第146話 戦うメイド部隊爆誕ですね
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<メイド室 カンナ視点>
大変な事になりましたね・・・まさか、メイドに戦闘スキルが必要になるとは思いもしませんでした。
断ろうにも、三日月様の眼がキラキラすぎて、とても言い出せそうにありません・・・
こうなったら出来るだけの努力をしなければ。他のメイドにも早めに伝えなければなりませんね。
「何があったの?」
「緊急会議って、只事じゃ無いわね?」
「皆さん、全員集まったようなので、緊急会議を行いたいと思います。着席して下さい」
ガタガタガタッ! ピシッ! ×メイド全員
「フゥ~ 結論から言いますと、私達は冒険者に成る事になりました!」
「えええええええっ!!!!!!」×メイド全員
「ちょ、ちょっと、何を言っているのか理解出来ないのですが?」
「私達はメイドですよね?」
「皆さんが言いたい事は十分理解出来ますが、先程三日月様が眼をキラキラさせながら『戦うメイドさんって恰好良いよね』と、仰いました。
もちろん、辞退する事は可能と思われますが、その者は、直接三日月様へお伝え下さい」
「あぅ・・・」
「大恩ある三日月様に、そんな事言える訳ないじゃない?」
「しかし・・・家事・洗濯・掃除に魔法の練習して、次は冒険者として魔物退治か。人生って面白いわね」
「本日はお客様である荻田夫妻と、武器と防具の発注をしに行きます。其々用意をしておいて下さいね。
ちなみに、武器は大剣を三日月様が望まれていますので、そのつもりいて下さい」
「なるほど、やっぱりメイドには大剣が似合いそうだもんね。流石、三日月様♪」
「そうなの?」
「そうよ?」
「あはは、何か分かんないけど、どうせ武器なんて使った事ないから、なに使っても同じだろ?」
「そうね、練習あるのみだわ。それに少し楽しそうだしね?」
「ウフフ、皆さん中々順応力が高いですね? 私も今を楽しむ事にします」
◇ ◇ ◇
「ねーねー、武器や防具が出来るまで、どうするのヨウ君?」
「そうですね・・・荻田夫妻やメイドさん達には僕達みたいに我流じゃなくて、ちゃんとした講師が欲しい所ですね」
「それならさ、リッカさんにお願いしてみたらどうかな?」
「あ~ 東京の特殊部隊ですか、それ良い案ですね~」
「でも、メイドさんと荻田夫妻を入れたら、えっと28人になっちゃうから移動が大変になっちゃうか」
「それは大丈夫ですよ、僕の<亜空界>に入ってて貰いますから」
「あ~ なるほど。ヨウ君、天才だわ♪」
「えへへ、それほどでも」
「そう言えば、私達も<亜空界>創れるんだよね?」
「三日月君みたいに、お風呂を創造しちゃうのも面白いかもだね?」
「んふふ、それ面白そうね。皆で創造してお披露目会しましょうか?」
「それなら、僕も新しいお風呂、創っちゃおうかな」
「じゃ、決まりね。各自練習して出来たら報告しましょうか」
「「「「「お~♪」」」」」
こうして新たな目標も出来たので、今日は荻田夫妻とメイドさん達の武器と防具の発注をした。
明日から東京の特殊部隊に行って、リッカさんに基礎訓練を頼んで見る事にした。
荻田夫妻とメイドさん達が武器防具を発注しに行ってる間、僕達はダンジョンに行き、早めに帰って来る事にした。
皆には昼からSPオーブで各ステータスを30平均ぐらいまで上げて貰って、動きに慣れて貰う事にしよう。
普通のSPオーブは沢山あるので、全員ステータスカンストまで出来るんだけど、急にステータスを上げても感覚がついて行けないもんね。
