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第138話 クレセント本部計画発動ですね

評価やブックマークを付けて下さった方、ありがとうございます。


「最近は自由に動いちゃってますけど、僕達も目立って来たのかな?」


「そうね、でも良いんじゃない?」


「はい、ヨウ様に手を出したら、どうなるか世間にも分かっていただきましょう」


「大きな組織を潰せば、宣伝にもなるかもしれませんね」


「・・・私は何も喋っていませんからね?」


「私もです。秘密厳守は守ってます」


「フフ、存じております。秘密厳守を破った時点で直ぐに分かりますから♪」


「「・・・・・・・」」


「リラ、あんまり言い過ぎたら怖がられるでしょ?」


「あはは、大丈夫ですよ? リラさんは、もちろん。皆とっても優しいですから」


「リラ様の調査能力は良く分かりました、良く覚えておきます」


「フフ、それが賢明だと思いますが、私だけではありませんよ?」


「そうね、ヨウ君に追われたら地球の裏側まで逃げても無駄だもんね~」


「僕、鬼ゴッコのプロになれますね?」


「「「「「あはははは♪」」」」」


「・・・怖すぎて笑えませんよ」


「あはは、仲良くしましょうね?」


「はい、末永く宜しく、お願いします」


「じゃ、ご飯にしましょうか、僕お腹ペコペコですよ」


「畏まりました」



 今日の夕食もメイドさん達が段取りしてくれた。


 今日は、有名店から取り寄せてくれたらしい。肉料理が中心なのは、僕の好みに合わせてくれたんだろうと思う。



「ガツガツガツガツ! モグモグモグモグ! バクバクバクバク!」×ヨウ君


「パクパクパクパク! モクモクモクモク! コクコクコクコク!」×アヤメ達


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」×メイド全員


「・・・つ、追加お願いします」×メイド長


「は、はい!」×メイド達 



 メイドさん達にとっては戦場のような夕食も、終わりを告げようとしていた。



「んっ! 終わりかな?」


「そうですね、お腹も八分目が丁度宜しいかと」


「ヨウ君は、幾ら何でも食べすぎよ?」


「あはは、ケーキもありますけど?」


「・・・食べるに決まってるでしょ?」


「・・・・・・・」×メイド全員


「誰が突っ込んだら良いのかしら・・・リラ様の指示通り、100人前以上あったのですが?」


「大食漢って言っても程があるでしょ・・・」


「ヨウ様達のような冒険者とは、とても健啖家なのですね。驚きました」


「ん~ 確かに燃費は悪くなってきたかな?」


「んふふ、私達は特別かもね~ 食べないと体重が無くなっちゃうのよ」


「美味しい物が一杯食べれるから、嬉しいぐらいだよ?」


「これだけ食べても皆さんは素晴らしいスタイルをしているのですから、冒険者の消費カロリーとは凄まじいのですね」


「うふふ、メイドさん達も良いスタイルしてるわよ?」


「それは、ヨウ様に素晴らしい物を頂いたからです」


「ああ、ケルピーの肉だよね~ あれと同じ効果があるポーションって売れると思う?」


「そんな物が有ったら、間違いなく売れると思います」


「そう言えば、最近色々あったからビューティポーションの事忘れてましたね」


「フフ、既に生産を任せても良い人材は選んでおります」


「うはっ! 流石リラさんですね」


「ありがとうございます。その中にヨウ様が御存知の方もおりますよ?」


「へええ~ 誰だろう?」


「以前、大阪市内を飛行していたときに話されていた男性なのですが、覚えておいでですか?」


「ああ~ あのタバコを吸っていた男性ですね」


「私も思い出した、あの面白い人よね」


「フフ、確かに面白い方でしたね♪ 中々優秀な男性ですのでヨウ様が気に入っているのなら、任せても良いかと思います」


「なるほどね、あの人なら面白そうですね~ もう一度、会いに行って見ようかな」


「んふふ、ヨウ君が男性に興味が湧くなんて珍しいわね?」


「・・・僕が凄い、女好きみたいじゃないですか?」


「年上の女性好きでしょ?」


「否定はしませんよ?」


「「「「「あはは♪」」」」」


「明日、ダンジョン探索の後にでも会いに行って来ます」


「畏まりました。後は一流の建築家も御用意致しました」


「うわ~ 本当に段取りが早いですね~ そっちも色々と決めたいので、皆にも考えて貰って良いですか?」


「「「「「もちろんよ♪」」」」」



 僕達はお風呂に入ってからクレセント本部計画の事を色々と話しをしていく。



「やっぱり共用部分は最上階が良いですね、一番長く居る空間になると思いますし」


「2階層使って吹き抜けにしたら、立体的な空間になって素敵じゃないかしら?」


「それ、僕も考えてたんですよ♪」


「此処のプールがあるところベランダって言ってたけど、次はとんでもないルーフバルコニーにしましょうか、深いプールも作って水族館みたいに下から水中も見えるようにしちゃうとか?」


