表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

「、、、あー、あれか。気に入らねぇから殺しただけだ」世一は吐き捨てるように言った。

結は、震える声で言葉を紡ぐ。「、、私、知っています、、貴方様はあの悪党達が白い花々を踏み荒らそうとしていた時、怒って……」

「花々達や、貴方様が守ってきた小さき者達から、貴方様の地獄行きをやめるようにと嘆願書が続々と届いています」

世一は、黙り込んだ。

「、、貴方様は、荒々しいけれど、自由で、小さき者を守る優しさを持っていらっしゃる」

「おい、ヤニのおかわりだ」世一はそっけなく言った。

「は、はいっ!門番!ヤニを持ってまいれ!」結は慌てて門番に指示を出す。

「ハハッー」門番はいつものように従順に頭を下げた。

結は世一に振り返り、「さ、どうぞ」と震える手でヤニを差し出した。

「火」世一は短く言った。

「はいっ!」結は慌てて火を差し出す。

世一は煙を深く吸い込み、吐き出した。「フーッ、で?なんだ?俺に何の用だ」

「はっ、はいっ!此度の件も、私を守ろうとして……」結は言葉を詰まらせた。

「熱っ!あ、ありがとうございますぅ!!」結は、世一が落とした灰に触れ、感謝の言葉を口にした。

「私を守ろうとしてくれた行動で、あ、貴方様を死なせてしまった」

「俺は貴方様じゃねぇ。俺には世一って名がある」世一は訂正した。

「はいっ、よ、世一様ぁ!!」結は涙声で言った。

「熱っ!もっと!私にご褒美を!!」結は、熱さを感じながらも、恍惚とした表情を浮かべた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