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第116話 位階を超え超越者に至る


 僕は結局、次の日も部屋から出して貰えず、のんびりとした1日を過ごした。


 <復活>スキルの副作用も無く、体調は絶好調なんだけど、皆に心配掛けたくないので大人しくすることにした。


 でもまあ、皆と部屋でのんびりするのも悪くなく、非常に楽しい1日になった。


 そして、夕飯を食べ終わる頃、皆は真剣な表情になっているので、また怒られるのかなと身構えていると、意外な展開になっていく。



「ヨウ君、お願いがあるんだけど?」


「な、なんですか改まって? アヤメさんのお願いなら何でも聞いちゃいますよ?」


「私だけじゃ無くて、私達からのお願いなの」


「ふえっ? 皆からですか」


「ええ、私達で話あって決めたんだけど、聞いてね」


「「「「「私達にエーテルを下さい!!!!!」」」」」


「ええっ? あの超越者ポーションですか?」


「はい、ヨウ様。今回の事で、私達が如何に足手纏いか痛感致しました」


「もう、こんな思いをするのは嫌なんです、ヨウ様」


「僕も、もッと強くなりたいんだよ」


「お願いヨウ君。私達にエーテルを下さい」


「私達も、ヨウ君の強さに近づきたいの。お願いヨウ君」



 確かにエーテルは劣化しないように、全て僕が持ってるんだけど、誰も飲んだ事がない物なので躊躇してたのに。



「でも、エーテルを飲んだらどうなるか分かりませんよ? 超越者になるらしいですけど」


「それは、もう皆で十分話し合ったわ。予想も対策もしてあるの」


「えっと、予想ですか?」


「はい、私達の予想では、ヨウ様が<鑑定>スキルを習得した時のように成るのではないかと考えています」


「あ~ 確かに。僕はあれからレベルが一段階上がりましたからね」


「おそらくですが、ヨウ様が今、エーテルを持っても光らないのでは無いでしょうか?」


「ちょっと、試してみますね」



 僕は<虚空界>からエーテルを1本取り出し手に持ってみると、確かに以前は光輝いたエーテルに何の反応も無い。


 一応アヤメさん達にも順番に手に持って貰ったら、全員エーテルは光輝いた。



「なるほど。でも、僕と同じ状態になるって事は、酷い飢餓状態になるかもしれませんよ?」


「んふふ、だから対策はしてあるって言ったでしょ?」


「えっ?」


「高エネルギー高タンパクの食事を、大量に買っといたわ♪」


「それに、今ではセツナさんが作ったスタミナポーションもあるし準備は万端よ」


「・・・決心は固そうですね?」


「ええ、私達がエーテルを飲んでどうなろうと、後悔だけはしないわ」


「分かりました。でも1つだけ条件があります」


「どんな条件でも聞くわよ」


「正直どうなるのか僕でも分かりませんから、セツナさんを呼んで一緒に立ち会わせて下さい」


「分かったわ。私達5人同時に飲む予定だったから好都合かも」


「えっ? 同時に飲むんですか?」


「そうよ、皆が公平になるようにね」


「じゃ、セツナさん呼んでくるわね」


「今からですか?」


「んふふ、今日の夕食って高エネルギー高タンパクだったでしょ? もう用意は始まってるのよ」



 流石に今から飲むとは思わなかったけど、セツナさんを呼んで効果100パーセントのスタミナポーションを、あるだけ持って来て貰った。



「すみません。セツナさん」


「いえいえ、それは良いんだけど。何するんだい?」


「えっと・・・」



 僕はセツナさんに事情を説明し、これからやる事を手伝って欲しいとお願いした。


 説明を簡単にするためにエーテルを鑑定して貰うと、メチャクチャ驚いていた。



