいる私達が、強い男性に惹かれない訳ないよな」×アズサ
「あはは、ぶっちゃけると私は、あの筋肉を見た時キュンキュンきちゃったな♪」×キョウコ
「確かに素敵な体だったよね~ あんな鋼みたいな筋肉見たこと無いわ」×シノブ
「うふふ、私はアヤメさん達を見て諦めちゃってたから。でもリッカと一緒に三日月さんのハーレムに入れるなら、嬉しいかも?」×ナナエ
「わ~い♪ ナナエありがとう」×リッカ
「ちょ、そんなに、期待した目で見ないでよリッカ」×マイ
「でも、皆分かってるの? ハーレムってやっぱり普通じゃ無いよ、結婚も出来ないしさ」
「私は元々、結婚願望無いから良いかな~」×キョウコ
「でも、彼氏は欲しいだろ?」×アズサ
「そりゃーねー」×キョウコ
「私はリッカが良いなら、ちょっと気持ちが傾いてるかな」×シノブ
「うふふ、キョウコとシノブも、OKって事だよね。じゃさ、まだ1週間あるんだし、皆本気で考えてみてよ?」×リッカ
「分かったわ。とんでもない事に、なっちゃったわね」×マイ
「あはは、でも、ワクワクが止まらねえな♪」×アズサ
◇ ◇ ◇
翌朝、目覚めてから何時もの様にダンジョンへ行き、帰って来るとイスズさん達は熱心に訓練をしていた。
ちょっと見ただけだけど、イスズさん達は、昨日より遥かに動きが良くなっている。
「お帰りなさい、ヨウ君」×イスズ
「ただいまです、頑張ってますね~」
「うん、ヨウ君に貰ったスキルって凄いよね~ 今ならキレッキレのダンス踊れそうよ?」
「ああ、なるほど。そう言えば、歌手でもダンス出来ないといけないんですよね」
「そうよ、でも病気だったから最近サボり気味でさ、これから頑張ってダンスも上手く成らなきゃね」
「セナさんも、凄く動きが良くなってきましたよ」
「えへへ、元々体動かすの好きだからね。カメラ持って色んな所へ行ってたから、でも戦闘訓練も楽しいわ」
「三日月さんも帰って来た事だし、少し休憩しましょうか」×リッカ
「「「はい」」」
メイドさんがスポーツドリンクを入れてくれたので、僕達も頂くことにした。
「あの~ この後、少しだけ模擬戦お願いしても良いですか?」×リッカ
「敵わないのは分かってるんですけど、一度三日月さんとも模擬戦してみたくて」
「そう言えば、僕とは手足を縛ったハンデ模擬戦しかやってませんでしたね、良いですよ」
「ありがとうございます」
「あっ! 僕の事は、ヨウって呼んでくれたら良いですよ?」
「分かりました。では、皆さんと同じ様に、ヨウ君って呼ばせて貰いますね」
休憩が終わり、僕はリッカさん達と1対1で模擬戦をする事になった。
イスズさん達は、僕の模擬戦を見たことがないので、楽しそうに注目している。
まずリッカさんから模擬戦をする事になった。
リッカさんは格闘なので、僕も武器無しで相手をすることにした。
「えへへ、ワクワクしちゃいますね~♪」×リッカ
「あはは、リッカさん達って戦う事が好きなんですね~」
「私は、小さい頃から祖父に鍛えられてたんで、あんまり自覚は無いんですけどね」
「なるほど。それで、リッカさんの格闘技は綺麗なんですね」
「わわっ! えっと、ヨウ君にそんな事言われたら、照れちゃいますよ?」
「あはは、じゃ、僕も勉強させて貰いますね」
「お手柔らかに、一手御教授お願いします!」
リッカさんは左手を前に突き出し、手の平を自分に向けた独特の構えをしている。
僕もリッカさんの真似をして、同じ構えで迎え立つ。
リッカさん曰く、これは防御の構えらしいんだけど、僕は構わず攻撃に移った。
スピードを押さえてジグザグに移動しながら、リッカさんに近接すると以前渡した<気配感知>の訓練をシッカリしていたのか、肉眼では捉えきれない筈の僕の動きを目で追っていた。
リッカさんは、僕の初撃である右掌底を見事に受け流し反撃してくる。
しばらくの間、近接での攻防を繰り広げていった。
「・・・やっぱり凄いな、リッカのカウンターを受けずに回避しちまうのかよ」×アズサ
「以前はハンデ戦とは言え、防御のみだったからね、攻撃時の隙も全く無いわ」×マイ
「それに、動きが見えないよ<気配感知>スキルで、辛うじて分かるけど」×キョウコ
パンッ!
僕はリッカさんが繰り出した右掌底を左掌底で受け、お互いの手の平同士をピッタリとくっ付けた。
「くっ! えっ?」×リッカ
「うはっ! ノーモーションのリッカの掌底を掌底で受けちゃったよ。どんな反射神経してるんだろ」×シノブ
「そ、それより見て、ピッタリと付いた手の平が、磁石でくっ付けたみたいに離れないよ?」×ナナエ
「ば、馬鹿な、体なら兎も角、手の動きまで完全に予測しているのかよ?」×アズサ
僕はリッカさんの動きを完全に読み切り、合わせた掌底を離れない様にしていると、リッカさんは諦めたのか、中段に構え呼吸を整えているようだ。
「フゥゥ! ハッ!!!」
どうやらリッカさんは、ピッタリと合わせた、僕の左掌底に攻撃をしたようだ。
ゼロ距離から繰り出されたリッカさんの攻撃に対し、僕は全く同じ力と同じタイミングで受け流した。
「そっ、そんな! まさか・・・」×リッカ
「あれって、リッカが得意な寸勁だよね? なんで、ヨウ君平気な顔してるの?」×キョウコ
「・・・たぶん、受け流したんだろうね」×シノブ
「ええっ! そんな、ゼロ距離からの攻撃だよ? そんな事不可能だよ?」×ナナエ
「私達には不可能でも、ヨウ君なら出来るんだろうな、背中に掻いた汗が止まらないよ」×アズサ
「ま、参りました」×リッカ
「やっぱり、リッカさん色々な技を持ってますね。勉強になりました!」
「ヨウ君、リッカさんがやった最後の技、人に使っちゃ駄目だよ?」×アヤメ
「あはは、分かってますよ?」
「やっぱり、言っておいて良かったわ・・・」
「あの、最後の技って『寸勁』の事ですか? あれは1度見たぐらいで、出来る技ではないですよ?」×アズサ
「へええ~ あの技って寸勁って言うんだ、ヨウ君あのコンクリートの柱に打って見て。言っとくけど、軽~くよ、軽~く?」
「・・・そんなに、念を押さなくても分かってますよ~」
「えっと、こんな感じかな・・・」
ボゴンッ!!!!!
