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10万部突破【書籍④巻&COMIC②巻発売中】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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薔薇の姫の夢守り


「ダンス? 誰と踊ってたの?」


「そ、それはもちろん……!」


ああ。フェリス様に心配かけない為とはいえ、嘘をつくのは心が痛む。


ましてあんな憎たらしいヴォイド王を蹴とばしてたのに、あれを我が推しフェリス様に言い換えるなんて、罪深い。


嘘にも程がある、口がもげる……。


いや。


いやすぎるー。


「う……うう……」


レティシアの脳内で、ヴォイドとフェリスが並んで、「もちろんフェリス様とです!」と言わなければ、と思いつつ、口をおさえてフリーズしてしまった。


「……レティシア? だいじょうぶ? 僕の姫?」


フェリス様が何故か色気たっぷりに、レティシアを覗き込んでいる。


いや御本人は色気たっぷりなつもりは全然なく、純粋にレティシアを心配されてるのだと想うけど……(何といってもフェリス様、天然だしね)。


「うう。フェリス様、わたし、嘘をつきました」


無理。やっぱり無理だわ。

フェリス様とダンスの練習してました、というには、ヴォイド王のいやんな映像が……。


「嘘? どんな?」


「……ダンスの練習はしてませんでした。夢に、ガレリアの王様が出て来たので、ちょっと蹴とばそうと……、それをフェリス様とダンスの練習してたって嘘をつこうなんて、レティシアは罪深いです……」


ああ、フェリス様、レーヴェ様、ごめんなさい。

懺悔として、お菓子我慢します……。


「……レティシアが、ヴォイド殿を蹴とばそうと……?」


寝巻のドレスに隠れたレティシアの白い裸足の足を見下ろして、フェリスがきょとんとしている。


「フェリスさま、罪深い嘘でした……ごめんなさ……」


「……どうして嘘をつこうと想ったの?」


「あの……朝から……ら、乱暴な姫だと想われるかな、と……」


起き抜けからガレリア王の夢の話なんかして、フェリス様に心配かけたくなくて、とは言い難く。


「僕が心配するから?」


「ううう」


フェリスがレティシアに額を寄せる。


「フェリスさま、ち、ちかいです……」


「うん。寄せてるから」


「いえ、あの、そうじゃなくて……」


レティシアはフェリス様と額をくっつけあってたら、綺麗なお貌に緊張するとともに、何だかとっても安心して、申し訳ない! も、心配かけたくない! も、ふんわり溶けてしまった。


「……レティシアが悪い夢を見ないようにここで番してたつもりなのに、役立たずでごめん」


「悪夢ではありません。清々しく、蹴飛ばしておきました! きっと、ヴォイド王が怖くなかったのは、フェリス様が添い寝してくださったおかげだと……」


ひそひそと、吐息の触れる距離にいるフェリスにレティシアは告げる。


本当に怖くなかったの。

昨日帰ってきたときは少し疲れてたけど、なんだかレティシアの身体にやたら力が漲ってるような……?




仇敵ヴォイドの映像を最推しフェリスに変換するのに、良心の呵責に苛まれるレティシア(笑)


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― 新着の感想 ―
[一言] あの解釈違いの王さまとフェリスさまとは 頑張っても間違っても変換できないですよねぇ 正直者の姫様は可愛いなぁと フェリスさまと一緒にデレデレしてます
[一言] その蹴りで本体に足型が付いていると良いな! フェリスは足型でもレティシアの物はくれてやりたくないって言うかな?
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