第2章 いざ黒夢の地へ編4
「確かに理には叶ってるが、俺は魔族と手を組むつもりはねぇ!」
「私も命を救ってもらった恩はあるけれど、それとは話は別よ」
シルヴァとティナは果物をほうばりながら答える。
「そうか」
そう言うとギラルーンは部下を呼びつけお酒を持って来させる。
「このお酒は♪ 高級すぎて王族しか口に出来ないっていうね♡」
それに釣られておおっという声を出すシルヴァ。そして。クジャが胸をときめかせる。
「ティナ君。そんな怖い目でみないでくれたまえ。これは国を復旧してやった御礼にもらったのだ。だからこそ国の為に戦った貴殿らにもこれを口にする権利があるのではないかと思って開けた次第だ」
「なるほどね、ただそれで懐柔できると思わないことね。こんなんで懐柔されるほど私達の信念はーー」
ティナが自信ありげにギラルーンに発言するもそれはいとも簡単に遮られてしまう。
「「これは城にいくしかないなっ(よね♡)」」
シルヴァとクジャの意見は一致していた。
2人もこの高級酒アーランドを乾杯しすっかり意気投合していた。
「歓迎しようではないか。それにもうこの国の王とも話はつけてあるのでな。貴殿らもおそらく謁見した際に条件として船の確約をしたはずだ。それらも全て私が手配しておいた。出航は今日の夜中だ。それまでは飲み明かそうではないかっっ!!」
「流石ギラルーンちゃん♢」
ギラルーンは改めて乾杯の音頭をとりすっかり雰囲気にのまれシルヴァ一行は楽しんでいた。
すっかりお酒もすすみ太陽はすっかり落ちていた。
「クジャといったか。貴殿のオーラにも微量な魔族の力を感じる。貴殿は一体」
「ばれたかっ☆ なーんて、隠してた訳でもないんだけどね♠︎」
そういうと少し強めに魔のオーラを出すクジャ。
「シルヴァ、ティナ♪ 僕は魔族と人間のハーフなんだ☆ 僕の目的はある人を探すこと♢」
そう言いクジャは続ける。
「ここに来たのは偶然でさ、追われていた時にたまたまギラルーンの船を見つけて乗り込んだって訳なんだ♣︎」
「ほう。この私に気配を悟らせないとは流石だな」
「経緯としてはこんな感じかな♡ シルヴァ、ティナそれでも僕のこと仲間って呼んでくれるかな?」
「「もちろん!!」」
珍しく語尾に自信がないクジャだが、その不安はすぐに掻き消された。
「ありがとう♪ これで気兼ねなく黒夢の地へ行けるよ♡」
「ローズ、シルヴァより信用してるから安心なさい!」
「そこは同じくらいでいいだろうが!」
相変わらず言い合いになる2人を横目にクジャのお酒はすすんでいた。