「・・・・・・・・・」×全員
「う、うわ~ 凄いなこの技、打った反対側に衝撃が行くんですね~」
「もう、誤魔化しても駄目よ? 分かった? 絶対に人に使っちゃ駄目だからね」
「了解です!」
僕はリッカさんが見せてくれた技に感心していると、リッカさん達は驚愕の表情をしていた。
「1回・・・たった1回見ただけで、寸勁まで?」×キョウコ
ブルッ!? 「本物の化物なのか・・・」×アズサ
「うふふ、ねっ? 私がヨウ君に惚れちゃうのが分かったでしょ?」×リッカ
「困ったことにアヤメさん達にも、寸勁を盗まれちゃった筈なんだよね」
「以前、ツドイさんにも私の名前も無いような数々の技を、たった1度見せただけで、全部盗まれちゃったからさ」
「・・・しかし、とんでもない人達が居たものですね」×マイ
「僕なんて、まだまだですよ? さあ、次はマイさん行きましょうか」
「うふふ、はい♪ 宜しくお願いします」
こうして、リッカさん達との模擬戦も終わったが、皆とても満足そうな表情をしていた。
きっと、戦闘狂と言うよりは、強さを追い求めるのが好きなのだろうと思う。
ずっと訓練って言うのも何なので、皆を誘ってプールで遊ぶ事を提案した。
僕の提案はすんなりと通り、全員水着に着替えてプールへ飛び込んだ。
リッカさん達はビキニの水着に、とても恥ずかしそうにしていたが、直ぐに慣れて楽しい時間になった。
夕食の時間になってきたので、今日はシオさんのお店に行く事にした。
貸し切りにして貰ったので、イスズさん達も移動さえ気を付ければ大丈夫だろう。
シオさんのお店は遂に改装が終わったので、お披露目を兼ねている。
イスズさんとイズミさんには変装して貰い、念のために<気配遮断>を掛けて車で移動する。
無事、何事も無くシオさんのお店に到着し店内へ入ると、以前より少し広くなっており、とても清潔感のある素敵な内装になっていた。
「いらっしゃーい♪」
「こんばんわシオさん、すっごく内装が素敵になりましたね」
「ありがとー♪ 心機一転して少し内装も変えてみたんだ。でも、本気で凄くなったのは調理場なの」
僕達はシオさんに連れられて調理場へ行くと、そこはシルバーを基調とした調理器具が所狭しと設置されていた。
全て新品でキラキラと輝いており、とてもシオさん1人で料理しているとは思えない、高級レストランの厨房のようだった。
「うわ~ 凄ー--い」×全員
「うわ~ 色んな調理器具を増えたわね」×ナギサ
「ウフフ、そうなのよ。最新の調理器具が揃ってるから、これからどんな料理でも出来ちゃうの。菜園場も、見てみて」×シオ
シオさんに案内されるまま奥へ進むと、以前は鉢植えで育てていたハーブ等の植物が、近代的な菜園場になっていた。
桁違いに広くなっており、背の高い棚に数々の植物が育てられているようだ。
天井には、僕のマンションにも使われている強化ガラスがドームのように設置されており、天候や気温に左右されないようになっているらしい。
また、月光華のように、満月の光が必要な植物にも問題なく対応しているようだ。
「うわ~ 凄いじゃない。どこかの研究施設みたいになってる」×ナギサ
「ウフフ、そーでしょー♪ 殆ど全自動だから、これだけ広くても全然手間が掛からないのよ?」×シオ
「へええ~ やっぱり、技術の進歩って凄いですね~」
「これもヨウ君のお陰よ? 本当にありがとね」
「いえいえ、僕はシオさんの美味しい料理が食べれるなら、それで満足ですから」
店内に戻りシオさんの美味しい料理を楽しく食べていると、何回か食べさせて貰ったアルマイトのステーキを食べて、一同が驚愕することになった。
「うはっ! なんですかこれ? ちょっと時間が止まる程、美味しかったんですけど?」
「ウフフ、分かっちゃった? そのステーキはソルトシードの種から出来た塩を使ったんだよ。
ハワイから帰ってきて直ぐに植えたんだけど、もう実が付いたんだよね。
すぅごおおおおおおおおっく、美味しいでしょ? 私なんて躍り出したいぐらいだったもの♪」
「あ~ 忘れてたけどシオさんに頼んでた、あれですか?」
「ふあ~ これヤバいよ~ 美味しすぎるよぉ~」×イスズ
「これは、私も驚きましたね」×リラ
「シオより凄い、塩が出来ちゃったのね・・・」×ナギサ
「何で私の上位互換みたいになってるのよ? 私はシオよ塩じゃないんだからね?」
「あはははは♪」×全員




