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増える難民 


「父さん、難民が益々増えてるよ。大丈夫?」


 父さんの執務室で、椅子に座り今後の事について話し合っていた。クリメラに帰還して一ヶ月。難民は減る所か増えている状態だ。  


「うーーん、さすがに多すぎる。既に二千人に達しているからな」


 二千人?! また増えてる。


 既に、領地の許容を超え始めている。食料難に陥る可能性も、そろそろ考え始めなけらばならない。


「このままだと・・・・難民が来るのを阻止しなければならなくなる。とは言えな・・・・」


「うん」


 大変な思いをして、故郷を捨ててまで逃げて来た人たちを、追い返すのはね。心情的に・・・・ちょっとね。助けてあげたいけど、こちらにも限界がある。


「はあーー。新しいお城への引っ越しも迫ってるのに・・・・」


「そうだった、それもあったな。はあーー」


 父さんは深い溜め息を吐き、頭を抱える。お城は既に完成しており、後は引っ越しするだけの状態だ。母さんも楽しみにしているけど、難民問題がなぁーー。


「食料の備蓄はどうなの?」


「備蓄を振り分けているが・・・この調子だと、二ヶ月ともたんだろう」


「二ヶ月・・・・」


 備蓄してある食料が無くなれば、暴動だって起きかねない。マズイな。本当にマズイ。


「あっ! 無いなら・・・・買えばいいじゃん!」


「買うって、何処から買う気だ? 正直、隣りの領は無理だぞ?」


「別にお隣りに頼る必要無いよ。何の為に港を作ったのさ」


「ん? 漁師の為・・・・じゃないのか?」


 うちの領地の南は、海に繋がっている。港と呼べる物は無かったので。実は、お城建設と並行して建設していた。完成した港は、かなりの大きさで。時たま、他国や他領の船がやって来るようになっていた。つまり、俺が買えばと言っているのは・・・・。


「商船から買うと言う事か・・・・上手くいくのか?」


「大丈夫。実際、商人達が貿易してるよ? 大丈夫だよ」


「えっ、そうなのか? そんな話し聞いて無いぞ?」


「何で知らないの? 兎に角、そう言う事だから。明日にでも港に行くよ。んー、誰か商人さんに付き添ってもらうかな」


「うむ。なら、オブロン辺りがいいかもな。アイツは信頼出来るからな」


「オブロン。太っちょさんか」


「その呼び方はやめてやれ。確かに腹が出ているが。最近は更に出てきているし」


「あっ、それ・・・・」


「まさか、ジークスヴェルトの所為なのか?」


「うん。さつまいもの食べ過ぎで・・・・」


「成る程・・・・兎に角、行くなら気をつけてな」


「うん、ん? 任せるって事でいいの?」


「あぁ。商売はジークスヴェルトの方が知ってるだろ? ジークスヴェルトに任せる」


「・・・・・・・・面倒なだけなんじゃ」


「そ、そんな事ないぞ! 本当にそんな事ないからな! だからそんな目で見るな!」


「そう言う事にしとく。よし、明日に備えて!」


「備えて?」


「寝る。お休み」


「ジークスヴェルト・・・・まだ、日が落ちる前だぞ?」


 さて、オットーには今日のうちに伝えておくか。

 明日は港へゴーーー!



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