荻田夫妻にも戦闘訓練に参加するよう勧めて見た所、快く了承して貰えたので一週間程度を目途に、頑張って貰う事にした。
リッカさんにはリラさんが連絡を入れてくれ、明日からの戦闘訓練を頼んで見たところ、上官と相談して了承を貰えたそうなので引き受けてくれた。
急なお願いだったのに無理を聞いてくれたので、何かお礼を考えておくことにした。
こうして僕達がダンジョンから帰って来てから、SPオーブでステータスを上げ、明日からの訓練に備えて貰う事にする。
とりあえず、訓練には戦闘用のスキルは封印して貰い、基礎から教えて貰おうと思う。
プールがあるバルコニーで軽く体を動かして貰ったけど。やはり、たった30とは言えステータスが急に上がったので、皆かなり苦労していた。
「キャ! えっ、体が軽い?」
「んふふ、最初はちょっと苦労するけど徐々に慣れていくから頑張ってね」
「凄いですね、重力が無くなったみたいです」
「今までの3倍ほど力も上がってますから、慣れて貰うしかないんですよ。とりあえず、普通に歩く練習からしましょうか。荻田さんも頑張って下さいね」
「・・・いや、しかし、今まで全くドロップしなかったSPオーブを大量に頂けるとは」
「ウフフ、アナタ。もっと高額なスキルオーブを、頂いてるのですから今更ですよ?」
「ああ、そうなのだが。いや、全く素晴らしい効果だよ」
「アナタ。これから頑張りましょうね」
「ああ、日本一の食材ハンターに成らないとな」
「そうなってくれたら、僕達もメチャクチャ嬉しいですね」
「シオが一番喜んじゃうわ」
夕方になる頃には皆も慣れてきたのか、軽く走る程度は出来る様になってきた。
これなら、明日の訓練も問題なく出来るだろう。
こうして翌日、皆には僕の<亜空界>に創った温泉で待機して貰い、僕達6人は空を飛んで、東京にある特殊部隊へ向かう事にした。
っと、言っても空を飛ぶのにも慣れてきたので、移動に掛かった時間は5分ぐらいなんだけどね。
行き成り<亜空界>から22人も人が出てきたら驚くと思うので、少し手前で地上に下りた。
メイドさん達には流石に普段着で来て貰ったけど、メイド服ならもっと目立っただろう。
「皆さん着きましたよー」
「えっ? もう、着いたのですか? 東京なのですよね?」
「まあ、細かいことは良いじゃ無いですか♪」
「驚くのにも慣れてきましたが、こんなのを見せられたら何でも信じられそうです」
「とりあえず、私達の常識では、三日月さん達は計れないと言う事が分かりました」
「非常識なのは、ヨウ君だけよ?」
「そこは、もう一緒で良いんじゃないですか?」
「んふふ、しょうがないわね♪」
「僕達も、普通の人から見たら十分非常識だと思うよ?」
「まあ、そうなんだけどさ、ちょっとヨウ君の気持ちが分かるようになってきたし?」
「えへへ、お仲間ですね♪」
「もう、喜びすぎよ?」
「人外生活も楽しいですよ?」
「それは同意かも?」
「あはははは♪」×クレセントメンバー
雑談しながら大勢でトコトコ歩いていき、入口である大きな門で受付の人に話し掛けた。
受付の人には驚かれたが話しを聞いて貰っていたのか、すんなり通してくれると以前、行った事がある訓練場でリッカさんが出迎えてくれた。
「いらっしゃい皆さん、お久しぶりですね~」
「おはようございますリッカさん、今日は無理を言ってすみませんでした」
「いえいえ、でも皆さん美人ですね~ ウチの男共が騒ぎ出しそうです」
「フフ、ナンパは駄目ですよ?」
「あはは、分かってますよ、やっぱり皆さんの様に超人だったりして?」
「超人って、リッカさんも強いじゃないですか?」
「いえいえ、桁が違いますって」
