初恋の姫君は、竜の神殿にいる 8
「レティシア? 可愛いお顔が……、かぼちゃのポタージュの気分じゃない? じゃがいもかソラマメのポタージュをお願いしようか?」
「ポタージュはこのいい匂いのかぼちゃがいいのですっ! いえっ、お食事のことではなくて、私は大司教殿に憤慨しているのです! わ、わたしの推し様にっ……なにを……い、いえ、人々に教えを説く身で、何てひどい発言を……もろもろの勘違いに、わたしは異議申し立てしたいですっ!」
いま運ばれてきたポタージュに悲しい顔してるの? と心配してくれたけど、フェリス様っ、いつもながらに天然すぎますからっ! そして、私の推しになんてこと言うのよっと怒りかけて、オリヴィエ大司教もいらしたわ、と慌てて言いなおす。
「僕の可愛い騎士様。いいんだよ、人というのは勝手なことをいうものだし、僕はまあ、悪役にされるのは慣れてるから……」
「慣れてはいけません、フェリス様! そんなことにっ!」
むうううっカルロ大司教めっ! とレティシアがぷんすかし始めたら、フェリスは微妙に嬉しそうだし、オリヴィエ大神官がきょとんとして、レティシアを見つめていた。
「……オリヴィエ、僕のレティシアは幼いのに、賢くて勇ましいだろう?」
自慢気に、フェリスが友人に微笑む。
「……はい、フェリス殿下。レティシア姫が、最初のお茶会で王太后様に反論なさったお話は伺ってたのですが、まさか、こんなに可愛らしくお怒りになるとは……」
怒って感心されるのも変な話だが、何故か感嘆の眼差しをオリヴィエからおくられてしまった。
「大神官様。わたしはちっとも可愛くありませんが、竜王陛下は邪神ではないし、フェリス様は悪しき事は何もなさってない、おかしいのはそちら様のほうだ、と異議申し立てというのはできないんでしょうか」
だが、レティシアは感心されたい訳ではない。推しのフェリスの名誉を守りたいのだ。
「……はい、レティシア姫。此度のことは、非公式なカルロ大司教の発言を私どもが拾ってることですから、異議までは申し立てかねますが、もちろん公式な発言であれば、レーヴェ神殿から強い不快の念をお伝え申し上げます。竜王陛下は些末なことにこだわるなという御方ですが、些末の域を超えていれば、不快の念を示すことも必要だと思っておりますので」
レティシアに説明してくれたオリヴィエに、若い神官が何か耳打ちしている。多忙な身で、カルロ大司教がガレリアで襲われた件が、きっと何かフェリスやレティシアに災いしないかと案じて、直接話しにきてくれたのだと思うと、オリヴィエの気持ちが有り難かった。
「清く正しく控えめな瑞獣のこのオレ様に、もろもろの勘違いうぜえ、て言ってやれ、オリヴィエ」(from竜王陛下)
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