表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/45

初めてのおつかい 後編

テレテレーン♪


入店すると早速明るめの電子音が心美(と俺)を歓迎してくれた。店内は天井に付いている何本もの蛍光灯によってしっかりと全体が明るく照らされている。


「えーと…。ぎゅう…にゅう?」


入店し早速、心美がメモの解読を始めたっぽいぞ。漢字の隣に平仮名を書いておいたからしっかり読めているな。よしよし。


「えーと…あっちかな?」


心美はしばらく店内をキョロキョロ見渡した後、揚げ物のコーナーに向かってしまった。あぁ、違う!そっちじゃないんだ!牛乳は反対側なんだよぉ!と、心の中で叫んでも意味は無いので大人しく尾行を続けるしかない俺であった。


「…えっとぉ、どこかな…?」

「ご試食いかがですかー?」

「ふぇっ?」


揚げ物コーナーに着いてしまった心美を迎え撃つのは、赤と白のチェック柄のエプロン姿をした店員のお姉さんであった。まだ二十代半ばほどだろうか、パッと見シワ一つ無い黒髪の綺麗なお姉さんだ。


「あら、お嬢ちゃんおつかい?小さいのに偉いわね~。ね、お店のコロッケ食べてみない?」


どうやら揚げ物コーナーでは今、コロッケの試食をやっているようだ。さあさあ、どうする心美。別にコチラからは「試食禁止」なんて縛りは言ってないので食べる食べないの判断は本人に委ねる。まさかコレでお腹いっぱいになって「ごはんいらなーい」って事には…さすがにならないだろう。


「ちがうもんっ!コロッケじゃなくて、ぎゅうにゅうだもんっ!」

「へ?牛乳?」


ところが心美、コロッケの誘惑…というかコロッケの存在自体をガン無視して任務に戻るようだ。強い責任感の現れだろうか。立派ですぞ。心美お嬢様。


「うん、どこにあるのかわかる?()()()()

「…ん?」


あれ、気のせいかな。今綺麗な店員さんの顔のこめかみ辺りに十字架のような形のシワのような、そうじゃないようなものが見えた気がしたのだが。なんか青白い筋のような物が見えた気がしたが…うん。きっと見間違えかな。


「えっとね、ここみね、ぎゅうにゅう。おねがいされたから、かわなくちゃなの!」

「へ~、そうなの!まだこんなに小さいのに偉いわ~!」

「えへへー、どこかわかる?()()()()

「あ?」


おいおい…いくらなんでも客に、それも六歳児の女の子に「あ?」は無いだろ「あ?」は。しかもあんな威圧的に。そのせいで心美も若干困惑してるように見えるぞ。


「えと…」

「あ、牛乳ね。もちろん知ってるわよ。() () () () ()はずっとここで働いてるからね」

「そ、そうなんだ。すごいね!おば」

「ヴヴンっ!」


こわっ。あの咳払いこわっ。


「…お、おねえ…さん?」

ニコッ






………。






買い出し場所ミスったかな…これ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] Cocomiたそwww オバさんとかww12越えとか全員BBAござるよwwwBBAが BBAを自覚できぬとかwwそれがしwwでゅふっ、でゅふっwww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