初恋の姫君は、竜の神殿にいる 48
「オレの新しい愛娘はちいちゃくても、すごいぞ」
ふふふ、とレーヴェは何故か自慢げに微笑む。
「レーヴェとしょっちゅう会話してるから、レティシアの魔力も増してるのでしょうか?」
「いや? そこはオレじゃなくてフェリスと一緒にいるから力が増していってるんだろ? オレなんて、可愛い可愛いレティシアから、やれフェリスが野菜食っただの、今日のフェリス様がひときわ美しかっただの、フェリス様のお口にあうスープはどんなのかしら、精霊さん? だの、そんな話ばっかり聞かされてさあ。ああ、なんて可哀想なオレ! 三千世界に鳴り響く色男だったこの俺様が、いまやレティシアのフェリスの話の相槌係!」
「それは好きでやってるんでしょ、レーヴェが。……誰も無理強いしてませんよ」
レティシアの話の内容を聞かされて赤面しつつも、フェリスはレーヴェを一刀両断する。
「うん。オレが好きでやってるんだけど、うちの娘、フェリスに一生懸命すぎじゃね? と……、あいつ、猫かぶりの悪い男かもしれんぞ? て」
「悪い男ではありません。猫も被っておりません。……少しだけ、レティシアには知られたくないな、とときどき思うことがあるだけで……」
基本フェリスは温厚なのだが、たまに腹が立って荒事をすると、相手が化け物にでも逢ったように怯えるので、そういうところは、愛しのレティシアには知られたくないなあ、と身勝手なことを考えている。
もちろんきっとレティシアは、どんなフェリスもよく思ってくれるのだけど……。
「まあ、さっきもそうだけど、レティシアは本人知らずにほの昏い闇を中和していってるから、うちの坊やの嫁にはこれ以上ないいい子だ。……ガレリア王ヴォイドも、リリアの大司教カルロも、レティシアに干渉できない。あの子は他からの干渉を、跳ね返していく」
「……ガレリアは、ディアナの人心を不安にさせたいのでは? とさっき仰いましたよね?」
「そう。フェリスや神官達や魔導士達の鬼のような結界に阻まれて、結果的に成功しなくても、火種はいくつも撒いて、やがて人の心に不安の種を育てさせる。……もっとも、今日の礼拝に参加した者達が覚えてるのは、オレを邪神扱いされた不穏な騒ぎより、フェリスがレティシア抱っこしたままご機嫌で祈りの書を読んでたことだろうから、向こう様としては大失敗だろうがな」
「……そうですね、やはり僕の姫は偉大です」
フェリスも、降ろしてください、フェリス様、と言ってたレティシアを思い出して、微笑んだ。
竜王陛下のこの見解を知ったら、きっと小さなレティシアは、私、少しは大事な推しのフェリス様と皆様をお守りできましたか? と喜びそうだ。
「お父様だってモテるんだぞー我が娘よー」(from竜王陛下)
5/14迄、五歳、シーモアにてセール中です♪
5/1五歳@COMIC17話、シーモアにて先行配信スタートしました!
五歳五巻&コミカライズ三巻発売中です~♪





コミック三巻表紙❤
五歳で、竜コミック連載