サリアの災いを呼ぶ姫 13
「くまちゃん、ちょっと狼狽えたわ」
何事もなかったように、綺麗にハンナに直してもらい、ドレスを着替えたレティシアはくまちゃんに
出来事を報告していた。
「なってなかったわ。最近、フェリス様のおかげで幸せに暮らしてたから、ぼーっとしてたら槍が飛んでくること忘れてたわ。もっと気合入れて生きなきゃだわ」
毎日、フェリス様と御菓子食べて笑ってて、戦闘モード、オフにしっぱなしだった。
「………?」
いいんじゃない? そんなに頑張らなくても? と、くまちゃんはつぶらな瞳で笑ってる。
「フェリス様の言うように、占い嘘だといいんだけど……。叔母様、やっぱり、フェリス様見て、私にはもったいないってなったのかなあ……」
確かにレティシアにはもったいない王子様ではある。
ごはんをサボりたがることを除けば、欠点ないのでは? レベルに、何でも出来そうな方だし、
あの美貌だし、凄く優しいし。
普段はレティシア様になさるほどはお優しくないですよ、てレイ言ってたけど、ホントかなあ。
騎士の人も街の人にも、うちの怖い叔母様にも、サリアの厩番の人にも優しかったよ。
(いやいや、それは本当。レティシア連れて帰られたりしたら、フェリス荒れて酷い事になると想うよ)
「精霊さーん!」
わーん! と何だか嬉しくなってしまう。
さっき、フェリス様とも、精霊さんとも、リタともサキともハンナとも、せっかく仲良くなれたけど、
もうお別れって勝手に泣いてたから。
(ん? よしよし。可哀想にな。レティシアには呪いなんかついてないから、心配するなよ)
「本当でしょうか?」
(もちろん。うちの一族は嘘は言わない)
「でも、私、前世と現世で二度も……」
(それは不幸が重なってしまったが、レティシアが呼んでる訳じゃない。たまに本人そのつもりじゃなくても不幸を呼んじゃう子もいるが、そんな体質じゃないから、心配しなくていい)
「精霊さん、ううう、ありが……」
(おお泣くな泣くな。せっかく、綺麗にしてもらったのに。レティシア泣かすとまたフェリスに叱られる)
「フェリス様……」
(そうだよ、レティシア。レティシアはフェリスの気持ちを動かしちゃったから、その責任とって、ちゃんとフェリスの面倒見てやらんと)
「私が? フェリス様の面倒を?」
きょとん、とレティシアはくまのぬいぐるみ抱えて不思議がっている。
フェリス様、面倒見るようなとこあるだろうか?
お食事管理?
働きすぎないように、遊びましょ! て邪魔すること?
(そうそう。たぶんレティシアに逃げられたら、もう誰も信じられない、ってまた暗く一人で仕事に生きるタイプだから、あれ)
「フェリス様が?」
そうかなあ。
フェリス様はレティシアいなくなっても、新しいいお妃様いくらでも見つけられそうだけどなあ……。
でも、アドリアナはあんまり奨めたくないの。意地悪だし。
私の推しのフェリス様には、もっと可愛くてもっと気立てのいい姫じゃないとダメ!!
元気になると、通常運行のレティシア(もっとちゃんと聞いてあげて、フェリスの愛の告白、笑)
本日二度目の更新なので、前ページのお兄ちゃん読んでない人は読んであげて下さい~
◆◆◆五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました
2023/7/10発売 お近くの書店でご予約頂けると嬉しいです◆◆◆





コミック三巻表紙❤
五歳で、竜コミック連載