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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

グラシャラボラス

グラシャラボラス0

題名はグラシャラボラスと言う悪魔から取られて居ます。文学等を教授すると共に殺戮を得意とする悪魔だそうです。今回は哲学的な要素とそう言ったツラい状況を想定したものですので、題名にしました。そう言ったものを含めて読んで頂けたら幸いです。

短編で終了予定です。


「グラシャラボラス0ストーリー」


希望の無い物語。生きる意味とは。


名もなき若い男子、二人組の物語。


通常なら高校生位の年齢です。



───どうしてこうなったんだろう。生きる為に戦った。そうする事しか出来なかった。そうしなかったら...無惨に果ててしまうだけだと。だけど...一層の事...そっちの方が良かったんじゃないかと...頭に過ぎる。必死に戦った結末が...これなのかと...息が出来なくなる位に体がズンと重くなる。友の穿たれた亡骸を傍らに...酷く醜い...化け物へ銃口を向けた。この引き金は...俺等の生きる希望には成りえないと理解し、指先の...腕そのものの感覚が無くなるのを感じながら...。それでも、それでも!俺は!




────事件の数日前。五月五日。



「アァ...ウゥ.....。」


「...どういう事だよ?」


不意に横に並ぶ長身の男から言葉が漏れた。だけど、確かに同じ様な事を俺も感じた。普通なら有り得ない状況だと思ったからだ。いつも見慣れてる筈の光景。何かを求めるように呻きふらふらと地上を闊歩して居る影。だけど、その服装や所持して居る物が問題だった。


「感染して居る...?」


自ずと銃を握る手のひらに力が籠る。

俺は自衛隊と呼ばれるものに入ってる。その自衛隊に所属するヤツは外での任務中には迷彩柄の丈夫に出来た衣服を纏い“敵”を討つ為に専用の銃を携えてる。それに...地上に出る時には例外無く感染を予防する為に特殊な薬を投与されて居る筈だった。その筈だった...。


「おいおい、アイツ...俺らと同じ...だろ?なら感染しない筈じゃね。」

「...昔の自衛隊とかじゃ...」

「良く見ろよ。俺達と同じ銃だ。」


言い切るより先に彼の言葉が遮る。そもそも、人を殺す為だけなら通常の火器で十分らしいが、“敵”には効果が薄かった。だから俺等の所持している銃には先程の薬の効果を増した液剤を撃ち込む為に、災害が起きる以前の銃とは違った形状をしている。これで漸く理解した。と言うか理解したく無くて無駄に確認を取った。...感染する筈じゃないのに感染して居ると。


「.......取り敢えず、考えるのは後だ。」

「そ、そうだな...。まだ人の形を保って居る内に。」


俺等も...感染してしまうのでは無いかと、不安から思考がぐにゃりと歪む。だけど、親友が口にするように今は処理が先だと火を噴く自動小銃の切っ先を...“敵”へと向けた。


(ダダダダダダダッ!)


断続的に周囲へ光を放ちつつ、弾を撃ち込む。この感覚だけは本当に慣れない.....。人を殺してる様にしか思えなかった。発砲に寄る反動が余計に肩に食い込んで来る錯覚さえ覚える。昔は真っ当な人間同士が殺し合って居たと聞くけど...それは本当に真っ当なんだろうかと思える。...こいつ等と同じ人の形をしただけの化け物か悪魔なんじゃないか...と。


「おぉぉぉぉぉ...!!」


無理矢理に投薬を受けた体が銃弾の威力か、薬の効果か無惨に引きちぎられて行くように血を噴き四散して行く。少し...申し訳無いと思った。焦りから指切りを忘れて弾を撃ち込んだせいで照準がブレ、四肢にも矛先を向けてしまったからだ。罪悪感が余計に増す。本来なら通常の人型には胴に撃ち込めば良い話で手足が飛ぶまで銃を放つ事も無かった。...だけど、違和感がある。...普通...こんなに血が出る様な事は無い。感染して間も無かったのか...。にしてもそれなら報告が有る筈なんだけど。...薬を打ってるにも関わらず、感染して居たなら...より緊急だし...。


