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続折れた剣


「へくちゅっ! ずずぅー。うぅーー寒い!」


 今日は、叔父さんの屋敷にいる。お城の建設は、一旦中止だ。と言うのも、魔物が出た事が関係している。


 昨日、お城の建設場所で。魔物に遭遇、撃退した訳なのだが。倒したその後、めっちゃくちゃ怒られたのだ。


「ジークスヴェルト! 無事か!」


「ジーク! 怪我は無いか?!」


「大丈夫だよ爺ちゃん。叔父さん。」


「ジークちゃん! 危ないでしょう! 何故逃げないの!」


「でも、逃げたらオットーが・・・・」


「でもじゃありません! ジークちゃんはまだ六歳なのよ!」


「でも倒したし」


「ジークちゃん!」


「ごめんなさい」


 おばあちゃんの、凄い剣幕に押されてしまい、謝る俺。シュンとした俺を見た爺ちゃんが、助け舟をだすが・・。


「リーファ。その辺で良かろう」


「そうですよ母さん。ジークは大切な家臣の命を守ったのですから。褒めるなら兎も角、叱るのは・・・・」


「黙らっしゃい! 何を言ってるの! ジークちゃんはまだ子供なのよ! お城を建ててしまう程凄くても! 幼く小さな子供なのよ!」


「「・・・・すみません」」


 今度は、叔父さんと爺ちゃんがシュンとなる。


 仕方ない! ここはあの手でいく! 秘技!


「ごめんなひゃーーーい!! うえーーーん!!」


 俺は本気で泣いた! 泣き真似などと言うレベルでは無く。本気で! 秘技とは言ったが、家族の喧嘩を見るのは、とても悲しいものなのだ。だから、本当に涙が溢れた。


「あらあら。よしよし、大丈夫よジークちゃん。大きな声を出してごめんなさいね」


「ひっぐ、えっぐ。ううーー。」


 おばあちゃんは、優しく抱きしめてくれた。おばあちゃんのギューは大好きだ。だけど、変なスイッチでも入ったのかな? 涙が止まらなかった。


「うむ、今日はもう帰ろう」


「そうですね父さん。ジークもこの様子ですし」


「えぇ、そうね」


「グスタフ様!」


「遅いぞルーファス。もうジークスヴェルトが倒した」


「ぐう! 遅くなり申し訳ございません!」


「よいルーファス。さて・・・・オットー!」


「はい!」


「ジークスヴェルトを守らんと、魔物によく立ち塞がった。頑張ったな!」


「いえ、結局は若様に助けられてしまいました。ん?」


「どうしたオットー?」


「あの、どうやら格が上がったようですダスティン様」


「ふむ。一撃入れただけで上がったか。ならこの猪、相当だったようだな。」


「それを倒すとはさすが若様! 良い主を持ったなオットー!」


「はい、お祖父様!」


「オットー! 任務中は「静かに!」


 ルーファスに割って入ったのはおばあちゃんだった。

 と言うのも・・・・。


「スヤスヤ」


「何だ? ジークスヴェルトは寝てしまったのか?」

 

「こんな凄い事をしてしまうとは言え。まだまだ、子供なのですよ父さん」


「帰りましょう」


「「「「はい」」」」


 

 と、まあこんな事があり。俺は、一週間外出禁止なったのだ。だが、それも良かったと思っている。何故なら・・。


『ビュファーーーー!! シュゴォーーーーー!!』


 現在、猛吹雪警報発令中なのだ。


「へっくちゅ! ずずぅーー」


 談話室で椅子に座り、暖炉の火に当たってはいるが・・寒い。


「今日は一段と寒いですね若様」

 

