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『毒を盛られたので二ヶ月ほど休暇をいただきます。私がいなくなってから「仕事が回らない」と泣きつかれても、もうお義母様(王妃)とハーブティーを飲んでいるのでお構いなく』

作者: たま
掲載日:2026/03/11

いつも読んでいただきありがとうございます。

他にも作品がありますので読んでもらえたら嬉しいです。

宜しくお願いします。

1. 「ざまぁ」の助走  有能な私の不在


王太子妃候補の私は、茶会で毒を盛られた。

犯人は目星がついている。私を「平民の血を引く卑しい娘」と見下す王妃アナスタシア様……。


「二ヶ月の完全静養を命ずる。一切の執務への関与を禁ずる」


侍医の宣告に、私は心の中でガッツポーズをした。

いいでしょう。私に毒を盛った報いです。私が一人で回していた王太子の不備だらけの書類も、王妃様の面倒な慈善事業も、全部放り出して休ませていただきます。


2. 崩壊する宮廷:ヒロインの価値の再発見


私が湖畔の別荘で優雅に釣りを楽しんでいる頃、宮廷は地獄と化していた。


「セレナ……! この予算案の不備、どこを直せばいいんだ!?」

「王妃様、孤児院から『セレナ様が来ないと寄付金の使途が不明瞭で受け取れない』と抗議が!」


王太子レオンハルトは書類の山に埋もれて白目を剥き、王妃様は不慣れな現場で怒鳴り散らされていた。

彼らは知ったのだ。私がどれほどの「超人的な仕事量」を、「笑顔の仮面」の下で処理していたかを。


3. 意外な共犯者:王妃との「薬草」和解


ある日、別荘に王妃様が乗り込んできた。

毒を盛った犯人として問い詰めると、王妃様は震える声で叫んだ。


「私が毒を!? 笑わせないで! 私は毒で妹を亡くしたのよ。私があなたを嫌っていたのは……あなたが、私を救ってくれたあの平民の恩人に、あまりに似ていたからよ!」


なんと、母はかつて王妃の命を救っていた。王妃様は恩人の娘である私を、自分のドロドロした権力闘争に巻き込みたくなくて、わざと冷たく当たっていたのだという。

……いや、やり方が不器用すぎませんか、お義母様。


4. 嘘を暴く「真実の花」:断罪タイム


「犯人は、王妃様の名を借りて私を排除しようとした財務大臣ですね」


私は母形から受け継いだ秘薬の知識で、嘘をつく者の前で色を変える花『真実の吐息』を精製した。

復帰の晩餐会。私はその花を髪に差し、震える財務大臣を指差した。


「閣下、私がいない間に横領した予算を、王妃様のせいにしようとしましたね?」


逃げ場を失った大臣は、王太子と「実はセレナ推し」に反転した王妃様の怒りによって、その場で騎士団に引きずられていった。


5. 結末:そして私は愛される


事件後、私は完全復帰……するはずだった。


「セレナ、もう無理はさせない。僕が君の仕事の半分を覚える」

「セレナ、このハーブティーを飲みなさい。お前の母に教わった配合よ」


王太子は執務室に泊まり込んで勉強し、王妃様は毎日お茶菓子を持って私の部屋にやってくる。

……正直、ちょっと過保護すぎて、静養中よりも忙しい。


窓の外には、母が愛した薬草の花が咲き誇っている。

毒から始まった休暇は、最高に甘い「家族」という特効薬を私にくれたようだ。

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