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44.1話 徒歩で通学 ~side憂~

 side憂につきましては『増加した方が良い』との意見多数でした。


 その為、増産した「.1」話で御座います。

 


「――お姉ちゃん?」


「なに?」


「スカート――」


 ――みじかく――なってる――よ?


「かわいいデショ?」


 ――かわいい――よ?


 見るには――。


 ――はく――なんか――ちがう――。


「そんな……かお……しないの……」


 ――そんな――かお?


 ――そう――いわれ――ましても――。



 シャツ――きないの――?


 ――めくると――おなか――。


「憂? めくらナイノ」


 ――めくら――ないの。


 はい――りょうかい――。



「憂? ばんざい!」


 ――――?


 ――ばんざーい。


「やば。かわいすギルワ。コレ。ヘソチラ……」


 かわい――。


 ――いや――だなぁ――。


 ボク――おとこ――でしたよ?


 ――わすれて――ないよね?


 ――――。


 こわいから――言わない――けど。


 まぁ――いいや。


 ――お姉ちゃん――ごきげん――だから。



「すけにくくナッタトカシラナカッター。てざわリカワラナイシ、キヅカナカッタナー。チホチャンイイジョウホウダッタヨ」


 ――なに?


「さ……行こ? たっくんと……いっしょ」


 ――拓真と――いっしょ!?


 ――まえ――みたいに!?


 ホントに――!?


 うれしい――。


「うん――!」








 ――拓真んち。


 ――ボクんち――拓んち――さんげんどなり。


 ――ボクんち――拓んち――さんげんどなり。


 あははは――。


「憂? ごきげん……だね……」


 ――お姉ちゃん。


「うん――」


 ――ごきげん――だよ?


 拓真と――つうがく――。


 まえみたいに――。


 ――ちょっとずつ――。


 もどって――る――から。



 チリンチリン



 わ――。


 ――開いた。


 じどう――どあ――はは!


「――あ! ――拓真――おはよ――!」


 ――でかいね。


 ちいさく――なって――。


 もっと――でっかい。



 ――なんで――そんな――見る?


 あ――すかーと――。


 お姉ちゃん――ふくそう――こわくなる。


 ――しかた――ない――よ?


「……拓ちゃん……だれ? そのかわイイコ……」


 ――そのかわいいこ。


 その――かわいい――子。


 ――また――いわれた――。


 やだなぁ――。


 ――そんな――いきもの――と。


 ちがいます――よ?


 あ。


 どあ――。


「たちばなさン!? みなさんおソロイデ……」


 みなさん――おソロイデ。


 みなさん――おそろいで。


 みなさん―「いや……ははは。そのこは、わたしたチノアタラシイムスメデス」


「もう。おとうさン、せつめいにナッテナイヨ。……おはようゴザイマス。たっくんのオカアサン……」


 ――はやい――よ。


 ――ゆっくり。


 わかりま――せん。


 でも――がんばって――きく。


 ――ながされる――な。


「おはようゴザイマス……。おひさしブリデスネ。みなさん……」


「おひさしブリデス。このこはワタシタチノアタラシイカゾクデス。――――――――、――――――――――――――――――――、――――――――――――――――――――。――――――――――――――、……――――――――――――――――……」


 ――だめ。


「――――――――――――――」


 むり――。


「―――――――――――、――――――――――――――――――――」


 ――さっぱり――。


「――――――――――――――――、――――――――――――――――――――――――。――――――――――――――――――――――」


 わからん――。


 やっぱり――むり――だよ?


 ――先生――。


「――……―――――……」


 ――――?


 ボクに――なにか――言った?


「憂? ごあいさつ……を……」


 ごあいさつ。


 拓真と――いっしょ――。


 拓真の――母さん――だよね――?


 憂として――はじめて――ですね――。


「――憂です――はじめまして――」



 ――あれ?


 ――なんで――そんな――かお?


 お姉ちゃん――なに――はなした――?