「フフ、今日お願いしたい人達は殆ど戦闘経験の無い方達なので、基礎を御指導下されるよう、お願いしに参りました」
「そうでしたか、確か全員大剣を使うんですよね? 私と同じパーティの者が大剣使いなので指導して貰いますね」
「そっか、リッカさん格闘家だったもんね、ひょっとして女性パーティなのかな?」
「はい、やっぱり女性同士の方が色々と都合が良いですから」
「女性で大剣使いって、珍しいんじゃないですか?」
「ウフフ、20人も大剣使いを量産しようとしてる人の言葉じゃないですね?」
「あはは、確かにそうですね」
「じゃ、私のパーティを紹介しますから、付いて来て貰えますか」
「はい」
僕達一同は、リッカさんの案内で練習場へ行くと、そこには初めて見る5人の女性が居た。
リッカさんも可愛い顔をしているが、他の人も負けず劣らずの美貌をしており、引き締まった身体はスポーツ選手のようだった。
「皆お待たせ、こちらが三日月さんよ」
「おはようございます。今日は宜しくお願いします」
「「「「「お、おはようございます」」」」」
「どしたの皆? そんなに驚いた顔して?」
「だって、この少年がリッカが言ってた人だろ?」
「そうよ、可愛い顔してるって言ったでしょ?」
「いやいやいや、確かに可愛い顔してるけど、こんな少年にリッカがボロ負けしたのか?」
「ウフフ、私が負けたのは後ろにいるツドイさんよ♪ 三日月さん相手なんて100年早いわ」
「嘘だろ?」
「「「「「・・・・・・・・」」」」」
「視線が痛いですね・・・」
「なーリッカ? 訓練の前に一度、手合わせして貰っても良いかい?」
「ハァ~ そう言うと思ったわ、三日月さん相手はあんまりだからツドイさん、お願いしても良いですか?」
「いや、どうせなら三日月さんにお願いしたいね♪」
「僕が100人居ても三日月君には勝てないよ? それでも良いのかな?」
「くぅ~ なんとも楽しみな事を言ってくれるね~ 是非とも」
「んふふ、どうやら戦闘狂みたいだね~ 良いんじゃない。ハンデ付きなら?」
「そうね、じゃ、ヨウ君は目隠しで左腕だけにしよっか」
「ん~ それじゃ足りないよ? 両足はあんまりだから左足も縛っちゃおうか」
「それで良いかな、ヨウ君?」
「別に両足縛っても良いですよ?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、本気で言ってるのか?」
「んふふ、やってみたら分かるわよ?」
何故か僕は皆から嬉しそうに両足と右腕を縛られ、目隠しをされて練習場に立っている。
「よしっ! こんなもんかな、どうぞ~」
「・・・どうぞって、こんな相手に攻撃しても良いのか?」
「もちろん良いわよ? ちゃんと何時も使ってる武器を持って、本気でやらないと怪我しちゃうからね?」
「ヨウ君、ちゃんと手加減するんだよ?」
「了解です♪ さあ、何時でもどうぞ~」
「・・・どうやら本気みたいだな。全く正気を疑うけど、そこまで言うなら本気で行くよ?」
「あっ! 待って!」
「なんだよリッカ。今更止めるのか?」
「違うわよ、ちゃんと5人全員で行かなきゃ三日月さんに失礼よ?」
「「「「「はいっ?」」」」」
「そ、そんなになのか?」
「ウフフ、対峙したら分かるって♪」
「・・・本気で行くぞ」
「「「「了解!」」」」
いよいよ模擬戦が始まると思い、<気配感知>に力を入れていると、対峙した5人の女性は武器を構えているようだけど、中々動こうとしていないようだ。
何故だろうと思い、良く観察してみると少し震えているようだ、って事は僕の強さを感じとったのかな?