 火に当たっていると、オットーが部屋に入って来た


「うん、そうだね。外出禁止は逆に良かったかも」


「そう言う事を言ってると、延長をくらいますよ」


「うっ、それは勘弁。・・・・所でオットー?」


「何です?」


「元気無いなぁーと思って」


「そ、そうですか?」


「うん」


 見るからに元気が無いんだもん。気になるよ。


「えーと、それはそのぉー・・・・コレが原因です」


 そう言うと、昨日折られた剣を取り出した。


「コレって昨日の?」


「はい。昨日の魔物に折られた剣です」


「大事な物だったの?」


「いえ、そこまで大事な物では・・ただ・」


「ただ?」


「小遣いを貯めて、初めて自分で買った剣なので、愛着があるんです」


「あぁー、そう言う事ね。・・・・直そうか?」


「えっ、若様が、と言う事ですか?」


「うん」


「えーと、じゃあお願いします!」


「いいよー」


 

 談話室の机に折れた剣を置き、ソファーに腰掛ける。



「ふぬぬ、ふにゃーー!」


「・・・・何をやってるんです?」


「見て分からない? 力んでるの! こうしないと魔力が通らないの! ぬぬ、ふにゃーー!」


 折れた鉄剣に魔力を通してふにゃふにゃに。次は折れた所から、くっつけてと・・・・「はい完成!」


「えっ、コレで直ったのですか?」


「うん。一回振ってみて」


「あ、はい! ・・・・ふん、ふん!」


 オットーは、柄の感触を確かめた後。数回剣を素振りをした。


「どう?」


「問題無いみたいです!」


「良かった。それにしても、簡単に折れる何て・・不良品じゃないの?」


「まあ、子供の小遣いで買える剣ですから・・・・」


「確かに質は悪いね。触った感じ」


「分かるのですか?」


「何となく? 魔法のおかげかな?」


 俺は鑑定何て出来ない。しかし、触ると何故か分かる。錬金チートの力だと思う。


「愛着があるのは仕方ないけどさぁ。ちゃんとしたの買いなよ」


「はい、そうします。もっと頑丈なのを! ただ、俺の給料

だとそう直ぐには・・・・」


 むっ、俺が払ってる訳ではないのだが・・・・ちょっと、むっとした。むう・・・・ん? 俺が作ればいいのでは?


「オットー・・・・いっそ俺が作ろうか?」


「えっ、若様がですか? ベーゴマを作るのとは、訳が違うのですよ」


「そんな事言っちゃうんだぁ〜」


「な、何です? あ、あの、若様?」


「ふっふっふっ! 何を隠そう! あの猪を倒した槍は俺が作った物なのだ!」


「何ですってぇーー!」


 あれ? 驚き過ぎじゃない? 驚き過ぎて逆に引くんだけど。


「オットー。大袈裟だよ」


「・・・・いえ、結構本気で驚いたのですが・・・・すみません。ちょっと過度でしたか?」


「まあ、それは置いておくとして・・・・どんな剣がいいの? その剣と同じでいい?」


「そう・・ですね。長さは同じでお願いします。出来たら少し重く・・後、もう少し厚みを増やして頑強に!」


「ふむふむ。成る程分かった。そんじゃ、作るねぇー!」


 鉄などのインゴットを取りだし。錬金魔法を発動させる。


 さて、ただの鉄剣だと、つまらないから・・・・ステンレス鋼の剣にするかな。まずは鉄・・・・次に炭素をひとつまみ。そして、ステンレスに欠かせないクロムを大さじ三杯くらいかな?


 ※注意 ステンレス鋼は、鉄と炭素約1% クロム約10% を含む合金です。


 後は・・・・マゼマゼーーる。均一に混ぜたら・・・・折り返し鍛錬をして剣の形に成型してと・・・・。


「あっという間に完成!」


「えっ! もう出来たのですか!」


「はいこれ」


「あっ、ありがとうございます! おぉ・・・・凄い! 本当に、こんな凄い物を頂いて、いいのですか?」


「別にいいよこのくらい。何か問題あったら言ってね」


「はい! ありがとうございます若様!!」


「うむ。どうした? 騒がしいな?」


 オットーの声を聞きつけたのか。爺ちゃんがやって来た。


 

 ん? あれ? 何か物凄く面倒な事になる予感が・・。



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