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プロローグ
二月十四日と言えば、巷はSt.バレンタイン・デー。
幸せそおなカップルが、我が物顔で街を歩いている。
公園で、喫茶店で、道端で、それぞれの家で、学校で、んもー、そっこら中で。
マンションの屋上から、地上を行き交う恋人達を眺めて、あたしは溜め息をついた。
あーあ。あぶれちゃった。
あたし、松神織名、十六歳。高校一年、春になれば二年生。
そして、
つい三十分前彼氏に振られた間抜けな女子高生―――。
**** ACT.0 ****
二月十四日と言えば、巷はSt.バレンタイン・デー。
幸せそおなカップルが、我が物顔で街を歩いている。
公園で、喫茶店で、道端で、それぞれの家で、学校で、んもー、そっこら中で。
マンションの屋上から、地上を行き交う恋人達を眺めて、あたしは溜め息をついた。
あーあ。あぶれちゃった。
あたし、松神織名、十六歳。高校一年、春になれば二年生。
そして、
つい三十分前彼氏に振られた間抜けな女子高生―――。
**** ACT.0 ****