異世界転移したドラゴンが出戻った
不定期更新ですが、よろしくお願いします!
では早速どうぞ!
北野学園高等部普通科1年、上条昴。重大な告白があります。実は俺、異世界転移者なのです!しかもドラゴンです!
なぜ地球にいるのかと言いますと、マリアナ海溝よりもふかーい意味があるのです。それはーーー
新たな刺激を求めて!ここに!やって来たわけであります!
……はい。深い意味はございません。
かるーく現実逃避しているのは、なぜか以前転移する前にいた世界だったからだ。何てことをしやがるんだ!このくそやろう!
遡ること数時間ーーーーーーーー
「おはよー、昴。今日さぁ~数学あんじゃん?チョーっと悪いんだけどノート貸してくんね?」
朝っぱらから俺にノートをねだりに来たこの男は一応俺の親友だ。こんなやつが親友だと思うと頭痛がするが。
「仕方ない。貸してやらなくもないが…何をすればいいかわかってるな?」
「はいはい。昼飯おごればいいんだろ。」
「言質はとったぞ。じゃあ今日の昼飯は学食で一番高いやつだな。」
いつものように翔とくだらない会話していると突然、教室の床が光始めた。な~んかこの光、見覚えがあんだよなぁ~…。
「みんな!落ち着くんだ!」
と声を張り上げたのはうちのクラスの勇者君、神田勇気だ。どうも俺はこいつが気に入らない。他人に意見を押し付けようとするところとか、
「俺がいるから大丈夫だ!安心しろ!」
自信が過剰すぎるところとか、
「そこの女の子達!こっちへくるんだ!」
かわいい女子以外を無視するところとか。
「なぁ翔。こんな状況で言うのもなんだけどさ、なんだかとーってもむかつかねぇ?」
「おう、昴さんや。俺も同感だ。」
よかった。翔も同じ気持ちのようだ。
「あのさぁ翔。異世界転移しちゃったら俺たちだけで世界巡ってみねぇ?」
「いいなそれ。どうせ昴のことだから、これからどうなるのか知ってんだろ?」
相変わらず勘のいい男だ。俺たちが友情を確かめ終わった瞬間に魔方陣は起動した。俺たちは異世界転移した。