レーヴェ神殿の姫君 6
「レーヴェは、レティシアをオレの娘ってはしゃいでるよ。レーヴェの竜王剣もレティシアの来訪を喜んでたでしょ?」
「竜王剣様は……」
竜王剣様は喜んでいるっていうか、心配して下さったんだと思うの。
フェリスの花嫁攫われてるけど大丈夫か? 難があればオレを使えよ、フェリス? フェリスなら使えるだろ? て……。
「竜王剣様は、御本で読む在りし日の竜王陛下を思わせる豪快さでした……」
王以外はあなたを使えません、てフェリス様がご好意を御遠慮したら、そんなの黙っときゃわからん、バレなきゃいーんだよ、て笑ってらした。
「豪快というか、ざっくりと言うか、気楽と言うか……確かにあれはレーヴェの剣だよね……」
フェリス様が微妙な顔をしている。
いつものように、フェリス様が竜王陛下を語る時の、親しい兄や父の話をするような口調が好き。
「さあ、レティシア、何が食べたい? 何をとってこようか?」
「えっと……」
フェリス様とおでことおでこをくっつけて、瞼を閉じていると、フェリス宮の厨房が見えて来る。
「あ、やっぱり、たくさん用意してくれてる……」
「皆、心得てるな」
「フェリス様、ミネストローネあります! ミネストローネ食べましょう!」
栄養いっぺんにとれそう! トマトベースの野菜たくさんスープ! 魔石で保温されてる。あったかそう。
「うん。じゃあ、ミネストローネ……」
ふわん、とミネストローネのお鍋がこちらの空間にやってきた。
「白身魚のテリーヌと……、あ、ふかふかの蒸し鶏もいいかも!」
これも食べやすいし、お魚は身体にいいし、鶏肉は筋肉になるしっ……。
「はい。お姫様。……いちごとケーキもいるよね」
硝子の器に盛られた生の苺と、いちごが花びらのように飾られたワンホールのケーキが移動してくる。
「いちごのケーキ、可愛い! 美味しそうです!」
あ、なんかわくわくしてきた。神殿のご飯ちゃんと美味しいんだけど、そりなりには気を使って食べてるから……、フェリス様と二人きりのごはん、嬉しい。
「……レティシアと二人でお茶の用意をしてると、僕と言えども、普段感じることのない食事への意欲のようなものを感じるから不思議だね」
「やっと、お腹空いてきましたか、フェリス様! どんどん食欲を感じてください! 」
それは好機! 夜食だからあまり重くないものをと選んでたけど、もっと、どーん! と、お肉も持ってきちゃう? ローストビーフと宝石みたいな野菜のジェリーも追加するかしら? とレティシアは可愛らしく小首を傾げた。
もりもり食べよう系のお夜食(笑)
本日、うちの王子犬の足の調子が悪くて心配……。早く元気になりますように!
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椎名先生のとっても美麗な竜王家の二人&可愛いレティシアをとりまく人々をぜひご覧ください~
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『五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました@COMIC』コミカライズ三巻表紙
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