レーヴェ神殿の姫君 12
「ごめんね、レティシア。不安にさせるような話を……」
「いえ、大事なことです。どんなことも、私が小さいからと内緒にしないでくださいね。……結婚式は多くの人がいらっしゃるでしょうから、フェリス様の御身が心配です。私はフェリス様を、レーヴェ神殿の奥のほうに隠しておきたいくらいです。……でも、結婚式のフェリス様見れないと、ディアナの人、泣いちゃいますよね……。私達二人だけの結婚式なら、妖しい者を避けるためにとりやめてもいいくらいですが……」
試着させてもらった花嫁衣装は凄く素敵だし、フェリス様の眼福礼装は見たいけど、そんなことより、推しのフェリス様の安全が第一よ!
とはいえ、フェリス様の結婚式を楽しみにしてる人たち、きっとたくさんだから……。
「僕とレティシアとの結婚式を、慮外者の為にとりやめるなんて、ありえないよ」
綺麗なお貌でフェリス様が仰った。
「……皆様きっと楽しみにされてますものね」
そうなの。私もフェリス様もそんなに社交的な性格ではないけど、何と言ってもディアナ王弟の結婚式なので、危険があるから内々にって訳にもいかないのよね、きっと……。
「何だかね、最初そこまでじゃなかったと思うんだけど、確認するたびに、式の諸々が大がかりになってるんだよね。そこは僕も解せない……」
それはたぶん最初から派手にしたら、フェリス様に嫌がられるから、ディアナの皆様、じょじょにじょじょに拡大したんじゃないかしらん。
「マリウス陛下が、フェリスとレティシアの結婚式にはあれもこれもと次々増やされるって、ポーラ王妃様が御手紙で……、陛下は本当にフェリス様に甘いのよ、って……、でもレティシア姫が大変なことがあれば何でもとりやめていいのですよ、きりがありませんからね、ておっしゃってました」
レティシアがさらわれて、お見舞いを頂いた時に、フェリス宮から薔薇の品々とともに御手紙をさしあげて、御礼のお返事を頂いた。御手紙でも、ポーラ王妃様の温かいお人柄はとっても感じられた。
「兄上……、ありがたいけど、僕の結婚式なんてもっと地味で……いやちがう、レティシアのお披露目としてはうんと華やかなほうがいいね……」
最近、フェリス様が、レティシアの為に社交的な人柄を目指してる、てレイに聞いたんだけど、これもそーいう感じかな?
可愛い、社交的な宮廷人を目指すフェリス様!
社交苦手でいらっしゃるのに!
「そうですね。陛下にはただただありがたい気持ちでいっぱいですが、私達の結婚式に、お呼びでない御客様は困ります」
ポーラ王妃のお手紙には、マリウス陛下は、やや王太后様のごり押し気味だったフェリス様の結婚を以前からとても心配されていて、サリアから来たレティシアとフェリス様が気のあってる御姿をことのほか喜ばれて、レティシアの為には何でもしてやりたい、と思ってくれてること。
レティシアをさらったガレリアの魔導士にひどくお怒りで、『オレ以外を信じる者達にも常に寛容であれ』という敬愛するレーヴェ様の御言葉を違えても、危険なリリア信徒を国外退去にすべきだ、という考えに傾いてることが書かれていた。
しみじみとね……、うっかり攫われちゃダメよね。ディアナで悪いことしてたリリア信徒には即国外退去してほしいけど、全員が全員、悪人ではないかもしれないのに、そういうことになっちゃうものね……。
「うん。結界も増強してるし、警備は幾重にもしてくれてるんだけど、僕も初めてだけど、やはり結婚式というのはどうにもあちこち無防備になるな……と、今日、式典の警備図など確認してて……、怖がり過ぎる必要はないけど、安全の為、レティシアにも妖しい者には気をつけてもらいたいと……」
「誓います! レティシアは、二度と知らない人にはついていきません!」
びしっ! と、レティシアはくまちゃんを片手に誓った。
本日はうちの王子犬と散歩してて柚子頂きました(笑)柚子大好きなので嬉しいです♪
11/1 、五歳コミカライズ、BOOKLIVE先行配信です♪
椎名先生のとっても美麗な竜王家の二人&可愛いレティシアをとりまく人々をぜひご覧ください~
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