表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄泉軍語り 帰還の導 艦長の航海日誌  作者: 八城 曽根康
第一〇話 本国の補給物資
123/134

第一〇話 7 航路タイタン。その注意事項は?

この作品は前作「黄泉軍語り 帰還の導 術使いの弟子(https://ncode.syosetu.com/n2119he/)」の続編です。


「もへへ。ところで上級大尉。うちの艦隊、状態はどうだろうねぇ。タイタンに突入、できるかにゃ。」


「夕食後にもう一度確認するが、特に問題はなかったな。」


 赤と青の分霊と部下達の騒ぎをよそに、上官の野郎共の我々二人は現状を再確認する。


「銀山の第一主砲。損傷して封印しちゃったけど、修理は順番待ちだよねぇ。巡洋艦神坐(かみざ)、艦首損傷だよねぇ。」


「そうだな。神坐の修理をやっているな。タイタンを経由する場合、神坐は工作艦泊地富士の甲板に載せる話だな。」


 先の戦闘で、我が艦銀山以外に神坐も損傷した。しかも艦首を吹き飛ばされる被害。航行不能で泊地富士の甲板に固定してある。


 銀山も第一主砲が損傷し、現在砲塔の作り直しをして、近日中に取り付ける予定だった。


 しかし、今回のタイタン行きが決定すれば、艦の気密確保が優先され、砲塔の換装は後回しになるだろう。


「ほへ。タイタンだよねぇ。戦闘にならなければいいけどねぇ。」


「どういう意味だ。軍医殿。」


 聞き捨てなら無い台詞。当然吾輩は聞き逃さない。しかし敵の姿が想像できない。


「うーん。宇宙で悪さをするのがいるんだよねぇ。グレイだったにゃ。グレイなのに、全身銀色の頭でっかちの宇宙人。空飛ぶ円盤に乗って、ビュンビュン飛ぶんだよねぇ。」


「地球外知的生命体が、地球にいるのか。」


 さらりととんでもない事を言う。宇宙人が実在して地球に来ていると言ったのだ。


「ん。宇宙人と言っても、中身は妖怪。やってる事は魑魅魍魎(ちみもうりょう)と同じだにょ。妖精から宇宙人に変わっただけだよ。」


「で、戦闘になると言う話だが、円盤宇宙船が襲い掛かってくるのか。」


 できれば未知の天体での戦闘は避けたい。しかしそうは問屋が降ろさないだろうか。


「そ。人間達に対しては、正体を隠しているつもりだろうけどね。僕達黄泉軍には、好戦的なんだよねぇ。同じ人間から隠れているからかにゃ。」


 昨今、我々黄泉軍(よもついくさ)や他の天使や悪魔、魑魅魍魎も含めて、人間達から隠れて活動をしている。細かい理由は忘れたが、人間達に対する不可侵を大前提としている。


 とにかく、人間達に隠れて各々の勢力の拡大を狙っている。その過程で起こる、大小の小競り合いも、たまに起こるという事だ。


「気密を確保するだけじゃなくて、それなりの防御力も必要かにゃ。ま、宇宙人の円盤がいるかどうか

は、分からないねどねぇ。」


 やれやれ。不安材料が一つ増えた。吾輩はそう思いながら、予定に理力砲の確認を加えることを決めた。


ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。


楽しんでいただけたのであれば、幸いです。


次回は場所が変わって、艦隊間無線会議。結論はどうなるだろうか。


それではまたお会いしましょう。


追記:今後の投稿は不定期になるかもしれません。その場合、木曜日の21時に投稿になります。誠に申し訳ございません

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