「フフ、それでしたら水族館のフロアも作りましょうか?」


「フフ~ 美術館も良いかもですね」


「僕、フィットネスクラブみたいな施設も良いと思うんだよね」


「食事用の展望台みたいな空間も良いですね」


「それなら、食後に背の低いソファーがあって、寝転がる事が出来るような寛ぎ空間も良いわね」


「忘れちゃいけないのがスーパー銭湯みたいなお風呂よね、滑り台があるようなプールとかも面白いかも?」


「後は総合体育館並みの訓練場にレジャー施設とか?」


「あはは、凄い本部になっちゃいそうですね♪」


「今住んでる此処が凄いんだもん、これ以上ならそうなっちゃうわよ」


「共有スペースは、こんなところかな」


「個人フロアは、皆に聞かないと分かんないしね~」


「職人さん達の部屋は凄いことになりそうね」


「国へ帰ってるソフィアさん達にも、電話で聞いとかなくちゃね」


「うふふ、勝手に決めたら拗ねるわね、唯でさえ国へ帰るの寂しがってたから」


「ロシアにも遊びに行かないとね」


「はい、旅行がてらに、行くのを楽しみにしておきましょうか」


「僕も楽しみ♪」



 ツドイさんは、そう言い終わると、とっても良い笑顔で僕に抱き着いてきた。


 頬と頬をくっつけてスリスリしてくれるので、とても良い匂いはするし柔らかい感触が実に気持ち良い。


 あんまりにも気持ちが良いので、僕も腰に手を回してギュッとしてみると、引き締まったウエストが良く分かる。


 本当にスタイル良いなあ、っと感心してしまう。



「んんっ♪」


「んんっ! じゃないわよツドイ狡いわよ?」


「三日月君の膝が空いてるよ?」


「えへへ、いただき~」


「こら~ ナギサまで」


「私も昨日の、お返ししちゃおっと」


「わわっ!」



 僕はメイドさん達が見ているにも関わらずアヤメさん達に揉みくちゃにされ、嬉しい悲鳴を上げて楽しい時間を過ごした。


 この後、ちゃんと休憩を取っているか確認するためにセツナさんを部屋に呼び出し、話しの流れでそのままベッドまで連れて行く事になった。



「あの・・・ちゃんと休憩してるからね?」


「にひひ、ちゃんとベッドで確認するからさ♪」


「どうして、ベッドで確認になるのさ?」


「セツナさんの疲れが取れるように、僕マッサージしちゃいますよ?」


「にひひ、もっちろん、私達も手伝うからさ」


「ちょっと待って・・・幾ら何でも6対1はないんじゃないかな?」


「セツナ君。勘違いしてない? 唯のマッサージだよ?」


「ツドイ君。君の眼がハートマークに成ってる気がするんだけど?」


「じゃ、いっきますね~♪」


「ひゃああああああああああ!」



 やはりセツナさんは疲れていたのか僕のマッサージ中に何度も寝てしまい、皆から何度も目覚ましキスをされていた。


 そして翌朝、目が覚めるとセツナさんは、僕の隣でクークーと可愛い寝息を立てて寝ていた。


 僕はニコニコしながらセツナさんの寝顔を見ていると、セツナさんの眼がパチっと開き僕と目が合う。



「むぅ~ 女性の寝顔を凝視するのは、どうかと思うんだけど?」


「あはは、ごめんね。可愛い寝顔だったからさ」


「んんっ! ま、まさか、まだするのかな?」


「そうしたいのは山々なんですけど、目覚めのキスは日課ですね」


「ナハハ、良い日課かも? 何か幸せな気分に成れたよ」


「んふふ、昨日、散々天国に行ったくせに?」


「んんっ! もう、朝は照れるでしょー」


「ナハハ、女性同士でも日課は有りで良いんじゃないかね?」


「有りですね♪」


「もう、ヨウ君まで~」



 僕は皆をキスで起こしていき、朝食を食べてダンジョンへ向かう事にした。


 今日は昼から以前会った男性に、もう一度会いに行くため、早めにダンジョンを切り上げた。


 部屋に着くと、そのままアポロキャップとマスクだけ付けて、簡単に素顔を隠してから男性に会いに行く事にした。