そうだとしたら、中々優秀な人達だ。模擬戦が楽しくなってきた♪
「クッ! な、なんだよ、この汗は?」
「本当に対峙したら分かる。この少年は化物だわ」
「・・・駄目、勝てる気がしないわ」
「あはは、これって恐怖感だよね?」
「間違いないわ、背中に掻いた汗が止まんないもの」
「・・・本物って事か、リッカ。お前も来い全員で行くぞ」
「ウフフ、了解♪ 行くわよ」
何故かリッカさんも加わり遂に模擬戦が始まった。
とりあえずは、6人の攻撃を最小限の動きで回避する事にした。
皆良い動きをしているし、綺麗な連携も勉強になる。
おそらく、ステータスもカンストしているのだろう。
しかし、僕から見たらマダマダ動きは遅いので、<気配感知>だけでも回避するのは容易だった。
「何で当たらないの?」
「噓でしょ? 本当に目隠ししてるの?」
「見えてても、私達の攻撃を全て回避してるのは、おかしいでしょ?」
「あはは、凄いわ。私の連続攻撃を受けもせず全部回避するなんて」
「冗談でしょ? 両足縛ってんのよ?」
「そろそろ、僕も攻撃しちゃいますねー」
「「「「「「クッ!」」」」」」
僕は全ての攻撃を回避から、左手だけの受け流しに切り替えた。
<看破>スキルを駆使して、肩こりを解すツボをついて行く。
「トトトンッ!」
「うあっ」
「トトンッ! トトトンッ! トトンッ!」
「んっ、わわっ」
「リッカさんはサービスしちゃいますね」
「トトトンッ! トトンッ♪」
「ひゃ!」
「おっと」
僕の攻撃にリッカさんは地面に倒れそうになったので、寸前で受け止める事にした。どうやら意識を失っているようだ。
「あ~ ヨウ君、マッサージのツボ押したんでしょ?」
「ありゃ、バレちゃいました? ちょっと肩こりを解して上げようかなと」
「もう、駄目よ! 慣れてないと気持ち良すぎて寝ちゃうんだから」
「ちゃんと手加減したんだけど、肩こりが酷かったのかな? まあ、続きをやりましょうか♪」
「「「「「参りました!」」」」」
「ありゃ?」
「私達本気で攻撃してたのに、マッサージされちゃってたんだ?」
「どおりで、両肩がスッキリしてると思ったわ・・・」
「どれだけ、怪物君なのよー」
「全く恐ろしいですね」
「参った! お手上げだ・・・どれだけ強いのか見当もつかねえよ」
「リッカ、リッカー、大丈夫か?」
「んっ? わわっ! ど、どうなったの? 私、気絶してた?」
「気絶と言うか、寝ちゃっただけよ。人って痛みには結構耐えれるけど快楽には、とっても弱いんだって」
「どう? 全身が軽いでしょ?」
「・・・そう言えば、嘘みたいに軽いわ」
「冗談みたいな話しだけど、三日月さんの攻撃ってマッサージだったんだって」
「うはっ! あはは、それでかー、こんな気持ちの良い攻撃されたの初めてよ♪」
「前回に引き続き私のプライドは粉々になったわ、ステータスが上がるアクセサリーも購入して、以前よりは強くなったつもりだったんだけど」
「リッカさんも、僕が出会った中ではトップクラスに強かったですよ」
「あはは、ありがとう」
「じゃ、僕達は行きますね、後は宜しくお願いします」
「ええ、分かったわ」
「荻田夫妻とカンナさん達も頑張って下さいね」
「ああ、ありがとう。三日月さん」
「はい、頑張ります。三日月様」
皆が訓練をしている間、僕達は久しぶりに東京の上級ダンジョンへ行く事にした。
夕方に迎えに来ることを告げ、練習場を後にした。
「フ~ しかし、リッカから聞いてたけど、ありゃ化物だな?」
「カンナさんって言ったか? 三日月さんは何者なんだ?」
「申し訳ありません。私達が三日月様の情報を言ってしまえば、迷わず自害致しますので御理解下さい」
「うわ~ そこまでか。無遠慮に聞いてすまなかった」
「いえ、お気にせず」
「じゃ、そろそろ始めましょうか、基礎の体捌きからしましょうか」
「はい」×全員
◇ ◇ ◇
なんやかんやで荻田夫妻とメイドさん達の訓練を初めてから、今日で一週間経ち最終日となった。