「はじめまシテ……憂ちゃんハ……いま……たのしい?」


 ――たのしい?


 はい――。


「――たのしい」


 ――みんな――いっしょで――。


 バスケも――できて――。


 さいこう――です。



「拓真……。憂ちゃんトナカヨクシテアゲテネ」


「……あぁ」


 ――そんな――やさしく――。


 ――みられると――はずかしい――です――よ?


「みゆきさん……あなた、またおだやカナカオニモドレタンダネ。あのじこカラアナタズットムヒョウジョウデ……でも、コトシニハイッテカラマエミタイニモノゴシノヤワラカイアナタヲミカケテ……。ドウシタンダロウトオモッテテ……。キニハナッタケドキケナクテ……。アナタガモドレタノハ……ユウチャンノオカゲ?」


「わたシ、ソンナムヒョウジョウデシタカ……?」


 ――きいた――けど。


 きいた――だけ――。


 ついて――いけません――よ?


 ――先生。


「おつやじょうタイカラダッキャクデキタノハ、まちがいナクユウノ……このこのオカゲデスヨ」


 ――お姉ちゃん――?


 このこのおかげ?


 ――このこの?


 あ。拓真――。


「あはは! ――あかいよ――拓真!」


 ――――。


 拓真――まだ――すき――?


 お姉ちゃん――の――こと。


 わ。


 だっこ――した――。


「たっくんのオカアサン……」


「……よかった。ほんとうにヨカッタ。憂ちゃんがユウクンノダイヨウヒンダッタラ……ワタシハアナタタチノコト、ユル―――――。――、――――――――――――――――――――――。――……――――――――――――――――――?」


「……―――――!」


 ――さいご――まで――きくと――。


 さいしょ――わすれるし――。


 がんばって――きいたら――なおるかな――?


 ――あたま。



「……――ま」


「……にいさん?」


「憂のこと……たのむな……」


 ――兄ちゃん――かっこつけ――。


 あ――たくま――。


「わかってる!」


 たくま――。


 なさけない――けど――。


 ――よろしく――。


「憂! いくぞ!」


 ――いく?


 ――がくえん。


「――うん!」


 こけない――ように――。


 ――でも――はしれ! ――あはは。


「――! えらそうに! ゆうちゃん、ごめんネ! たくちゃん! ぺーすあわセテアゲルノヨ!」


「わかってんよ!」


「――いってきます」


 ――たくま――いるから――。


 ――しんぱい――ごむよう。






 たくま――いっぽ――でっかい――。


 ――いいなぁ――。


 うらやましい――な――。


 ――なんで――。


 こんなこと――に――?



 ――なんで――。


 ――女の子――に?



 ――――――――。



 ――なんど――かんがえて――も。


 いみなし――むいみ――。





 スカート――ひらひら――みじかい。


 ――はずかしい――。


 ――みないで――ください――。


 まわり――の――みなさま――。



 ――あれ?


 ――いちねんせい――?


 ぴっかぴか――だね。


 ぴっかぴか。


 ――ぴっかぴか。


 ――いいなぁ――。



「ねぇみてミテ! お兄ちゃん! あのおねえチャン、すっごいカワイイヨー?」


 ――?


 ――かわいいよー。


 ――きみの――ほうが――。


「んー? おまえのホウガ……」


 ――おまえの――ほうが――?


 ――――んぅ?


 なんで――こっち――?


「きょうだいカナー? いっしょダネー! わたしタチト!」


 ――きょうだい――いっしょ?


 わたしたち――?


 ――――んん?


 ――え?


 ――え!?


 ――きょうだい――は――しかた――ない。



 ――いっしょ――!?


 きみ――たち――。


 ――いくつ――はなれて――る?


 ボク――拓真と――タメ――。


 拓真が――でかい――から。


 拓真の――せいだ――。


 拓真が――でかい――から。


 拓真の――せい――で。


 拓真が――。


 拓真の――。


「――拓真と――いっしょ――いやだ!」


 さき――いく――。


 あっ!!