「・・・全く。まだ私が知らない凄い物があったんだね」


「でも、皆ヨウ君が好きなんだね~」


「も、もう良いでしょ。揶揄わないでよね」


「ナハハ、冗談だよ。私で良かったら手伝うからさ」



 アヤメさん達は、スタミナポーションを飲み、いよいよエーテルに手を掛けた。



「じゃ 3・2・1で一気に飲むわよ?」


「「「「了解よ」」」」


「あっ! 待って下さい。これだけ言わせて下さい。僕はエーテルを飲んで皆さんがどうなろうと一生、僕と楽しく生きて貰いますからね?」


「「「「「ありがとう」」」」」



 アヤメさん達は、合図と共に一気に光り輝くエーテルを飲み干した。



「えっ! ウソッ」


「わわっ!」


「くぅ~!」


「クッ!」


「うはっ!」


「どうしたんです?」


「だ、駄目。あれだけ食べたのに、もうお腹が・・・」


「た、食べ物・・・」


「あわわ、大丈夫ですか?」


「ヨウ君、早く食べ物を出して。それと追加のスタミナポーションよ、さあ飲んで」


「は、はい」



 僕はアヤメさん達から預かっていた、大量の食糧をテーブルに次々と出していく。



「ヨウ君足りない、もっと出して」


「は、はい」


「んっ! こほっ、こほっ」


「はい、ジュースです慌てないで」


「ありがと、もっと頂戴」


「はい、大変だ!」



 僕とセツナさんは大量の肉や魚料理を出して、メチャクチャ甘いジュースもジョッキで用意した。


 カツカレーやお寿司、チーズたっぷりのピザ等が見る見る内に無くなっていく。


 アヤメさん達が用意した食事が全て無くなったので、僕がストックしていた食料やフルーツも出していく。


 いよいよ足りなくなったら、食材で持ってるお肉を焼きに行こうとしていたら、ようやく食欲も納まってきたのか、皆気持ち良さそうに眠りについていく。



「んは~ 凄かったね~ どれだけエネルギーを必要とするんだか」


「あはは、僕も以前同じ状態になったから分かるんですけど、凄い飢餓感に襲われるんですよ」


「ひゃ~ あれだけあったのに全部無くなっちゃったよ。動画に撮っておけば良かったかな」


「あはは、アヤメさん達に怒られますよ?」


「むっ、それは怖いから内緒だよ?」


「どうしようかな~」


「えっ? ごめん許して」


「あはは、冗談ですよ♪」


「僕、皆を部屋に運びますから、セツナさん着替えさせて貰っても良いですか?」


「裸で良いんじゃない?」


「ブッ!? それは駄目でしょう?」


「ナハハ、冗談だよ♪」


「やっぱり、言っちゃおうかな・・・」


「ごめん、マジ許して、もう言わないから」


「あはは、全員、僕の部屋に寝かしますね」



 僕は皆に<クリーン>を掛けて部屋に運ぶと、セツナさんが部屋着に着替えさせてくれた。



「いや~ それにしても不思議だね~ あれだけ食べたのに全然お腹が出てないんだよね」


「そうなんだ、やっぱり全部エネルギーとして消費しちゃうのかな」


「それに、何かまたスタイル良くなってたよ? こんなに綺麗でスタイルの良い女性を5人も脱がしてたら変な性癖に目覚めちゃいそうなんだけど?」


「・・・それはそれで、って何言わせるんですか!」


「ナハハ、なるほど! そかそか♪」



 アヤメさん達の様子を見る為に、僕はソファーに座っていると、セツナさんも僕に付き合ってくれて一緒に様子を見てくれていた。


 翌朝、僕は目が覚めるとセツナさんが起こしてくれたようだ。


 ベッドを見るとアヤメさん達が居ないので、セツナさんに聞いて見ると嬉しそうな顔をしてベランダにあるプールへ連れて行かれた。


 プールへ行くと、そこには信じられないぐらい美しい女性が5人いた!


