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夢の中の竜王陛下と、甘え方について

「お疲れさまでした!!」


帰りの馬車の中で、ぱふっとレティシアはフェリス様に抱き着く。


ちょっと最近、フェリス様とスキンシップ過多なせいか、こんなことも自然に!!

というか、レティシアのパワーがフェリス様に移りますように!


雪なら五歳当時でも、おうちの人以外にこれはちょっと無理だな。

(あ、でも、フェリス様、レティシアのおうちの人だ……)


「レティシアこそ。お疲れ様。ありがとう、諸々、そんな楽しくない謁見につきあってくれて」


「そんなことないです! 楽しかったです! 密かにオタ友さん発見してオタ充もしました!」


陛下は、フェリス様推し仲間の大事な大手(おおて)さんだわ……。

大手(おおて)パワー(この場合、影響力、発言力のある人を指す)で、フェリス様を守ってくださいね!


「おた、とも……? おた、じゅう……?」


フェリス様が、聞きなれない言葉に、美しく小首を傾げている。可愛いー!!


「何でもないです! 陛下にお逢い出来て、陛下やルーファス王太子様が、フェリス様心配してくれてて、

とっても嬉しかったです」


ほらね。

王太后様のところへお伺いしてから、

それこそ本当に雪みたいに白い、と思ってたフェリス様の頬に、

こうしてレティシアが触ると、少し赤みがさす。

まるで、冷たい陶器で作った美しい人形が、人間に戻るみたいに。


なので、ちょっと、フェリス様に、ぺたぺた触っちゃうの。


白い雪に足跡をつける、小さな子供みたいに。


「……御二人で歩く道々、たくさん人にお会いしましたし、今日のことが伝わるでしょうから、

レティシア様に贈り物がたくさん届くと思いますよ」


にこにことレイが言っている。


「私に? どうして?」


「フェリス様がレティシア様を凄くお気に入りで連れ歩いてる、て話が回るでしょうから……。

御二人の御年齢の乖離(かいり)ですとか、フェリス様のふだんの御振舞だとかで、いままで皆様、フェリス様は

この御結婚に本当に乗り気なのかどうか様子見、というところでしたから……」


「フェリス様がお気に入りの花嫁だと、御菓子とかたくさんやってきて、それほどだとこない……?」


それはどーなの、てかんじだけど、まあフェリス様とレティシアが仲が悪いと思われるより、嬉しいかな。


「王太后宮の女官たちも、今日は、レティシアがいてくれて、場が明るくなって、喜んでたと思うよ。僕と義母上二人だと、何ともだから……」


「王太后様……王太后様、一言は、フェリス、私が悪かった、があってもよかったと……」


むむむ、とレティシアの眉がちょっと怒り眉になってしまう。


「レティシア、変な顔に……」


「もともと変な顔なんですー」


「そんなことないよ。レティシアは、いつも可愛いよ。……義母上とはね、僕がもっとうまく話せたら……と、いつも思うんだけど」


「フェリス様、ちゃんと、お話されてました」


「うん。でも、おまえはいつも堅すぎなんだって、レーヴェが……」


「竜王陛下が? フェリス様、いつも、かたいって?」


??? 

言いそうだけど、タペストリーの竜王陛下。

なんていうか、フェリス様と同じお貌なんだけど、繊細そうではなく、大口あけて大笑いしそうな男っぽい方なんだよね。


「……!! う、うん、僕の夢の中で」


「竜王陛下の夢を見るフェリス様……」


だいぶ可愛いな!!


「そう。もっと、うまく甘えればいいんだよ、て夢で、レーヴェに言われたんだけど、僕には誰かに甘える才能が全然……」


「それは、夢の中の竜王陛下が、無理言いすぎです。フェリス様じゃなくても、意地悪ばっかりしてくる人には、甘えられないです」



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