「変に適性があって変異しなかったってのを考えたら良かったって思おうぜ。んじゃ、無きゃやってられねぇ。」


...察しが良いか、何も言わずとも彼は励ましてくれた。本当になんと言うか...適わない。俺は自分の事で一杯一杯で情けなく思った。



五月五日、戦死者一名。



────事件の数時間前。


「指揮管制からスイーパー1へ。状況報告をお願いします。」

「スイーパー1、作戦区域へ入りました。目標の肉眼での確認は未だ叶わず。繰り返します。目標の...」


いつも並ぶ馴染みの戦友が報告を終えるのを待って口を開いた。


「なあ...。」

「ん?」

「戦死者って名前が上がらなかったっけ?」

「それが、どうした?」

「いや、調べたんだけど...。あの日以前ってなると3日前のしか無かったんだよな。」

「ああ...あの話か?もっと昔に死んだんじゃね。」

「いや...まあ...でも、何か違和感が有るって言うか。そもそも地下シェルター付近って余計に撃ち漏らしが無いようにするだろ?...それより前に感染してたにも関わらず、生き残ってるってあるのかなって。それに見知った奴らも見なくなって来たような...。戦死者に上がって無いけど...。」

「考え過ぎだろ。たまたま生き残ってたんじゃないか。他の奴も異動になったりよ。と言うか、今回は危険度が低いって言っても変異種なんだから、気合い入れねぇとお前がそう...。」

「ん...?」


考え過ぎだと安易に返され、少しムッとしたのが伝わってしまったのかと不自然に言葉を止めた彼に視線を向ける。


「伏せろ!」


急な重みと共に押し倒されたと感じる間も無く何かが元居た高さを凄まじい速さで横切るのが見えた。瞬時に悟る。“敵”だ!

地に倒れ込みながら火蓋を切るよう銃声が響く。


「う.....だ.....!?」


彼が何かを叫ぶ。だが耳元で撃たれた轟音のせいで上手く聞き取れない。それでも緊急なのだけは伝わる。背中が地に当たるや否や反転し銃を構えた。照準を向けて彼が何を発したか、聞き取れなくとも容易くと直感した。


「嘘だろ...。」


明らかに報告されて居た掃討対象とは一線を画したような変異種が姿を見せる。所々と歪にぶくぶく膨れ上がり、文字通り汚い風船のような肉塊から人間と同じ四本の...手足が生え肉を支えるよう四つん這いで地を這いながら、風切り音を鳴らす鞭のような太くうねる触手が更にそこから三本伸びて揺れて居た。基本的に人間の形から離れれば離れる程に危険度が増すとされる中で...これはヤバイ奴だと否応にも理解させられる。息が上手く出来ない。苦しい。死にたくない...。


「しっ.....しろ!」


「はぁっ...!」


先程よりはマシになった鼓膜に親友の声が届く。一気に空気を吸い込み、今まで短いながら息が本当に止まって居たのを気付かされた。


「一旦、建物に避難するぞ!狭い所なら追って来れねぇだろッ!」


我に返り、伏せて居た体を二人して起こし距離を保つ為に両脚に血を流し込む。訓練でもした事が無い位に本気で地を蹴り込んだ。蹴り込むが、距離を稼ぐ事が出来ない。ぶくぶくに膨らんでるにも関わらず俊敏に追って来る化け物の姿が余計に気味の悪さを際立たせる。


「何なんだよ...ッ!あれ!」


苛立ちや焦りが含まれた言葉が出てしまう。普段の人型はむしろ鈍臭い位だが、これは獣のように感じる。ドタドタ!と足音がむしろ近付いて来る感覚に吐き気さえ覚える。何とかして逃げたい...!