 いやいやいや、アヤメさん達なんだけど、どこか雰囲気が違う。


 降り注ぐ太陽の光の下、ビキニ姿で水に濡れた姿は人魚か妖精かと思わせる。


 あまりにも美しい、その姿に僕は茫然となり魅入ってしまった。


 気付いたら僕の目の前にアヤメさん達が並んでおり、眩しい様な笑顔で僕に語り掛けてくれた。



「ヨウ君。ありがとね、もう大丈夫だよ♪」


「にひひ、どしたの? ポカンとしちゃってさ」


「フフ、ヨウ様。ありがとうございました」


「フフ~ なんか生まれ変わったみたいですよ。ヨウ様」


「どうかな、超越者になった僕達は?」


「凄く綺麗です! 惚れ直しました!」


「「「「「あはは♪」」」」」


「もう、妬けちゃうじゃないか・・・」



 後で聞いた話だと、エーテルを飲んで更に美しくなったアヤメさん達を強調するため、セツナさんがプールで出迎える様にサプライズしたらしい。


 僕は、まんまとサプライズに乗ってしまったが、セツナさんには感謝しかない。


 そして、今度は僕の番だ!!!



「アヤメさん、ナギサさん、リラさん、ノノさん、ツドイさん」


「「「「「はい?」」」」」


「僕も今日<千里眼>スキルを習得しようと思います」


「んふふ、そう言うと思ったわ♪」


「フフ、分かりました。全力で用意致します」


「ん~ 今度は以前より凄いかもね、体験して分かったけど、飢餓感って凄いのね」


「シオさんに来て貰おうよ」


「そだね、きっと僕達以上に用意しとかないとだね」


「ちょ、ちょっと、またやるの?」


「あはは、セツナさん、すみませんがスタミナポーション大量に作っといてくれますか?」


「分かったわよ、作れるだけ作っとくわ」



 そしてアヤメさん達は、既に僕と同じステータスまで上げているので、今度はスキルを重ね掛け出来るようになっているか確認しないとね。


 その為にも現在の僕のステータスを確認してみることにした。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


【STATUS】


HP 12000/12000

MP 12000/12000


STR 300(600)

VIT 300(600)

DEX 300(600)

INT 300(600)

AGI 300(600)

LUK 300(600)


【skill】


<ウィル>☆


<返還>


<鑑定>


<看破>★


<虚空界>★


<亜空界>★


<追加攻撃>★


<追加防御>★


<敏捷強化>★


<腕力強化>★


<身体強化>★


<精神強化>★


<気配感知>★


<魔力感知>★


<温度感知>★


<罠感知>New!


<発見>★New!


<気配遮断>★


<魔力操作>★


<MP吸収>★


<MP増大>


<HP吸収>★


<HP増大>


<威圧>


<状態異常耐性>


<隠蔽>★


<言語理解>


<激運>


<超回復>★


<硬質化>★


<鋼糸>★


<風斬>★


<投擲>★


<高速飛翔>


<麻痺眼>★


<真偽眼>New!


<適温効果>


<精密動作>★


<魔石>★


<魔水>★


<合成>★


<縮地>★


<結界>★


<反撃>★


<復活>


<魔力炉>


<マッピング>★


<火属性強化>★


<土属性強化>New!



