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三話

「どこ見ても木しかねぇ」

どこを見ても木だった

これじゃあ目印に使えそうな物も何も無い

「…なにかおかしくないか?」

なにか違和感が…なんだろうこの違和感

「何も音がしない?」

森の中にいるはずなのに音がしない

鳥の音も木の葉っぱが擦れる音も自分の息遣いさえも聞こえない

「       」

声が出ない

何だこれ

さっきまでは喋れたのに、いや喋ってはいる

ただ音が出ていない

意識も薄れてきた

目の前が…掠れて…何かが…近づいてきて…


そこで意識が途切れた

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