「あそこの倉庫だ!」


咄嗟に建物内に繋がる扉を開け滑り込むと同時に乱暴に入口を塞ぐよう扉を閉める。

直ぐ様と、どおぉぉん!と大きな質量がぶつかる。扉が持つか心底に願った。もってくれ...!壊れるな!

ガンガンと触手だろうものが連続して扉や建物自体を打ち鳴らし、鼓動をそれ以上に速める。必死に必死に体を扉へ押し付け塞ぎ止める。何とか...!

...暫く...いや、たったそこら数十秒だったが、それ以上に時間が遅く感じつも、変異種は追う事を諦めたか、ずるずると体を這わせる音と共に遠ざかって行く。


「.......はぁぁ...ッ...。」


変な話...一番と生きた実感を味わったかも知れない。深く安堵の声が自然と盛れてしまう。


「...助かったか...。あんなのが居るなんて聞いてねぇよ...。」


命を救ってくれた恩人の口から恨めしげに漏れた言葉にこれ以上無く頷く。あの日以来から違和感しか無い。こんな...駆逐対象が違うって事も今まで無かった筈なのに...。そもそも、衛星やらで周囲を警戒してるから...何かあれば連絡が来るだろ普通。何やってんだよ。マジで。


「こちらスイーパー1。応答、願います。」


なんて事を考えて居たら、早速と通信を試みてくれてる様子だった。どれだけ冷静なんだよと、感心してしまいながら、彼を見る。相手の表情から...自分はきっともっと酷い顔だろうけど。


「駄目だ...通じない...。」

「え?いやいや、通じない訳無いと思うんだけど。」

「...こちらスイーパー2。応答をお願いします。」


時折、ザーと言うノイズ以外、何も聞こえない。どうなってるんだ...。訳が分からない...。


「取り敢えず...連絡が取れないって事は向こうに取っても可笑しいと思う筈だろうし、暫く待ってみるか。バイタルチェックは行われてるだろうしよ。生きてんのは分かってくれてんだろ。」


正直、あんな化け物が外に居る以上、この建物から出たくない気持ちだけしか無かったのもあってか何度か顎先を上下に揺らして返答する。...はぁ...早く帰りたい。


「何かすげー頭が痛てぇ...。」


小さく聞こえた彼の言葉に何だかと胸騒ぎを感じる。心配で声を掛けた。


「取り敢えず、俺が見張ってるから腰を落ち着けて休んでなよ。休めるかはあれだけどさ、こんな状況で。」


余程と痛みがあったのか彼は片手を軽く上げるだけに止めて壁に背中を預けながら座り込む。本当に大丈夫だろうか...。状況が状況のせいか、不安が余計にのしかかる...。体が重い。心が重い。



...可笑しい。数時間、経ったと言うのに救援や連絡やら何も無い。そもそも作戦時間を過ぎたのにも関わらず...どういう事だ。二人して通信機が壊れるなんて有り得ないだろうし...。


「.....ああ...あぁ...。」


座り込んで居た彼の口から出た言葉に思わず、ビクッと体を跳ねさせる。それと同時に先日の事が再び脳内を掻き回す。ぐちゃぐちゃ...と。まさか感染した...?そんな訳が.....。


「しっかりしろ!大丈夫か?」


咄嗟に彼の傍らへ滑り込みながら肩を強く叩く。ふざけてるなら止めてくれ!と...むしろ、ふざけて居て欲しいと変な葛藤があった。


「...アアアァァァ...。」


戦友の顔が完全に生気を失って居た。焦点が定まらず、呻き声を上げる姿は普段から見知る化け物と同じだ...。


「ひぃぃ!?」


思わず尻餅を着き手にした武器を彼へ向ける。全く知らない人間を撃つとは訳が違う。がたがたと照準は揺れ、引き金に掛けた指先には力が入らない。ずっと一緒に戦って来た親友を相手に撃てる筈が無い.....!撃たなきゃいけない...!でも体が凍ったように動かない...!


