初恋の姫君は、竜の神殿にいる 7
「……わたしは、私達の結婚が、誰かの幸福に繋がればいいと思っていました。……私の不注意が、誰かの生活を苦しくさせていたら、悲しいです……」
ガレリアの街で、大司教を呪っていた少年を、レーヴェ神殿で暮らすレティシアは知らない。
レティシアの拉致は、フェリスの哀しみだけを誘うのではないのだと、思い知らされる。
「レティシアが何処か危ないところに一人で行ったわけでもなく、ディアナ王宮でさらわれたのだから、どう考えても、レティシアの不注意ではないよ。僕の不徳であり、ディアナ宮殿の警備の問題だよ。……オリヴィエ、カルロ大司教は、ガレリアの民に嫌われて、レーヴェか僕を呪ってでもいるの? そうでもなければ、わざわざ、僕達のところにそんな話をしにこないよね?」
しょんぼりしたレティシアの髪に、フェリスの白い手が触れた。
フェリス様の手は不思議。
この白い手は、たくさんのものを支えている。
いまも、沈んでいきかけたレティシアの気持ちが、フェリスの手に触れられると、しゃんとした。
「御意。……ディアナはもちろんこの事件に関与しておりませんが、大司教カルロ殿は、フェリス殿下がリリア僧の聖なる仕事を阻んだが為にこのようなことに……! とお怒りだったそうです」
「どうして、カルロ殿がガレリアの民に嫌われたのが、僕のせいになってるのか、ちょっとわかるように説明してほしい……」
う、うん? と、フェリス様は呆れながら、ハーブ水のグラスに手を伸ばしている。
「どうして、そんなめちゃくちゃな話に……?」
レティシアも驚いたが、苦笑してるフェリス様につられて、え? となってしまった。
「さあ……、レーヴェ様を邪神と罵る方の御心は、私には推理しかねます。ですが、カルロ大司教は独自の思考でレーヴェ様を呪い、マリウス陛下を陥れようと企み、フェリス殿下をレーヴェ様の現身と疎んじておいでのようなので、……遠い国の慮外な方のお話など、御二人の朝の食卓の席でご無礼とは存じましたが、一度、お耳には入れておきたいと……」
「お、オリヴィエさま……」
「はい、レティシア姫。なんでしょう?」
「ものすごく……リリア僧のディアナでの扇動の件、お怒りなのですね……」
レーヴェ神殿の司が、レーヴェ様を棄教させようとしていたリリア僧の企みを怒るのは、それは当然なんだけど……、それにしても、物静かな美形の高僧が静かに怒ってるのは怖い。
「いえ。私の目が行き届かなかったこと、大切なレーヴェ様の子らを危険にさらしたことを、自分に怒っております。フェリス殿下、その節は、リリア僧の動きを封じて下さり、ありがとうございました。ですが、その為に、フェリス殿下がお恨みを買うことになったのが……」
「その件は、神殿の為にしたことではないから、オリヴィエが僕に恩義を感じる必要はないよ。それにカルロ殿はきっと僕が何もしてなくても、レーヴェ似の貌ってだけで、僕のせいにしそうだ」
フェリス様は笑ってるけど、笑うとこじゃありませんよ、カルロ大司教に怒るとこですー!
お坊様なのに、なんて、なんて、理不尽な人なのー!
本日、日本は、節分。私は忘れていて、愛犬王子がお散歩ルートを幼稚園方向にとって、幼稚園の運動場で鬼さんが子供たちとかけっこしてるので気が付きました(笑)恵方巻と豆は食べましたか?
2/1にシーモアなど各社でコミカライズ15話配信♪
フェリス謹慎に混乱するレティシアと、謹慎くらったのに癒され度Maxなフェリスをぜひご覧ください♪
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