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ニューデルン その1


「ニューデルンに‥‥‥着いたぁーーー!!」


「わ、若様?! お、落ち着いてください。

 ちょっ、そんな所に上がらないでください! 海に落ちます!」


「・・・・オットーは心配症だなぁー」


 海賊達から、無事に逃げ切れ、ニューデルンの港に到着した。

 ニューデルンの港は、うちの港の数倍大きかった。


「ここがニューデルン。母さんの故郷かぁー、大っきいなぁ。

 よし、みんな! 上陸だぁー!」


「「「「「おぉー!!」」」」


 上陸の為の順が始まる。港は、大型船が停泊出来るよう整備されていて、リヴィアサン号も問題なく入港できた。

 それにしても‥‥大変だなぁ。


 ある程度近づくと、小型の手漕ぎ船がやって来る。その船に、ロープを投げて渡した後、陸からロープで引っ張って、桟橋に寄せてもらった。

 

 力仕事、ご苦労様です。汗だくになりながら、引っ張ってくれた人に感謝。


「来たはいいけど、迎えとか来ないの?」


「あの、若様。そもそも、我々が来る事自体知らせて無いかと」


「えっ、そうなの?」


「はい。ニューデルンから手紙が来て、それっきりでしたから」


「マジか‥」そもそも、連絡手段に難があった。どうしようかな?

 ウォルターお爺ちゃんに会ったのって、赤ちゃんの時だしな。


「お、おおおまかせ下さい。わ、わわ若様!」


 オットー一緒に、これからどうするかと悩んでいると。背後から、噛みまくりながら俺を呼ぶ者が‥。


「あっ、なんだ。キャンベルさんか」


「は、はい。きゃきゃ、キャンベルです」


 この人、母さんと一緒にニューデルンから一緒に来た人で。  

 ライネルと同じく母さん護衛騎士として来た人だ。ただ、騎士と言うより、文官だな。主に事務作業をしている。ライネルが来られなくて、代わりにキャンベルが着いて来た。


「キャンベルの事、すっかり忘れてたよ。何してたの?」


「せ、せせ船室で、ね、ねね寝込んでおりました。わ、わわわたくし、う、うう海で溺れてからと言うもの。う、海、駄目なんです」


「‥‥そうなんだ。取り敢えず、落ち着きなよ」


「は、はははい。じ、じじ地面に降りれば、へ、へへ平気です」


「「‥‥‥‥」」


 何でこの人が着いて来たのだろうか? と。思わず、オットーと顔を見合わせてしまった。


「兎に角、お願いね。キャンベル」


「は、はははい。お、おおお任せ下さい!」


 そう言うと、キャンベルは急いで船を降り、久方ぶりの地面に歓喜していた。



        ‥‥1時間後。


 船から荷物を下ろしていると。キャンベルが複数の人を連れて、戻って来た。


「お待たせ致しました若様! こちら、この港の管理をしております」


「ロンベルです。このキャンベルの兄でございます。ジークスヴェルト様」


「えっ、お兄さん?」なんと、ニューデルンの港の管理者がキャンベルのお兄さん?! あっ、だから一緒に来たのか。

 ようやく、うんうんと納得した俺。


「ウォルター様に、ジークスヴェルト様が来られた事を報せる早馬を出しました。直ぐに何らかの報せがくるかと」


「ありがとうロンベル。じゃあ、それまでに荷物を降ろさないといけないね。皆んな! お願いねぇーー!!」


「「「「「「おーーーーっす!!」」」」」


「ジークスヴェルト様はお待ちの間、我が屋敷においで下さい」


「別にここで待つよ?」


「そう言う訳には‥‥。ウォルター様のお孫様を、歓待しない訳にはいきませんので」


「うーん。じゃあ、そうしようかな。あっ、その前に大事な物がったんだ! 誰かぁー! 黒い箱、持って来てぇーー!」


「「「「うぃーーっす!」」」」


「若様、黒い箱とは?」


「大事な物が入ってるんだ。あれ、オットーに言って無かったっけ?」


「聞いておりませんが? 例の物以外にも、何か持って来たのですか?」


「まあーねぇーー」


 一分もしない内に、三つの黒い箱が運ばれて来る。箱は、木製のトランクケースみたいな形で、角の至る所を鉄で補強されている。

 その箱を、二人がかりで何とか運んで来ていた。


「お、重い!」「おい、しっかり待て!」「肩が抜け‥」

「こ、腰が!」「俺、もう無理」「おい、馬鹿! 離すなよ! 絶対に離すんじゃないぞ!」


 何とか運んで来た船員に「ご苦労様」と労い。ポケットからチップとして、銀貨を取り出して、船員に一枚ずつ渡しておく。


「「「「「「ありがとうございます! 坊ちゃん!」」」」」」

 と船員達は喜んでくれた。こう言う気遣いが大事! うん!


「一体何です? あんなに重そうに運んでいましたが?」


「な、なな中身は、い、いい一体なんでしょうか?」


「キャンベル殿も聞いては?」


「お、おおりません」


「別に、そんな凄い物じゃないよ? ほら」と。ガチャっと箱を開け中身を見せた。興味深々に、オットーにキャンベル。更にロンベルや、その家来と船員達まで覗き込んだ。


「「「「「「「こ、こここここれは!!!」」」」」」」」


「あれ? みんなキャンベルみたくなっちゃった」


「若様!」「わ、わ若様!」「ジークスヴェルト様!」

「「「「「「坊ちゃん!!」」」」」


「結構驚いてるけどさぁ、只の銀のインゴットだよ?」


「「「「「「「そりゃ、驚きますよ!!」」」」」」


「あれー?」

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