「ううぅ...ッ!」


どうしようも無い状況下で涙が溢れ出てしまう。走馬灯の様に一気に彼との記憶が思い出される。感染する筈も無く...普通にこれからも一緒だと思って居た。どうして!...どうして!そんな思いがぐるぐる回っては、彼から伸びて来る腕を見定めた。


「...撃てる訳が無いだろ...。」


仕方ないと思ってしまった。彼がそうなってしまった以上、自分がやられても文句は無いと。低い呻き声が近付く。ぎゅっと瞳を閉じる。怖い...怖い...。本当なら...一緒に生きたい。はっ...はっ...。と緊張や恐怖から呼吸が浅くなる。


それから数秒置いてドサッと被さって来るも痛みやらがいつになっても来る訳でも無く恐る恐る瞼を開けると、呻きながらも...彼の仕草が何だか子どもがじゃれついて来るような感じにも似てる気がした。どういう事か尚更と理解が追い付かない...。


「感染...じゃない...?」

彼の肩に触れてゆっくり起こしてやると、呻くだけで特に襲って来る様子は無かった。何故、こんな事に...?



「.....ありゃあ...撃たなかったの。凄いねぇ君。」


突如として音信不通だった通信機から連絡が入る。尚更と頭が回らない。言葉の意味が分からない。


「あ、その感染を予防する薬を作った本人と言えば分かるかい?いやー、本当に撃っても良かったのに。用済みだし。」

「用済み...?」


パキンと何かが崩れるような音がする。今までのものが簡単にひび割れ軋む。恐怖もあるけど、怒りが込み上げて変な感情が胸の内で吹き荒れてくのが分かる。


「そうー。まあ、薬を使えばまず感染する事は無い。それは保証するよ。だけどねぇ...薬ってのは副作用があるものさ。」

「ちょっと...え?副作用とか聞いてねぇよ!」

「そりゃ、そーだ。副作用ってのは最終的に廃人になるか狂人になるかだから。言ったら君達、戦ってくれないでしょ。」

「.....それじゃ...この前...俺が撃ったのって...。」

「ぴんぽーん。感染はしてない。とは言え君が罪悪感を覚える事は無いよ。ただの捨てられるだけだった廃人だ。」


良く聞き取れない...いや、聞こえてるけど...頭が感情がそれを拒んでる。


「君達の運用期間は大体二年程度だ。影響を見ながらその前後で薬の濃度を上げたりとして、副作用を加速させて...作戦に支障が出る前に“処理”をする。他にバレたり、気付かれても面倒だからねぇ。」

「...ふざけんなよ!処理ってどういう事か分かってんのか!?」

「もちろん、理解してる。けど、どの道...地上を取り戻せないと遅かれ早かれ人は人類は終わる。感染も感染する元が無ければ数を減らすしか無い。消耗戦でどちらが先に消えるか...なだけさ。」

「...そんなので納得出来るかよ!俺等がやって来たのって何なんだよ!」

「理解は求めて無いけどね。それでも...君に興味があってねぇ。君もそこの彼と同じく廃人になって居てもおかしくは無い筈なんだが...ある上限値から薬の効果が全く働いて無い。実に興味深い。と言う事で事実を含めて連絡させて貰ったんだよ。まあ本当なら、綺麗な状態で解剖したいけど、後は変異種に任せよう。今、そっちに行くのは自殺行為だろうからね。ははははっ!」

「ちょっ...待て!どうなってんだ!どうなってんだよ!クソが!」

「それじゃ、僕は忙しいからばいばーい。」

「ふざけんなぁぁぁ!!」


...応答が無い。裏切られた。見捨てられた。.....助からない。


「ああああああああぁぁぁ!!」


親友がこんな事になったにも関わらず、自分が助かる事だけがフッと脳裏に浮かんでしまう。そんな自分に対しても苛立ちが募った。クソが!クソが!固く冷たいコンクリートを叩く。叩く。叩く!