【Magic】


<生活魔法>


<回復魔法>★


<解毒魔法>★


<快癒魔法>★


<水属性魔法>


<土属性魔法>


<風属性魔法>


<火属性魔法>


<氷属性魔法>


<雷属性魔法>


<闇属性魔法>


<光属性魔法>


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 こうやって見るとスキルや魔法も増えたなと思う。


 この中から重ね掛けしても安全な物を選んで、アヤメさん達に渡して見よう。



「じゃ、皆さん。これから試してみましょうか」


「な~るほど<虚空庫>ね。でも、これでヨウ君みたいに重ね掛け出来なかったら問題よね?」


「こらこら、不吉な事言わないの。エーテルに挑戦した意味が無くなるでしょ」


「まあ、百聞は一見に如かずだね、やれば分かるだね」


「そうですよー、重ね掛け出来たら時間停止になるんだからヨウ様の負担も軽くなるんですから」


「フフ、では、試させていただきますね」


「はい」



 僕が渡した<虚空庫>のスキルオーブを手に取ると、緊張した面持ちになっていたが、一人また一人とスキルオーブが光の粒子となり皆の胸に吸い込まれていった。



「わ~ おめでとう。無事、重ね掛け出来たみたいですね」


「ふ~ 良かった~! ありがと。ヨウ君♪」


「じゃ、続けてもう一回重ねて容量無制限にしときましょうか」


「うわ~ 何か時間停止だけでも凄いのに、気が引けちゃうね」


「まあ、いっぱいありますから、試してみて下さい」


「「「「「はい♪」」」」」



 3段階目の重ね掛けも出来るか少し心配だったけど、全員習得出来たようだ。


 名前もちゃんと<虚空界>に変わっている。


 僕達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。



「何か見てると、ちょっと羨ましくなるわね~」


「何言ってるのよセツナさんも、これからステータス上げ頑張るんだよ?」


「あれって、本気だったの?」


「そうですね安全のためにも、もう一人職人さんが見つかったら、お願いしたいですね」


「どうしても、嫌だったら無理強いは出来ませんけど」


「そっかー、セツナさん断っちゃうんだ~」


「待って、断るなんて言ってないでしょ?」


「やるのかな?」


「やります! やらせて貰います! って、やらない訳ないでしょ?」


「「「「「「あはははははは♪」」」」」」



 それから部屋に戻り、殆どのスキルを重ね掛けして貰った。


 流石に数が多いので苦労したけど、大体僕と同じようなスキル構成になった。


 <敏捷強化>と<腕力強化>は2段階目に慣れてからにすることにした。



「うわ~ 凄いね。これがヨウ君の世界なんだ」


「あはは、そんな大層なもんじゃないですよ」


「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」


「・・・大層なもんでした。すみません」


「んふふ、でも、これでも特級ダンジョンに行くには全然足りないんだね」


「そうですね、そう考えたら恐ろしいダンジョンです」


「でも、次に僕達が特級ダンジョンに行くときは無双してるはずさ」


「はい、でも、そのためには各国のダンジョンに行って、鍛え捲らないと無理だと思います」


「フフ~ 目標があるのって良いじゃない?」


「はい、僕もワクワクします。時間は掛るかもしれませんが、皆さん宜しくです」


「「「「「了解♪」」」」」



「じゃ、僕ちょっとダンジョンに食材の調達に行ってきますね」


「えっ? 一人で行く気なの?」


「もちろんです。皆は絶対にゆっくりしといて貰いますからね。外出禁止ですよ?」


「も~ 仕方ないわね。大丈夫だと思うけど無理しないでよ」


「ヨウ様、くれぐれもお気をつけて」


「はい、じゃ、行ってきますね」



 僕はどこのダンジョンに行くか少し悩んだけど、やっぱり一番美味しかったレッドドラゴンの肉に決めたので大阪の上級ダンジョンに行く事にした。


 此処に来るのは久しぶりだなと思いながら、地下20階のコカトリスの肉とボスのアースドラゴンの肉、地下30階のレッドドラゴンの肉に照準を定めた。


 コカトリスを狩りながら地下20階のボス部屋に行くと、運よく誰も居なかったのでサクッとアースドラゴンを倒し、一度戻ってから次はレッドドラゴンを倒しに行った。