最終日だからダンジョンを早めに切り上げて、訓練を見に来たけど最初と比べ格段に動きが良くなっている。
特に元々冒険者だった荻田さんは、体捌きの無駄が無くなり、良い感じになっていた。
「流石リッカさん。皆見違える程強くなりましたね」
「皆、素人とは思えないぐらいステータスは高いし、才能があると思うわ。教えた事をドンドン吸収しちゃうから楽だったしね」
「へえ~ 皆さん凄いですね」
「いえいえ、リッカさんの指導は、とても分かりやすく勉強になりました」
「私達のような素人にも、丁寧な御指導ありがとうございました」
「ウフフ、大した事は教えてないわ、貴方達の実力よ?」
「やっぱり、リッカさんにお願いして良かったです。
それで色々とお礼を考えたんですけど、リッカさん達がもっと強くなれるように2つのスキルにしました。
両方感知系と呼ばれるスキルなんで、良かったら貰ってください」
「「「「「「ええっ!」」」」」」
「幾ら何でも、高額なスキルオーブなんて貰えないわよ」
「遠慮しなくても良いよ、三日月君の気持ちを無にしちゃ駄目だよ?」
「そそ、それに今断ったら、たぶん一生手に入らないわよ?」
「・・・分かったわ、ありがとう三日月さん」
「いえいえ、はいどうぞ♪」
「うわ~ スキルオーブ持つの久しぶりだわ」
「お、おい、良いのかよ? 上に怒られねえか?」
「あっ! スキルの事は内緒でお願いしますね」
「ええっ? 三日月さん達の事は、報告しなきゃいけないんですよ」
「それって、隊長の松田さんが言ってたんですか? それとも本郷さんですか?」
「フフ、私の方から本郷さんに脅しを掛けておきます。リッカさん達から私達の事を探ったら、潰しますよと伝えておきましょう」
「あはは、それなら大丈夫ですね♪」
「・・・幕僚長相手に怖い事言ってるぞ?」
「じょ、冗談よね?」
「わ、分かりました。三日月さん達の事は上司にも連絡しませんから、ご容赦下さい」
「お、おいリッカ」
「後で説明するから、誰かに見られる前にスキルオーブを習得させて貰いましょ」
「「「「「りょ、了解」」」」」
やはり、こういう組織は報告が大事なのか、抵抗があったようだけどリッカさんのお陰で、全員スキルを習得してくれたようだ。
僕がお礼に渡した<気配感知>と<魔力感知>スキルを習得すると、6人は滝の様な汗を掻き、怯えているようだ。
どうやら<魔力感知>スキルを習得したため、僕達の解放している魔力を感じ取ったらしい。
僕達は慌てて魔力を抑え込むと、ようやく皆、安堵しているようだった。
「あ~ すみませんでした。実力者を探す為に魔力を解放してるの忘れてました」
「ハーハー、フゥー、ああ、驚いた。三日月さん達どんな魔力してるの?」
「ゼーゼー、こんな、とんでもない魔力してるって事は、魔法まで凄いのか? どこまで人外なんだよ」
「あはは、とりあえず、これで気配や魔力の感知が鮮明に出来る様になったと思います。
僕は数あるスキルの中でも、特に感知系スキルを重視してますから、これで皆さんも強くなると思いますよ」
「それで三日月さんは、目隠ししてても私達の動きが鮮明に捕らえられたのね」
「はい、索敵や戦闘時にも大変重宝しますから、訓練してみて下さいね」
「ありがとう、以前のお礼のつもりで訓練を引き受けたけど、また借りが出来ちゃったわね」
「いえいえ、今回は助かりました。今度、大阪に遊びに来て下さい。歓迎しますから」
「ええ、是非、皆で行かせて貰うわ」
「それじゃ、失礼しますね」
僕は皆を引き連れて、手をブンブンと振りながらリッカさん達に別れの挨拶をした。
「ん~ ああやってると、可愛い少年にしか見えないんだけどな?」
「ありゃ、とんでもない化物だぞ? 怒らせたら、こんな基地消し飛ぶんじゃねえか?」
「武器での戦闘も凄まじかったけど、あれだけの魔力なんだもの、魔法は想像するのも恐ろしいわね」
「ウフフ、素敵な人よね♪」
「「「「「怖いって!」」」」」




