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10万部突破【書籍④巻&COMIC②巻発売中】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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風変わりな王弟殿下

「送って頂いてありがとうございます」


「どうぞ、御礼は無用に。レティシア様は、我が殿下の大切な方ですから」


 アフタヌーンティを終えて、

 王弟殿下の指示で、レイがレティシアを送ってくれた。


「フェリス様に、ふさわしい姫になれるよう、

 日夜精進致しますので、どうぞお力添えをお願いします」


殿下、

予想を裏切って(失礼だな、我ながら)、

とっても、いい方だったなー、

おつきの人もいい人だなー、

としみじみしつつ、お願いする。


望外の幸運なので、

この滅多にない幸運を逃さないよう、努めたい。


「姫様、そんなに構える必要はございません。

 我が主のあんな楽しそうな御様子は久方ぶりに拝見しました。

 いまのままのレティシア様で、いらして下さい」


「そ、そうでしょうか…」


王弟殿下も、同じような趣旨のことを、

お茶のときに言ってた気がするが、

何というか、そのままでいい、というのに慣れない。


努力目標とか、攻略目標があったほうが、落ち着く。


あ。


せっかく生まれ変わってても、

どうしても優等生からの社畜根性が消えない。


も、もう少し、ゆったり生きて、今世の幸せを求めなければ。


「はい。ディアナの習慣ですとか、我が主ならではの振る舞いなどは、

必要に従ってお伝えしますが、本日の顔合わせをフェリス殿下は、

ことのほか、楽しんでおいででした」


「嬉しいです。私も楽しかったです」


フェリス殿下の話になると、レティシアも、自然に笑顔になる。


フェリス様は、何というか、前世でも今世でも

いままで逢った、どんな人類とも違う感じ。


超絶、綺麗な顔の、テンポの独特な人というか…。


超、マイペース!!


もちろん、いままで逢ったこともないほど

美しい男の人ではあるんだけど。


そういうことではなくて。


なんだか、自由……。


僕が窓際王族で申し訳ないね、レティシア、

て気を使って言ってらしたけど、

ちっとも、そんなこと気にしてそうにも見えなかったし。


あの、若くして、なんだか、人生達観した感じは見習いたいなあ……。


「レティシア様、我が主は…その…少々変わっておりますが…」


王弟殿下命であろう随身のレイが、何か言いにくそうに言葉を選んでる。


「そこがいいと思います」


レティシアは、小さく、頷いた。


「フェリス殿下は、とても風変わりな、とても優しい方。

お逢いして、大好きになりました。

殿下に、恥ずかしい思いをさせぬよう、こちらの宮廷の作法を頑張って覚えたいと思ってます」


大好きは言い過ぎか? と思ったが、そこは五歳児の素直さで言い切った。


恋も愛も、このちびっこボディでは、ちっともぴんとこないけど。


いや。

転生前の二十七歳の娘のときも、ぴんとこなかった残念な娘なんだけど。


少なくとも。

あの風変わりな美しい王弟殿下が、

これから、レティシアの新しい家族になるんだあ、と思うと、嬉しい。


いじめられやすいって言ってたから、

レティシアが守ってあげなきゃ、と保護欲が湧いてくる程度には、嬉しい。


優しい兄か弟のように、慕わしい。


「レイ?」


「御意。レティシア様がこちらで嫌な思いをなさらぬよう、

私も全力を尽くします」


何だろう?

レイ、凄い感じ入ってるような…。

やけに気迫感じるな。


レイ、

突っ込み漫才のように

フェリス様の傍らでうるさく意見しつつも、

フェリス様が大事で仕方ないって様子が見てとれるから、

どんな花嫁が来るのか、そうとう心配してたのかな?



「好き」「趣味似てるかも」「面白い」「続き読みたい」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします。作者のモチベーションも上がりますので、ぜひよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 5歳児 しかも、親を亡くした5歳児 そりゃあ、連れて来たは良いけど、ギャン泣きし続けたらどうしようとか思ってたのかな……………ww
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