ディアナ王立魔法学院の卒業生として 2
「ヴォイドも、一度、ディアナ王立魔法学院に留学しときゃよかったんだ。半年も住めば、こんなとこでレーヴェ神打倒は無理だ、て想ったろうになー。可哀想にな、派遣されたリリア僧達も。丸腰で伝説の神竜と戦うようなもんだ」
なあ、ディアナってレーヴェ神像多すぎじゃないか? と魔法学院の生徒時代、しきりに感心していたリヒトは、当時を思い出したのか、水鏡の向こうで明るく笑っていた。
ディアナで生まれたフェリスは、よその国へ行くと、神の絵というのは、ディアナほど何処にでも飾られてないんだな、と想う。
「……ディアナ人はおかしい、ちっとも真面目に正しきリリア神の教えを聞いてくれなかった、と捕らえられたリリア僧達は牢でも文句を言ってると……」
誰でもまあ、自国の神が一番だと思ってるだろうから、ガレリアのリリア僧としては、本気で言ってるのかもしれないが……。
「自分達だって、リリアの神を捨ててレーヴェ神やサイファ神のもとに帰れ、て言われたら、何言ってんだ、てなるだろうにな」
「人間とは身勝手なものだなあ、と……」
レティシアの従姉妹姫まで攫って、いま一度、レティシアの傀儡を作ろうとしていたことにも呆れる。
だいたい、昔から、一度たりとも、フェリスとヴォイドの気が合ったことがないのに、何故、そのフェリスと何かができると思うんだろう……?
義母上にしても、見当違いにフェリスが王位簒奪を望むと勘違いしてるが、レーヴェに似てると言っても、レーヴェ本人だって、到底、王位簒奪を望む性格じゃないと思うんだが……、むしろ、適任者がいたら玉座なんて押し付けるぞ! と嬉々として言いそうだが……。
「人間とは勝手なものだなんて、フェリスが言ってるのがおもしろい。最近は、古い魔法書や、この世の不思議だけでなく、我が友も人間にも興味を示すようになったのか?」
「……まあ、以前よりは」
リヒトの揶揄に、レティシアを思い出して、フェリスは少し微笑んだ。
(私の望みは、フェリス様にもっとたくさんごはんを食べて頂くことです!)
レティシアの望みは、推しのフェリスが健やかであることだそうなので、日々、健康には気をつけなければ。
「ディアナの氷の王弟殿下とやりあえる魔導士はいないか? と、ヴォイドの手の者がうちでも探してるらしいが、そういう意味でも、留学はしといたほうがいいよな。実際にフェリスがどんな魔法を使うかを知ってたら、それがどんな高い望みみなのかわかるだろうから。可哀想だな、ガレリアの魔導士たちも。無理難題ばっかり言われて」
「いや、留学して頂いていても、僕とヴォイド殿では、年代的に同期にはなりようが……」
あんまりフェリスが魔力が強いのも、義母上を哀しませるんだろう、と、少年時代ほどの大きな魔力は失ってしまった、と少々苦しい嘘をついていたのだが、こういう外からの攻撃に対しては、その方便もあんまりよくないかも知れないな、と考えなおしているところだ。そもそも義母上も、フェリスが魔力を失った話を信じてないだろうし。
「何か手が必要であれば、猫の手代わりにオレにも頼れよ? オレはフェリスの友のつもりだからな?」
こう見えて、この人は心配してくれていたようだ、と他人の感情に疎いフェリスもようやく気づく。
「感謝します、リヒト」
珍しくフェリスが素直に礼を言ったら、リヒトがぎょっとしていた。
「……ますます、早く、フェリスの花嫁殿に逢いたいぞ。レティシア姫は、いったいフェリスにどんな魔法をかけたんだ?」
きっと、レティシアは、リヒト様は、ヴォイド王と違って、フェリス様の正しき推し友様です! と喜びそうだ。
本日の私「お父さんは、鹿が来て草を食べるからと、畑に除草剤を撒くのはやめた」という犬友ゴンちゃんパパさんの話にとっても心温まりました。
12/14迄、各電子書店で五歳もセール中です♪
12/1シーモア等全社でコミカライズ14話配信されました♪
小説四巻&コミカライズ二巻発売中♪ 表紙、イラスト等を活動報告に載せてます♪





『五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました@COMIC』コミカライズ三巻表紙
『五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました@COMIC』コミカライズ連載