 男性が居た会社の入口から入るのも変なので、以前と同じ喫煙所に行って見る事にした。


 <隠蔽>スキルで姿を隠し空を飛んで行くと、以前と同じ様に一人でタバコを吸っていた。中々のヘビースモーカーのようだ。


 僕は10階建てのビルの屋上に設置してある、喫煙所の椅子に座り話しかけて見る事にした。



「何時もタバコ吸ってますよね? そんなに美味しいんですか?」


「うおっ! 脅かすなよ、吃驚するだろ?」


「あはは、普通はそれぐらいの驚き方じゃないと思いますよ?」


「今日こそタバコでも吸いに来たのか?」


「・・・相変わらず動じませんね♪ あれからタバコの話しを聞いたのですが、タバコは20歳からじゃないと吸えないらしいじゃないですか?」


「なんだそんなに・・・いや確かに若そうだな、しかし非常識なのに真面目なんだな?」


「それは心外ですね、空を飛ぶのは犯罪じゃないですよ?」


「それはそうだが・・・今日は顔を隠さないのか?」


「帽子とマスクで隠してますよ?」


「まあ、そうなんだが・・・いや、そうじゃなくてだな」


 バタンッ! 「先輩! 休憩長すぎですよー」


「・・・また、お前は何時もタイミングが悪いよな?」


「ふえっ? 何でこんなところに少年が居るんですか?」


「覚えて無いのか? 以前飛んで来た奴が居ただろうが?」


「ああ~~ あの時の異星人?」


「ブッ!? 僕は地球人ですよ?」


「ええっ? 地球人さんなんですか?」


「地球人さんですよ?」


「だ、だって空を飛んでたじゃないですか?」


「空を飛んじゃう地球人さんなんです♪」


「ふあ~ 素敵ですね~」


「あはは、ありがとう♪ 貴女も面白いですね~」


「そう言えば、以前貰ったポーションの礼がしたいんだが、昼飯でもどうだ?」


「先輩! 地球の食べ物で良いんですか?」


「いや、だから地球人だからね? ついでに言うと日本人だから」


「そうでした・・・日本人さんなんだ?」


「とりあえず、話しが進まないから、お前は黙ってろな?」


「ええ~~」


「あはは、そう言えばお腹減ってますね、美味しい物でお願いします」


「サラリーマンに贅沢言うなよ? ザルそば食えるか?」


「お~ 久しぶりに良いですね。天ぷら付きでお願いします♪」


「くっ! この贅沢者め、まあ良いけどよ」


「あっ! 私も行きます~」


「・・・良いけど、お前には奢らないからな?」


「ええ~ 先輩セコイですよ?」


「サラリーマンの給料を舐めるなよ?」


「あはは、女性は抱っこしますけど、貴方はベルト持ちますから、ブラ下がっといて下さいね」


「きゃ! えっ? ええっ」


「お、おい、ウソだろぉおおおおお?」



 僕は<隠蔽>スキルで姿を消してから、屋上から空を飛んで一気に上空まで上がった。



「うおおおおおおおっ!」


「キャアアアアアア!」


「心配しなくても大丈夫ですよ? お店は何処なんですか?」


「くはっ! なんて速度だよ・・・」


「わわわっ! すごーーーーーい♪」


「結構、動じませんね?」


「会社の直ぐ近くの蕎麦屋だから歩いても直ぐだぞ?」


「なるほど。あー、あれかな」



 僕は一気に下降して、蕎麦屋さんの近くに人目に付かない所があったので、そこへ下りて<隠蔽>を解いた。



「此処ですか?」


「フゥ~ そうだが心臓に悪いな・・・」


「うわ~ 面白かったです♪」


「あはは、女性の方が強いですね」



 僕は蕎麦屋さんに入ってテーブルに座ると、直ぐに店員さんが注文を取りに来てくれた。



「サラリーマンさんは、何を食べるんですか?」


「俺は盛ソバにするが、好きなのを注文して良いぞ」


「じゃ、僕は天ぷらと盛ソバにしますね」


「じゃ、私も同じのにします」