 調子良くお肉が手に入って行き上機嫌で、また地下20階に戻ってボス部屋へ行くと、今度は順番待ちをしている人がいた。


 仕方が無いのでコカトリスでも狩に行こうかとすると、順番待ちをしている人から声を掛けられた。


 また、絡まれるのかと心配になったが、無視するわけにもいかないので応対することにする。



「君、ひょっとしてボス戦しに来たのかい?」


「はい、でも、空くまでコカトリスでも狩りに行ってきます」


「ねえ、ちょっと? まさか、ソロで来たんじゃないんわよね?」


「えっと、今日はソロですね。食材を集めに来ただけなんですよ」


「そっか、地竜のお肉は確かに美味しいけど、ソロでは厳しいでしょ?」


「えっ? ああ、そっか。普通なら地竜が出るんですね」


「おいおい、まさかレアボス狙いって訳じゃ無いだろう?」


「あはは、そうです。あっ! そうだ。見た所2パーティみたいですけど地竜なら譲りますから、アースドラゴンなら僕に譲ってくれませんか?」


「なっ! 本気で言ってるのかい?」


「もしかして、アースドラゴンも狙ってました?」


「いやいや、レアボスがアースドラゴンって事も知らなかったぐらいだよ。そんなのに出くわしたら俺達では勝てないさ、喜んで譲るよ」


「ちょ、ちょっと本気で言ってるのリーダー?」


「ああ、もちろんだ。宜しくな少年」


「はい、宜しくですリーダーさん♪」



 そんな話をしていると、ボス部屋の扉が開いたので、ボスがPOPしたようだ。



「あっ! 丁度扉が開きましたね、行きましょうか」


「ああ、そうしよう」


「死んじゃわないかい?」


「地竜なら俺達が狩るんだから問題ないだろう? アースドラゴンならどの道全滅だしな」


「そ、そりゃそうだけど・・・」



 僕達がボス部屋に入り扉が閉まって行くと、そこには先ほども倒したアースドラゴンが鎮座していた。



「ウソでしょ・・・」


「リーダーどうすんだよ?」


「やたー! どうやら賭けは僕の勝ちみたいですね♪」


「ああ、そのようだな」


「じゃ、遠慮なく行きますね~」



 僕は先程と同じ様に<身体強化><腕力強化><敏捷強化>を発動しアダマンタイト製の双剣に<風属性魔法>を<エンチャット>した。


 青く光る刀身に、緑の風属性を纏いアースドラゴンの前に立つ。



「ア、アダマンタイトの双剣だと?」


「えっ! えええ!」



「<風斬>!!!」



 <風斬>スキルと同時に放った僕の斬撃は、アースドラゴンの部位を悉く切断し、分厚い首が地面に落ちると同時に、光の粒子となって消えていった。


 ドロップは宝箱エーテル×2、銀宝箱アダマンタイト×2、後は素材×2だったので銀宝箱1つと素材1セットだけ残し、後は<隠蔽>で隠して回収しておいた。



「うっ! ああっ」


「・・・予想はしていたが、なんとも凄まじいな」


「じゃ、僕は行きますね」


「おい、待てよ。素材と宝箱を置いていく気か?」


「ん~ サービスだと思って下さい」


「サービスにしては少し過剰じゃないか? 銀宝箱なんだぞ」


「そうですね・・・えっとリーダーさん? 人の強さを見掛けで判断する人って、大抵弱いし早死にするもんなんですよ。貴方は素晴らしい冒険者です♪


宝箱の中身は、ちょっと加工が難しい鉱石ですが、リーダーさんに上げますから良かったら使って下さい。貴方はもっと強くなりますよ。


じゃ、僕は時間がないんで行きますね、また何処かで会いましょう」



 僕はリーダーさん達に、ブンブンと手を振りながらその場を後にした。



「まさか・・・おい、これってアダマンタイト鉱石だぜ? しかもでけえ」


「ええっ!」


「で、伝説の金属じゃない? 此処でドロップするんだ」


「ああ、その情報だけでも、どれだけの金になるか」


「素材もアースドラゴンの牙・爪・角・鱗って、売れば一体幾らになるのよ?」


「それにしても、あいつ開けてもねえ宝箱の中身まで分かってやがったのか?」


「フハハ、全く凄い奴がいたもんだな、名前ぐらい聞いとくんだった」


「リーダー分かってたんじゃないの?」


「ん? ここは上級ダンジョンの地下20階だぜ? 普通の少年がソロで来れる訳ないだろうが」


「そりゃそうだけど、どう見ても新人冒険者としか」


「彼奴も言ってただろ? 人は見かけで判断出来ねえんだよ、だが俺の予想より遥かに上の化物だったけどな。次に会えるのを楽しみにしておくか♪」



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