優しい眠りを覚ますもの 3
「フェリス様。そんなに笑いたいなら笑っていいんですよ……何かおもしろいこと言いました、私?」
我慢してるフェリス様に、レティシアはそう言ってあげる。
笑いたいときは、笑ったほうが健康にいい!
「いや……僕の……食事管理の話は……つまらなくないかな、くまちゃんには」
肩を震わせてフェリス様が笑ってる。
そうなんだよね、レティシアといると、よく笑ってらっしゃるので、笑い上戸かと思ってたんだよね、フェリス様のこと。
実際には、フェリス様が笑うと、ディアナ宮廷の人、感動してざわめくんだけど。
「つまらなくないです。くまちゃんは親身に聞いてくれます。フェリス様の話は楽しいと思います、フェリス様のくまちゃんなので」
うん! と言いたげに、レティシアの隣でくまちゃんがつぶらな瞳を輝かせている。
「そうなのかな? そうだといいけど……」
くまちゃんとレティシアを見つめて、笑ってるフェリス様にレティシアも安心する。
レティシアが攫われてしまったり、アドリアナのことでご迷惑かけたり、何かとご苦労かけてるので……。
「王太后様のことを相談するときもあって、そういうときは、くまちゃんもつまらないかも……と私も思います」
嫁姑のことを相談されても、くまちゃんも困るよね、とは思うものの、レティシアにも何分、経験がなさ過ぎて……。
「義母上のことを? くまちゃんはなんて?」
「きっとうまくいくよー! て言ってる気がします!」
ぎゅむっとくまちゃんを抱きしめて、レティシアは答えた。
がんばっても、心を尽くしても、うまくいかないことも、いっぱいあるんだけど。
若年ながら、それは身に染みてるんだけど。
今度はレティシア一人じゃないから。
フェリス様と、二人なら、うまくいく気がする。
現に、先日のお茶会では、円満アピール目的もあって、王太后様もお優しかったし。
「レティシアとくまちゃんに苦労を掛けてすまない。……義母上はさすがに王太后宮の女官殿の為に、ここのところは温厚だ……」
「王太后様、あの女官さんを庇っていらっしゃるから、お優しいところもありますよね」
それが完全な濡れ衣でも、女官さんは責めを負わされてやめさせられたり、罪を問われたりしてしまう。
「そうだよ。義母上は、僕のことではおかしくなるけど、公正なところもおありなんだよ」
「……お義母様は、フェリス様のことをきっと……お嫌いだけど、お好きなんだと思います」
「いやそれはないけど」
フェリス様に笑って即答されてしまったけど、そうかなあ。王太后様、自分でも気が付いてないとこで、フェリス様のこと、好きなんじゃないかなあ。ふとした時に、レティシアを見る瞳が物凄く……なんともいえない色してるから……。
一分過ぎちゃいましたか、二日の更新分ということで!
三月一日に五歳五巻とコミック三巻が発売になります!
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『五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました@COMIC』コミカライズ三巻表紙