「分かりました。盛ソバ3と天ぷら2つですね」


「あっ! 僕は50人前でお願いします」


「えっ?」


「本気で言ってるのか?」


「もちろんですよ?」


「・・・あ~ 50人前で頼む」


「は、はい、しばらくお待ちを」


「ところで名前はあるのか?」


「もちろん有りますけど、まだ言えないんですよね」


「って事は国籍もあるのか、って事は冒険者なんだな?」


「へえ~ 中々鋭いですね、サラリーマンさん」


「そりゃそうだろ、ダンジョン絡みじゃなかったら地球人が空を飛べる訳ないからな」


「やっぱり、サラリーマンさん、良いですね~」


「・・・その唯のサラリーマンに、冒険者君が何の用なんだ?」


「ん~ サラリーマンさんが面白かったから、少し興味が湧いたってとこですね」


「それは、光栄なんだよな?」


「あはは、ところで、どんな会社で働いてるんですか?」


「・・・ダンジョン素材の研究・開発・販売って感じだな」


「こう見えて、先輩って凄い人なんですよー」


「なるほど。優秀なんですね、スタミナポーションは気に入りましたか?」


「あれはスタミナポーションって言うのか? なるほどな調べてみたけど、どこにも売って無かったぞ?」


「調べてくれたと言う事は、気に入ったんですね? 売ってたら買いますか?」


「値段次第だな」


「幾らなら買います?」


「あれは効果が強すぎるが5千円以内なら買うかな、半分に薄めた奴なら3千円ぐらいで飛ぶように売れるだろうな。効果が強すぎると、体に悪いと思うのが日本人だしな」


「中々説得力がありますね~」


「そーだ、OLさんも面白いから良い物上げますね、はいどうぞ」


「これって、何のポーションなんですか?」


「それは内緒です。持って帰るのは無しですよ?」


「・・・えいっ! コクコクコク! ぷはっ」


「あれっ! すんなり飲んじゃうんですね?」


「はい、先輩の真似してみました♪」


「あはは、OLさん、分水嶺って知ってますか? 今がそうだったんですよ♪」


「そうだったんだ?」


「理解しなくても良いですよ、直ぐに分かりますから。じゃ、僕はそろそろ行きますね」


「お、おい・・・って、何時の間に全部食べたんだよ?」


「あはは、御馳走様でした。僕サラリーマンさんとOLさん気に入っちゃいました、また会いましょう♪」


「ちょ・・・普通、目の前で消えるかよ?」


「不思議過ぎる少年ですね~ ちょっとしか見えなかったけど、とっても可愛い顔してましたよ?」


「しかし、高い礼になっちまったな・・・」


「うふふ、私も半分出しますよ♪ 良い物貰っちゃったみたいですし?」


「いや、俺が言い出した事だからな、お前は次会った時にしろよ」


「うふふ、先輩。お金あるんですか?」


「今月は飲みに行けねえな、まあしょうがねえけど・・・」


「あはは、無理しちゃって~ ねえねえ先輩、あの子が言ってた分水嶺って何の事だと思いますか?」


「あ~ たぶん人生のターニングポイントだったんじゃねえか?」


「え~ 私の運命があの時に変わっちゃったんだ?」


「冗談じゃないぞ? 俺達は試されたんだろうな。そして、たぶん気に入られたんだろ」


「うふふ、光栄なのかな?」


「ああ、間違い無くな。言っとくが、今日の事は誰にも言わない方が良いぞ?」


「それぐらい分かってますよぉ~ まあ言っても誰も信じてくれないと思いますけどね♪」


「全くだ、世の中には凄い奴が居るもんなんだな」


「本当に、また会えると思いますか?」


「ああ、意外と直ぐに会えるかもな」


「こういう時の先輩の感って絶対当たるんですよね~」


「・・・仕事を信頼して欲しいんだがな?」


「うふふ 頼りにしてますよ♪」


「どうだか?」



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