 ――拓真――。


「もんく……なしだ……いくぞ」


 ――もんく――ある――。


「うぅ――くやしい――」


 拓真も――なっちゃえ――。


 ――女の子――。



 ――いやだ――な――。



 ――拓真――ありがと――。



 でも――いや――だ。



 拓真と――いや――。



 ――て――ひくな――。



 ちっちゃい――子――みたい――。



 はずかしい――から――。



 でも――ありがと――。



 でも――いやだ――。



 でも――。



 でも―――――。



 でも――――――――。



 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも


 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも


 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも


 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも



 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも

 でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも




 ――やっぱり――いやだ――。



 うぅ――かなしい――。



 拓真――わるく――ないのに――。



 それでも――いや――。



 ――かなしい――。



 ――さみしい――。





 ――――あんしん――――。





 なんで――?



 ――なんで――――?



 ――――なんで――――――?



 なんで? なんで? なんで?



 なんで――女の子に――。



 拓真――でっかい――て。



 ――なんで――あんしん――?



 まもって――くれる――て。



 ――なんで――あんしん――?



 ――女の子――だから?



 ――いやだ。



 ――いやだ。



 そんなの――いやだ――。



「―――! ――イカラシンパイデムカエニキチャッタ! ソレヨリコノシュウダン、ナニ? それになニカ、ゆうをレンコウシテルミタイダヨ! トオメニオドロイチャッタ! あ! ゆう!、ないちゃっテルジャナイ!?」


 千穂――!

 千穂だ――!


「ひとつずつ……と、憂のこと、たのむ」


 千穂――。


「……ひとつずつ? そっくりソノママオカエシシマス!」


 千穂のて――。


 ちいさい――て。


「ちほぉ――」

「なに、なさけない……こえ……だしてるの?」


「―――――――――――――。――――――――――――――――――――――……」



 ――だって。


 ――――こわかった――から――。


 あれ――?


 ――なにが――こわかった――?


「――――ん!? どしたの!? ちょうにあッテル!!」


 びっくり――したよ?


 佳穂――。


「そのことニハフレントッテクダサイナ……」

「そうすいカラノプレゼントデスワ。キテカナイトニンオトクッテ……」

「……こうへイサン? ヨケイナオシャベリハヒツヨウアリマセンえ?」

「すッゴイ。サンニンニ――――――。――――……」

「――――……。―――――――――――? ―――――――――……」

「―――――――――――――――――?」

「――、―――――――――――――」

「――――――――――――――――――? ―――――――――」

「―――? ――――。――――?」

「――――。――――――――――――!」

「――――――――――……」



 ――やっぱり――むり――だ。


 だめ――がんばれ――。



「あー! 憂ちゃんのスカートミジカクナッテるー!!」

「ホントだ! 憂かわイイ!!」

「おぉ……すげーな……」

「憂さん、それはんソクヤ……」



 ――いける――かも――。



 ――――?


 ――!?



「ひゃああ――――!!」



 ――佳穂!!


 ――なに――を。


 ――ひどい――。


 ――めく――られた。


 うぅ――。


 ――女の子――こわい――。


 あ――千穂――。


 やっぱり――千穂が――あんしん。


 佳穂――!?


 ――千穂――もま――れて――。


 ――――――。


 ――めの――まえ――で。


 わぁ――!


 そんな――ちかく――で。



「やだぁぁ!!」



 わかる――よ?


 ――千穂。


 その――きもち――。



「あー! ――――! ―――――――――――――――!! ――――! ―――――――――――――!?」



 あ――。


 ――みんな――。


「――いこ? ちこく――する――」


 ――――?


 ――なんで――みんな――見る?



 ――見られて――も――こまる――。





 強そうな護衛が居たら……。


 ……そりゃまぁ、安心するでしょう。


 自分が弱いのはよく解ってるので。

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