どうして!


どうして!


どうしてこうなった!どうしてだよ!?


自分たちがやって来た事は何だったのか。危険を冒してでも...だからこそ人の役に立てると思ってやって居たのに...!最後はどの道...助からない道だったなんて...。理解が出来ない。いや、頭では事実は分かる。分かるけど、全く理解なんて出来ない。くそ!くそ!くそ!ドス黒い重みさえ感じる感情が尚更と噴き出す。


「ふざけんなああぁぁ!!」





「.......え?」


びしゃ!と薄暗く曇って居た視界が一転して鮮やかな赤色へ染められた。ぬるぬるとした仄かに温かい液体が顔に掛かったらしい。その液体を指先に捉え、今目の前で起きてる事実にリアル感が増す。信じたくない...!止めてくれ...!もう止め...。


「ごぽっ...ぉ!」


目の前の男の口から吐瀉物が吐き出される。赤い、赤い液体が。鉄の匂いが鼻腔を抉る。思考自体が完全に停止して、狂気そのものを写し出すような、その一枚の絵画に視線を釘付けにされた。

...彼の腹部から伸びたドス黒い触手がまるで悦びに打ち震えるよう、ぐねぐねと揺れる様。衣服が見る見るうちに...その紅へ侵食され、それだけに留まらず、ぽたぽたと地面を汚す。


ずるり.....。倒れ込んで行く友の姿。酸素を求めるようぱくぱくと口先を揺らして白目を剥いて居た。...様々な感情がフラッシュバックされる。それこそカメラの光のように。

認められない事実はもちろんながら、何故か楽しかった思い出までもがカシャカシャとシャッターを切る。


「...はは...。」


もう笑うしか無かった。ぎこちなく湾曲する頬。その皮膚に一筋の雫が伝う。諦めが膨らむ。動けない。


(何の為に戦うって?そりゃ、月並みだけど家族とか。...それこそお前の為とかな。地上を取り返してよ。それこそ昔は...海とかで泳いだりしたんだろ?何も気にせず出られるようになったら、遊び倒そうぜ。可愛い彼女とか作ってな。)


不意に脳裏に写った屈託無く笑う彼の姿、言葉が体に血を戻す。


許せない。こんな状況を作った奴もこんな世界も。何もかも。だけど...だけど。俺等みたいな思いを少しでも減らせるなら...!


「おおぉぉぉッッ!!」


力を振り絞る。指先に、爪先まで!


ぶしゃァァ!!轟音が鳴るより先に右腕が吹き飛ぶ。壁に自分のものであったものがぶつかり、銃声の代わりに音となり倉庫内に鈍い音を響かせる。錯覚か...未だに腕の感覚を名残り惜しむよう手を握る感触がある。腕が熱い。痛い。

落ちそうになったライフルのグリップを直ぐ様と左手の掌で握り締め、尖部の行く先を持ち堪えさせる。


(ダダダダダダッ!!)


片腕で照準なんて定まる筈も無い。反動であっちこっちへ銃口が飛び跳ねる。

それでも!感情を叩き込むよう、撃つ!撃つ!撃つ!くたばれ!化け物...!


「うおおおぉぉ!!」


建物内に砲火による灯りと共に怒りとも悲しみとも、希望とも取れるような咆哮が大気を震わせた。覆す事が出来ない運命を背負わされた人類の、青年の咆哮。


グチャッ...。


また一つ、人を立て直す為の“処理”が終わる音。



────それから数日後。


「0080!新しくスイーパー部隊に配属された~~です!宜しくお願いします。」


また新しい希望か絶望か。銃を手に取る若者の姿があった。

...彼等は何を願い、何を想うのだろう。


グラシャラボラス0ストーリー了。




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